雪の言の葉

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2月8日から9日にかけて、関東地方でも警報が出るほどの大雪となりました。
雪が降ると、今まで見ていた風景が白一色になり美しいものですが
積もれば積もったで普段の生活に支障をきたす事がたくさんあります。

立春寒波による雪を経験し、色々と大変ではありましたが
今回はその苦労はちょっと横に置いて
雪を表現する日本の美しい言葉をご紹介します。



「雪は天から送られた手紙である」
雪の研究の第一人者である中谷宇吉郎博士の名文句です。
雪の結晶の形を見れば、上空の雲や大気の温度、水蒸気量などの
気象状況がわかるということなのです。
雪の結晶は気温、水蒸気量、地上に落ちてくるまでの時間
風の状態などによって形が変わりますが
すべて六角形であるという点だけは変わりません。
そこで、雪は、結晶の形から「六花(むつのはな・りっか)」とも呼ばれ
雪の結晶が花のように見えることから「銀花(ぎんか)」の異称もあります。
いずれも、雪ならではの美しい言葉です。



例年よりも【初雪】が早く降れば【早雪 (そうせつ)】と呼ばれ
山々に【初冠雪】をもたらします。

やがて冬を越し、その年最後の【終雪 (しゅうせつ)】となり
雪の別れ】【雪の果て】【雪の名残】と呼ばれて冬に別れを告げます。

歌で有名な【名残雪(なごりゆき)】は、まるで名残を惜しむかのように
春近くに降る雪のこと。
振り返ればあれが最後だったと思うような、その年最後の雪でもあります。

また、春になっても残る雪を【残雪】【去年の雪(こぞのゆき)】と呼び
とけずに残る【根雪】や、年中とけない【万年雪】もあります。



降る雪の名前・表現
名前を知ると雪を見る目も変わります
手に触れればすぐにとけてしまう雪ですが、その様子から様々な名前がついています。

【白雪】【 雪 花(せっか)】【深雪(みゆき)】
雪の美称。

【細雪(ささめゆき)】 
細やかに降る 雪 のこと。

【粉雪】【小米雪(こごめゆき)】
粉のように細やかな雪のこと。パウダースノー。

【灰雪】
灰のようにふわふわ舞う雪のこと。

【泡雪】【沫雪(あわゆき)】 
泡のようにとけやすい雪のこと。

【淡雪(あわゆき)】 
うっすらと積もる、とけやすい雪のこと。

【玉雪】
比較的暖かい時期に降る、玉の形をした雪のこと。

【綿雪】【牡丹雪】【花びら雪】
雪片(せっぺん。ひとひらの雪をさす)の大きな雪のこと。

【餅雪】
玉雪や綿雪がややとけている状態の雪のこと。

【べた雪】【濡れ雪】
餅 雪 よりも水分の多い雪のこと。

【水 雪 】
べた 雪 と雨の中間。

【風花】
風上の降雪地から、風にのって流されてきた雪のこと。



積もる雪の名前・表現
降り積もった 雪 の様子にも、色々な表現があります。

【銀世界】【銀雪】【雪化粧】
積雪した様子。

【新 雪 】
積もったばかりの雪のこと。

【瑞雪】
めでたいときの雪。

【粗目雪(ざらめゆき)】 
とけたり凍ったりを繰り返してできた粗い雪。

【どか雪】
一時に大量に降り積もること。

【雪明かり】
積雪で薄明るくなる様子。

【 雪 持ち】
雪が枝や葉に積もっている様子。

【綿帽子】
樹木などに積もった雪の様子。

【松の雪】
松の枝葉に積もった雪。

【垂り雪(しずりゆき)】 
枝や屋根などから落ちる雪。



雪 (冬の季語:天文)

雪の花 雪華(せっか) 六花(むつのはな)
粉雪 細雪 小米雪 雪片(せっぺん) ひとひらの雪
大雪 小雪 薄雪 深雪(みゆき) 新雪 根雪(ねゆき)
雪明り 雪の声 雪国 吹雪 雪しまき 綿雪 牡丹雪(春季)




■ 季語「雪」の副題 
雪月花という言葉がありますが、詩歌の世界において冬の雪は
春の花、秋の月とともに、日本の自然美の代表格として扱われてきました。

俳句の世界でも、雪の句は数えきれないほどたくさん詠まれ
そのため、季語「雪」には様々な副題が存在するのです。

代表的なものとして
雪の花雪華(せつか)、六花(むつのはな)。

これらの季語は、虫眼鏡などで雪を覗くと、その結晶が
美しい六角形の花のようになっていることに由来します。

次は雪の大きさや形状に由来する季語
気温が特に低い時に降る小粒の雪には、粉雪細雪(ささめゆき)
小米雪(こごめゆき)などの呼称が付けれれています。
このうち、最も細かい雪はさらさらの粉雪で、細雪、小米雪は
それより少し粒の大きい印象を受けます。

細かくちぎった紙のように、ひらひら舞ってくる雪が雪片(せっぺん)。
これをやわらかく表現するとひとひらの雪となります。

なお、ふんわりと大きな雪には、綿雪牡丹雪(ぼたんゆき)の呼び名があります。
ただし、こうした大きな雪は、比較的暖かい時に降る雪であるため
春の季語「淡雪」の副題として扱われることが多いようです。

雪の程度を示す季語としては、大雪(おおゆき)と小雪(こゆき)があります。
言うまでもなく、激しく大量に降る雪が大雪であり
ちらつく程度に少しだけ降る雪が小雪。

薄雪深雪(みゆき)、新雪(しんせつ)、根雪(ねゆき)は
雪の積もった様子を表現する季語
薄雪と深雪については、それぞれ字のごとく、雪が薄っすらと積もっている様子と
雪が深々と積もっている様子を指します。

新雪は積もったばかりの汚れていない雪を指す言葉で
特に全く足跡の無い雪は処女雪とも呼ばれます。
これに対し、根雪とはずっと前に降ったまま融けることなく残っている雪であり
その上には、あとに降った雪が幾重にも被さっていることが多い。

雪明りは、積もった雪がその反射によって夜闇の中で
ほんのり明るく見える状態を指す言葉。
上手に用いると、幻想的な俳句が出来るかもしれません。

雪の声は、雪が降り重なっていくときに聞こえてくる音。
この季語を用いると、静かさの際立った俳句が出来ます。
なお、雪を孕んだ強風を指す吹雪雪しまきは、多くの歳時記で
雪の副題ではなく、独立した季語として扱われています。




 関連記事 『雪の華』
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 参考サイト
季語めぐり
All About












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