皆様、こんにちは! デンタルサロン・プレジールの歯科医師、川邉(かわべ)です。いつも「歯医者さんがホンネで薦める審美歯科ここだけの話」をご愛読いただき、ありがとうございます。
このコラムでは、お口の美容と健康をテーマにお話しさせていただいています。この記事が少しでも皆様のお役に立つことが出来れば幸いです。
さて、今回お話ししたいのは「元々黄色味が強い歯を白くする方法」についてです。
歯を白くすることを希望してプレジールにいらっしゃる方は多いのですが、その中で「生まれつき歯が黄色くても白くできますか」という相談を受けることがあります。そのことからも、元々黄色が強い歯を白くする方法について知りたい方が多いと思いますので、今回のテーマに選ばせていただきました。審美歯科医師として、ホンネで率直にお話ししていきたいと思います。
歯が黄色い原因は「テトラサイクリン歯」かもしれない
「生まれつき歯が黄色い」という方は確かにいらっしゃいますが、歯が黄色くなった原因は一人ひとり違い、実は生まれ付きではなかったということも少なくありません。「そんな馬鹿な」と思うかもしれませんが、歯の色について悩んだとき、まず疑ってみたいのは「テトラサイクリン歯」の可能性です。
テトラサイクリン歯とは、昭和40年代を中心にマイコプラズマ肺炎や百日咳の特効薬として普及していた薬「テトラサイクリン系抗生物質」を母胎時あるいは幼少時に、たくさん取り込んだことで、色が変わってしまった歯のことです。
その変色のメカニズムは2段階。体内に取り込まれたテトラサイクリンは、形成中の歯に含まれるカルシウムと結び付き、歯の象牙質(エナメル質の下の層)の中に沈着します。そこに太陽光に含まれる紫外線があたると、沈着した物質が光化学反応を起こして象牙質の色を徐々に黄変します。さらに進むと、褐色や濃い色へと変化させてしまうのです。変化の度合いは、幼少期にテトラサイクリン系抗生物質を投与された期間によって異なり、一般的に次の4段階に分けられます。
第1度(F1):色は淡い黄色、褐色、灰色。歯冠全体が一様に着色されている
第2度(F2):色はF1より濃い。歯冠全体が一様に着色されている
第3度(F3):色は濃い灰色または青みがかった灰色で、歯に縞模様が現れる
第4度(F4):着色が強く、縞模様が明白
※近年は縞模様の有無を問わず、色によって判断するケースが増えているようです。
このうち、個人差はあるもののF2段階までであれば、歯科医院で行うホワイトニングによって白さを得られる可能性は高いといわれています。一方、F3段階以上の場合は、ホワイトニングを行うことである程度の効果は認められるものの、患者様が満足するほどの効果を挙げることは難しいでしょう。
ただし、生まれ付き黄色い(と思われる)歯がすべてテトラサイクリン歯というわけではありません。歯は真ん中に歯髄(歯の神経)、その周りを象牙色の象牙質、一番外側をエナメル質が囲む三重構造になっています。そして、健康なエナメル質は半透明で、象牙質の色が透けて見える構造です。生まれ付きエナメル質が薄い、象牙質の色が濃い、エナメル質の透過率が高い(透明度が高い)などの特徴がある方の場合、エナメル質の下にある象牙質の色が表面に出やすく、結果として象牙質の色が目立ってしまう場合もあります。
ホワイトニングの効果はケースバイケース
歯を白くする方法としては、歯科医院、または歯科医師監修の下、自宅で行うホワイトニングが挙げられます。
そこで気になるのは、「原因がテトラサイクリン歯にせよ、ホワイトニングは効果があるのか?」ということでしょう。しかし、その効果については一人ひとり違いますので一概には申し上げられませんというのが正直なところです。
ホワイトニングは歯を白く着色するわけではなく、歯に過酸化水素を主成分とする「ホワイトニング剤」を塗り、化学反応によりエナメル質内の色素を分解、無色または薄い色の物質に変えることで歯を白くするというものです。テトラサイクリン歯の程度によっては効果が乏しいこともありますから、効果については実際に歯科医師が診てみないと確かなことは言えません。
また、多少白くなるものの「患者さんが望んだ白さではない」ことも考えられます。ただし、歯科医院で受ける「オフィスホワイトニング」では効果を感じられなくても、歯科医師の管理の下、自宅で時間をかけて行う「ホームホワイトニング」を継続すると、徐々に歯が白くなるケースもありますので、気になる方は一度歯科医師に相談するといいでしょう。
思ったような効果が得られないときは人工歯を使って白くする方法も
ホワイトニングで満足できる白さが得られなかった場合や、ホワイトニングでは十分な白さが期待できない場合には、ラミネートベニアやプレジールが提供する「ティーシーズ」で、歯を白く見せる方法もあります。
ラミネートベニアとは、予め歯の表面を0.5mm程度削りセラミック製の薄片(シェル)を貼り付ける方法で、女性の付け爪のようなイメージです。特にホワイトニングが難しいテトラサイクリン歯の見た目の改善によく用いられ、自分の好みに合わせて真っ白な歯を手軽に手に入れられるメリットがあります。
ティーシーズは、ラミネートベニアと同じように患者様専用の創作歯を作って歯に貼り付けるものですが、健康な歯を削らずにすむ点でラミネートベニアと大きな違いがあります。
また、歯が虫歯になっているときや、歯並びに問題がある場合は、セラミッククラウンなどの被せ物が有効なこともあります。
歯を白くする方法はホワイトニングだけではなく、ケースによってはラミネートベニアやティーシーズ、セラミッククラウンなどの人工歯が有効な場合もあります。ホワイトニングの効果についてはケースバイケースですので、歯の色で悩んだときは、まず歯科医院を受診してみてください。もちろん、プレジールはいつでも皆様のご相談をお待ちしております。