1
アトピーを自分でなおす
乾燥性皮膚炎の方へ
アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、肌質が「乾燥肌」という特徴があります。乾燥肌は皮膚の角質がササクレ立っており、そのササクレによってかゆみを感じる神経が成長し、敏感になっています。そのササクレに異物が入り込んだり、あるいは皮膚の体温が上がったりすると、かゆみの神経が敏感に反応してかゆみが起きます。
ちなみに冬にひどくなる方が多いのは、寒くなると発汗が減り、また空気も乾燥しているので肌の乾燥が進み、ササクレがさらにひどくなるからです。
また強いストレスを感じるとかゆみが起きるのは、皮膚の血流が増えてかゆみの神経を目覚めさせるからです。
つまり、かゆみのイチバンの原因は「乾燥肌によるササクレ」にあります。また、乾燥肌の原因は「皮脂」の分泌能力が低いからです。乾燥肌は体質ですから、簡単に治せるものではありませんが、ササクレは防ぐことができます。それは、皮脂の代わりに「油分」で乾燥肌をタップリと保湿し、シットリ肌にしてあげることです。
*ただし、湿潤性皮膚炎(乳児期に多い)には不向きですのでご注意ください。
入浴+保湿+睡眠で、皮膚が生まれ変わる
乾燥肌をシットリ肌に変えるためには、次の五つがキーポイントです。
①表面の古い角質(皮膚の表面細胞)を落とす。
②角質に水分を含ませる。
③水分を含んだ角質をオイルで保湿する。
④肌の水分の蒸発を防ぐために、衣類でカバーする。
⑤ぐっすりと眠り、新しい皮膚細胞の生まれ変わりを促す。
これを実行するためには「入浴」と「オイルの保湿」と「睡眠」の組み合わせが必要です。睡眠がキーポイントというと意外に思われるかも知れませんが、炎症の無いきれいな皮膚(細胞)の生まれ変わりは睡眠中にしか行われないからです。
◆保湿オイル
保湿オイルは次のどれかを試してみて、これが自分に合っていると思うものを使用してください。
①植物性グリセリン あるいは ワセリン
薬局で買えます。
劣化を防ぐために容量の少ないものにします。
②ベビーオイル
添加物の少ないものを選んでください。
試してみて、アレルギー反応が出ないものにしてください。
③馬油(純度100%のもの)
④自分が現在使用しているオイルで問題がないもの(非ステロイド系)
☆ほかにもいくつかの保湿剤を試してみて、皮膚炎の症状が悪化しないものを選んでください。
◆夜のお手入れ法
①ぬる目のお風呂にゆっくりと入ります。
②古い角質を柔らかいタオルと石鹸で軽く洗い流します。
*強いアカスリはカユミを招くので禁止です。
③体を洗った後も浴槽で角質を十分にゆるめるようにしましょう。
*熱いお風呂は入浴後にカユミが起きるので禁止です。
④湯上りは、肌に水分が残るように体をさっと拭くだけにします。
*目の洗いバスタオルは使わないでください。
⑤皮膚が湿っている間に、炎症部分に保湿オイルをたっぷり塗ります。必ず、湯上りの三分以内に塗ってください。その理由は、湯上りの肌は皮脂が無くなっているので、とても乾燥しやすいからです。
*保湿オイルはタップリ塗るのがポイントです。
⑥体の炎症には、オイルを塗った上に長袖の肌着を着て患部をカバーしてください。肌着は裏返し(縫い目を表側)に着ると肌を刺激しません。素材はシルクか木綿がおすすめです。
⑦首の炎症には、ベビー用のガーゼタオルなどの柔らかい布でネックカバーを工夫してください。
⑧手の炎症には、手袋でカバーしてください。
⑨顔には、化粧用のフェイスマスクを使用してください。
*ただし、化粧水などを含まないものを選んでください。
⑩布団に入ったら、イチバンらくな姿勢で「ストレスを消す呼吸法」を行ってください。ストレスが消えて自然に眠りにつくことができます。
<ストレスを消す呼吸法/後述のベンソン博士の呼吸法をご覧ください>
☆深い眠りは、皮膚の生まれ変わりや自己治癒力を高めてくれます。
皮膚炎の改善や肌質の生まれ変わりは睡眠中に行われます。睡眠前の入浴と保湿は、できるだけ続けるようにしましょう。この方法によって、目に見えて皮膚の状態が改善されていきます。ただし、皮膚の状態が良くなっても、皮膚が完全に生まれ変わるまでオイル保湿は必ず続けるようにしてください。
◆日中のお手入れ法
①グリセリンを蒸留水などで薄めたものか、ベビーオイルを肌に塗ってください。
*ベビーオイルはそのまま薄めずに塗ります。
②薄め方は、塗った後で肌のベタツキが気にならない程度に工夫してください。
③ペーパーミントのエッセンス(精油)を少し混ぜると、かゆみの防止とストレス解消の効果があります。
④肌に触れる衣類の素材は、シルクやコットンなどの天然繊維のものにしましょう。
⑤外出時にも保湿オイルを携帯し、こまめに患部に塗るようにしてください。
<日中用の手づくりオイルのつくりかた>
◆用意するもの
・植物性のグリセリン(薬局で買えます。容量の少ないものにします)
・蒸留水(薬局で購入)
・ペパーミントの精油(ハーブの専門店で購入)
・清潔な容器
・熱湯消毒した小さめのスプーン
・スプレー容器
①きれいな容器に蒸留水とグリセリンを入れ、良くかき混ぜてから、最後にペパーミントオイルを加えます。
・蒸留水かミネラルウォーター:7~8割
・グリセリン:2~3割
・ペパーミントオイル:1~2滴
②出来上がったものをスプレー容器に入れます。
ミントオイルの量は、アレルギー反応、炎症への刺激などを見ながら、ご自分に合った量を判断してください。
一回につくる量は、スプレー剤の劣化を防ぐために3日分ぐらいを目安にしてください。つくったものは冷蔵庫に保管し、使用期限は1週間程度にしてください。
塩水のお風呂に入る
乾燥性皮膚炎の方におすすめの方法です。
塩水のお風呂に入るのは、乾燥肌の角質に水分を吸収させることが目的です。塩水は皮膚の角質に浸透するので、アトピー性皮膚炎の原因の一つである乾燥肌に潤いを与えてくれます。湯上りには塩分を「上がり湯」で軽く洗い流してください。水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。
入浴後のシットリとした肌にすばやく保湿オイルを塗ると、シットリ肌を保つことができます。
*ただし、炎症がひどくて塩水がしみる方は禁止です。
<塩水入浴>
①お湯を入れたバスタブに荒塩を入れます。
なめてみて塩分を感じる程度の濃さにします。
ただし、炎症にしみない程度にします。
②温度は38~39℃。(発汗しない程度)
冬の間は体が冷えないように温かめ(軽く汗ばむ温度)にします。
③30~40分程度、ゆっくりとお湯につかります。
④アカスリはしないようにしてください。柔らかいタオルと石鹸で軽く汚れを落とします。
⑤湯上りは、塩分を「上がり湯」で軽く洗い流してください。水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。
⑥体を拭いたら、すぐに患部に保湿オイルをたっぷり塗ります。
☆この入浴法の目的は、湯上りの「保湿」にあります。
☆入浴によって皮脂が無くなり、肌は乾燥しやすくなっています。保湿を忘れると逆効果になるので要注意です。
☆塩水以外のおすすめは、ラベンダーの入浴剤です。ラベンダーは皮膚炎の改善に効果があります。
ミストサウナで発汗能力を高める
乾燥肌の人の皮膚には汗や皮脂を出す「汗腺」や「皮脂腺」が少なく、自分の能力で肌を潤すことができません。
そこで有効なのはサウナです。できればミスト(蒸気)サウナで、じっくりと汗を出す訓練を繰り返すと「汗腺」が発達して、乾燥肌が改善されていきます。
☆ドライサウナの場合は「低温サウナ」をご利用ください。
☆入浴後の「オイル保湿」を忘れないようにしてください。
皮膚を日光にあてる
日光に含まれる紫外線には、皮膚を肥厚させて、皮膚の機能を改善する作用がありま
す。また、皮膚炎に寄生した細菌を殺菌する作用があります。
*ただし、日光過敏症の方、乳幼児は禁止です。
①温かい季節に、患部を日光(紫外線)に当てます。
日光に当たる時は、事前に必ず保湿剤や化粧品などを落としてください。
②春・秋は20~30分。(赤くヤケド日焼けしない程度)
夏は15~20分。(赤くヤケド日焼けしない程度)
③日差しの強いときは、日陰で日光浴します。
④日光浴で発汗した場合は、必ずぬるめのシャワーを浴びて汗を流してください。
*シャワーの後の保湿オイルを忘れないでください。
☆日光浴の間は、サングラスなどで目を保護してください。
☆日光浴の間隔は2日間あけてください。
☆塩水の入浴に続けて日光を浴び、その後、上がり湯を浴びて保湿するのが、最も効果的です。水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。
☆夏に海水浴に行くとアトピー性皮膚炎が軽減するのは、これと同じ効果です。
☆寒い季節は、人工日焼けのライトを照射するのも、日光浴と同じ効果を得ることができます。
かゆみを鎮める方法を覚える
かゆみが出たら、あわてずに患部を冷やします。濡らしたハンカチやおしぼりにペパーミントオイルを含ませておくと効果的です。ミント入りの保湿スプレーを患部に散布するのも効果的です。かゆみが鎮まったら、皮膚の乾燥を防ぐために、日中用の保湿オイルを塗ってください。
患部から離れた別の部分を冷やすのも効果的です。かゆみを感じている意識が冷やし
た部分に移動するので、かゆみを忘れることができます。
ヘッドホンステレオなどで、気持ちが鎮まる音楽を聴くのも効果的です。音量は低く
して聴くことに意識を集中させます。(かゆみを忘れることが目的)
静かな呼吸の繰り返しにも、興奮を鎮める効果があります。
ストレスをかわす、ためない
免疫を混乱させ、かゆみを発症させる原因はストレスです。
①家族間のストレスを無くすように、十分に話し合いましょう。
②仕事上や対人関係のストレスをかわすためには、「ストレスを消す呼吸法」が効果的です。
③くよくよしない、趣味を持つ、などの気持ちの切り替え法を身につけておきます。
④何かにつけて頼りにするお守りを持ち歩く、などの自己暗示法も効果的です。
◆ストレスを消す呼吸法
(ベンソン博士のリラクセーション法)
1970年代初めに、ハーバード大学医学校の心臓学者・ハーバード・ベンソン博士によって考案されたもので、リラクセーション法の中ではもっとも簡単で実践しやすいものです。
静かで心地よい環境の中で、一つの音(例えば「One:ワン」や「Om:オーム」)などの言葉を、呼吸に合わせながら繰り返し唱えることで、超越瞑想(TM)の効果を得ることができます。
日本人の場合は数字の1を数えるとよいでしょう。
・らくな姿勢でゆっくりと座ります。あるいは仰向けに寝ます。
・全身の力を抜き、目をつむり、呼吸に意識を集中させます。
・数の1(イチ)をくり返し数えながら、深く、静かに呼吸を続けます。
・「イー」で深く吐き、「チ」で吸います。
・こころの中で、静かに、必ず同じ数を数え続けるのがポイントです。
食生活を改善する
アトピー体質の原因の一つは悪い食生活にあります。極端な偏食や、緑黄色野菜の不足、カルシウムの不足。それに加えて、インスタント食品やスナック菓子、清涼飲料水の摂り過ぎなどが肌質を悪くし、また農薬や加工食品に使用されて化学物質が免疫を混乱させる原因になっています。
食べ物は自分自身のからだ(体質)をつくる材料です。できるだけ質の良いものを選ぶようにしてください。
①ビタミン・ミネラルを十分に摂る
季節の新鮮な野菜を多く食べるようにしてください。
各種ビタミン・ミネラルは皮膚の健康維持に重要な役割を果たしています。特に現代の日本人は、皮膚の健康に重要な役割を果たしているビタミンB2が不足しているといわれます。その原因は、精白米を食べるようになったからです。
玄米や雑穀などの未精白の穀類を主食にして、緑黄色野菜(人参や小松菜など)や海草を豊富に摂れば、ビタミン・ミネラルの不足がなくなり、肌質の改善に役立ちます。
②食物繊維を多く摂って便通を良くする
便秘が長く続くと、有害物が体内に吸収され、皮膚に悪影響を与えます。玄米や緑黄色野菜、海草などの食物繊維の多い食品は便通を良くしてくれます。また、植物油は腸管のすべりを良くして排便を促してくれます。
◆おすすめの食品
玄米、雑穀、ニンジン、小松菜、キャベツ、ピーマン、みつば、かぼちゃ、さやえんどう、玉ねぎ、大根、ごぼう、かぶ、れんこん、すりごま、小魚、わかめ、ひじき、昆布、エキストラバージン・オリーブオイル
☆エキストラバージンのオリーブオイルは、良質の油分に各種のビタミンなどを豊富に含んでいるので、肌質の改善に役立ちます。サラダドレッシングや焼き野菜にふりかけるなどして、加熱しないで食べてください。煎りゴマを良くすりおろしてペーストをつくり、お料理に使うのもおすすめです。
③アレルギーを起こす食品を避ける
④無農薬(低農薬)の食品を選び、インスタント食品などを避ける
⑤白砂糖、お菓子類、清涼飲料水を摂りすぎない
⑥脂肪の多い肉類、揚げ物などを減らす
⑦香辛料やお酒は避ける
⑧塩分の強い食べ物は避ける
⑨冷え性を改善する
アトピー体質の改善には、食生活の改善と運動の組み合わせがおすすめです。
スポーツで自分に自信をつける
アトピーの改善のためには、ストレスに弱い性格を変える必要があります。スポーツには精神力を強化する効果があります。
精神力の強化法
イチバン簡単な運動はウォーキングです。
精神力の強化には、空手や合気道などの武道や、スロージョギング、トレッキング(山歩き)などが有効です。
ただし、スポーツは他人と競争するのではなく、マイペースで行ってください。一つのことをやり遂げることが、自信につながり、精神力を鍛えます。
競争はストレスやコンプレックスを強めることになります。
☆スポーツの汗は洗い流してください。その後の保湿を忘れないでください。
水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。シャワーしかない場合には、お湯でしぼった濡れタオルで拭いてください。
乾燥性皮膚炎の方へ
アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、肌質が「乾燥肌」という特徴があります。乾燥肌は皮膚の角質がササクレ立っており、そのササクレによってかゆみを感じる神経が成長し、敏感になっています。そのササクレに異物が入り込んだり、あるいは皮膚の体温が上がったりすると、かゆみの神経が敏感に反応してかゆみが起きます。
ちなみに冬にひどくなる方が多いのは、寒くなると発汗が減り、また空気も乾燥しているので肌の乾燥が進み、ササクレがさらにひどくなるからです。
また強いストレスを感じるとかゆみが起きるのは、皮膚の血流が増えてかゆみの神経を目覚めさせるからです。
つまり、かゆみのイチバンの原因は「乾燥肌によるササクレ」にあります。また、乾燥肌の原因は「皮脂」の分泌能力が低いからです。乾燥肌は体質ですから、簡単に治せるものではありませんが、ササクレは防ぐことができます。それは、皮脂の代わりに「油分」で乾燥肌をタップリと保湿し、シットリ肌にしてあげることです。
*ただし、湿潤性皮膚炎(乳児期に多い)には不向きですのでご注意ください。
入浴+保湿+睡眠で、皮膚が生まれ変わる
乾燥肌をシットリ肌に変えるためには、次の五つがキーポイントです。
①表面の古い角質(皮膚の表面細胞)を落とす。
②角質に水分を含ませる。
③水分を含んだ角質をオイルで保湿する。
④肌の水分の蒸発を防ぐために、衣類でカバーする。
⑤ぐっすりと眠り、新しい皮膚細胞の生まれ変わりを促す。
これを実行するためには「入浴」と「オイルの保湿」と「睡眠」の組み合わせが必要です。睡眠がキーポイントというと意外に思われるかも知れませんが、炎症の無いきれいな皮膚(細胞)の生まれ変わりは睡眠中にしか行われないからです。
◆保湿オイル
保湿オイルは次のどれかを試してみて、これが自分に合っていると思うものを使用してください。
①植物性グリセリン あるいは ワセリン
薬局で買えます。
劣化を防ぐために容量の少ないものにします。
②ベビーオイル
添加物の少ないものを選んでください。
試してみて、アレルギー反応が出ないものにしてください。
③馬油(純度100%のもの)
④自分が現在使用しているオイルで問題がないもの(非ステロイド系)
☆ほかにもいくつかの保湿剤を試してみて、皮膚炎の症状が悪化しないものを選んでください。
◆夜のお手入れ法
①ぬる目のお風呂にゆっくりと入ります。
②古い角質を柔らかいタオルと石鹸で軽く洗い流します。
*強いアカスリはカユミを招くので禁止です。
③体を洗った後も浴槽で角質を十分にゆるめるようにしましょう。
*熱いお風呂は入浴後にカユミが起きるので禁止です。
④湯上りは、肌に水分が残るように体をさっと拭くだけにします。
*目の洗いバスタオルは使わないでください。
⑤皮膚が湿っている間に、炎症部分に保湿オイルをたっぷり塗ります。必ず、湯上りの三分以内に塗ってください。その理由は、湯上りの肌は皮脂が無くなっているので、とても乾燥しやすいからです。
*保湿オイルはタップリ塗るのがポイントです。
⑥体の炎症には、オイルを塗った上に長袖の肌着を着て患部をカバーしてください。肌着は裏返し(縫い目を表側)に着ると肌を刺激しません。素材はシルクか木綿がおすすめです。
⑦首の炎症には、ベビー用のガーゼタオルなどの柔らかい布でネックカバーを工夫してください。
⑧手の炎症には、手袋でカバーしてください。
⑨顔には、化粧用のフェイスマスクを使用してください。
*ただし、化粧水などを含まないものを選んでください。
⑩布団に入ったら、イチバンらくな姿勢で「ストレスを消す呼吸法」を行ってください。ストレスが消えて自然に眠りにつくことができます。
<ストレスを消す呼吸法/後述のベンソン博士の呼吸法をご覧ください>
☆深い眠りは、皮膚の生まれ変わりや自己治癒力を高めてくれます。
皮膚炎の改善や肌質の生まれ変わりは睡眠中に行われます。睡眠前の入浴と保湿は、できるだけ続けるようにしましょう。この方法によって、目に見えて皮膚の状態が改善されていきます。ただし、皮膚の状態が良くなっても、皮膚が完全に生まれ変わるまでオイル保湿は必ず続けるようにしてください。
◆日中のお手入れ法
①グリセリンを蒸留水などで薄めたものか、ベビーオイルを肌に塗ってください。
*ベビーオイルはそのまま薄めずに塗ります。
②薄め方は、塗った後で肌のベタツキが気にならない程度に工夫してください。
③ペーパーミントのエッセンス(精油)を少し混ぜると、かゆみの防止とストレス解消の効果があります。
④肌に触れる衣類の素材は、シルクやコットンなどの天然繊維のものにしましょう。
⑤外出時にも保湿オイルを携帯し、こまめに患部に塗るようにしてください。
<日中用の手づくりオイルのつくりかた>
◆用意するもの
・植物性のグリセリン(薬局で買えます。容量の少ないものにします)
・蒸留水(薬局で購入)
・ペパーミントの精油(ハーブの専門店で購入)
・清潔な容器
・熱湯消毒した小さめのスプーン
・スプレー容器
①きれいな容器に蒸留水とグリセリンを入れ、良くかき混ぜてから、最後にペパーミントオイルを加えます。
・蒸留水かミネラルウォーター:7~8割
・グリセリン:2~3割
・ペパーミントオイル:1~2滴
②出来上がったものをスプレー容器に入れます。
ミントオイルの量は、アレルギー反応、炎症への刺激などを見ながら、ご自分に合った量を判断してください。
一回につくる量は、スプレー剤の劣化を防ぐために3日分ぐらいを目安にしてください。つくったものは冷蔵庫に保管し、使用期限は1週間程度にしてください。
塩水のお風呂に入る
乾燥性皮膚炎の方におすすめの方法です。
塩水のお風呂に入るのは、乾燥肌の角質に水分を吸収させることが目的です。塩水は皮膚の角質に浸透するので、アトピー性皮膚炎の原因の一つである乾燥肌に潤いを与えてくれます。湯上りには塩分を「上がり湯」で軽く洗い流してください。水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。
入浴後のシットリとした肌にすばやく保湿オイルを塗ると、シットリ肌を保つことができます。
*ただし、炎症がひどくて塩水がしみる方は禁止です。
<塩水入浴>
①お湯を入れたバスタブに荒塩を入れます。
なめてみて塩分を感じる程度の濃さにします。
ただし、炎症にしみない程度にします。
②温度は38~39℃。(発汗しない程度)
冬の間は体が冷えないように温かめ(軽く汗ばむ温度)にします。
③30~40分程度、ゆっくりとお湯につかります。
④アカスリはしないようにしてください。柔らかいタオルと石鹸で軽く汚れを落とします。
⑤湯上りは、塩分を「上がり湯」で軽く洗い流してください。水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。
⑥体を拭いたら、すぐに患部に保湿オイルをたっぷり塗ります。
☆この入浴法の目的は、湯上りの「保湿」にあります。
☆入浴によって皮脂が無くなり、肌は乾燥しやすくなっています。保湿を忘れると逆効果になるので要注意です。
☆塩水以外のおすすめは、ラベンダーの入浴剤です。ラベンダーは皮膚炎の改善に効果があります。
ミストサウナで発汗能力を高める
乾燥肌の人の皮膚には汗や皮脂を出す「汗腺」や「皮脂腺」が少なく、自分の能力で肌を潤すことができません。
そこで有効なのはサウナです。できればミスト(蒸気)サウナで、じっくりと汗を出す訓練を繰り返すと「汗腺」が発達して、乾燥肌が改善されていきます。
☆ドライサウナの場合は「低温サウナ」をご利用ください。
☆入浴後の「オイル保湿」を忘れないようにしてください。
皮膚を日光にあてる
日光に含まれる紫外線には、皮膚を肥厚させて、皮膚の機能を改善する作用がありま
す。また、皮膚炎に寄生した細菌を殺菌する作用があります。
*ただし、日光過敏症の方、乳幼児は禁止です。
①温かい季節に、患部を日光(紫外線)に当てます。
日光に当たる時は、事前に必ず保湿剤や化粧品などを落としてください。
②春・秋は20~30分。(赤くヤケド日焼けしない程度)
夏は15~20分。(赤くヤケド日焼けしない程度)
③日差しの強いときは、日陰で日光浴します。
④日光浴で発汗した場合は、必ずぬるめのシャワーを浴びて汗を流してください。
*シャワーの後の保湿オイルを忘れないでください。
☆日光浴の間は、サングラスなどで目を保護してください。
☆日光浴の間隔は2日間あけてください。
☆塩水の入浴に続けて日光を浴び、その後、上がり湯を浴びて保湿するのが、最も効果的です。水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。
☆夏に海水浴に行くとアトピー性皮膚炎が軽減するのは、これと同じ効果です。
☆寒い季節は、人工日焼けのライトを照射するのも、日光浴と同じ効果を得ることができます。
かゆみを鎮める方法を覚える
かゆみが出たら、あわてずに患部を冷やします。濡らしたハンカチやおしぼりにペパーミントオイルを含ませておくと効果的です。ミント入りの保湿スプレーを患部に散布するのも効果的です。かゆみが鎮まったら、皮膚の乾燥を防ぐために、日中用の保湿オイルを塗ってください。
患部から離れた別の部分を冷やすのも効果的です。かゆみを感じている意識が冷やし
た部分に移動するので、かゆみを忘れることができます。
ヘッドホンステレオなどで、気持ちが鎮まる音楽を聴くのも効果的です。音量は低く
して聴くことに意識を集中させます。(かゆみを忘れることが目的)
静かな呼吸の繰り返しにも、興奮を鎮める効果があります。
ストレスをかわす、ためない
免疫を混乱させ、かゆみを発症させる原因はストレスです。
①家族間のストレスを無くすように、十分に話し合いましょう。
②仕事上や対人関係のストレスをかわすためには、「ストレスを消す呼吸法」が効果的です。
③くよくよしない、趣味を持つ、などの気持ちの切り替え法を身につけておきます。
④何かにつけて頼りにするお守りを持ち歩く、などの自己暗示法も効果的です。
◆ストレスを消す呼吸法
(ベンソン博士のリラクセーション法)
1970年代初めに、ハーバード大学医学校の心臓学者・ハーバード・ベンソン博士によって考案されたもので、リラクセーション法の中ではもっとも簡単で実践しやすいものです。
静かで心地よい環境の中で、一つの音(例えば「One:ワン」や「Om:オーム」)などの言葉を、呼吸に合わせながら繰り返し唱えることで、超越瞑想(TM)の効果を得ることができます。
日本人の場合は数字の1を数えるとよいでしょう。
・らくな姿勢でゆっくりと座ります。あるいは仰向けに寝ます。
・全身の力を抜き、目をつむり、呼吸に意識を集中させます。
・数の1(イチ)をくり返し数えながら、深く、静かに呼吸を続けます。
・「イー」で深く吐き、「チ」で吸います。
・こころの中で、静かに、必ず同じ数を数え続けるのがポイントです。
食生活を改善する
アトピー体質の原因の一つは悪い食生活にあります。極端な偏食や、緑黄色野菜の不足、カルシウムの不足。それに加えて、インスタント食品やスナック菓子、清涼飲料水の摂り過ぎなどが肌質を悪くし、また農薬や加工食品に使用されて化学物質が免疫を混乱させる原因になっています。
食べ物は自分自身のからだ(体質)をつくる材料です。できるだけ質の良いものを選ぶようにしてください。
①ビタミン・ミネラルを十分に摂る
季節の新鮮な野菜を多く食べるようにしてください。
各種ビタミン・ミネラルは皮膚の健康維持に重要な役割を果たしています。特に現代の日本人は、皮膚の健康に重要な役割を果たしているビタミンB2が不足しているといわれます。その原因は、精白米を食べるようになったからです。
玄米や雑穀などの未精白の穀類を主食にして、緑黄色野菜(人参や小松菜など)や海草を豊富に摂れば、ビタミン・ミネラルの不足がなくなり、肌質の改善に役立ちます。
②食物繊維を多く摂って便通を良くする
便秘が長く続くと、有害物が体内に吸収され、皮膚に悪影響を与えます。玄米や緑黄色野菜、海草などの食物繊維の多い食品は便通を良くしてくれます。また、植物油は腸管のすべりを良くして排便を促してくれます。
◆おすすめの食品
玄米、雑穀、ニンジン、小松菜、キャベツ、ピーマン、みつば、かぼちゃ、さやえんどう、玉ねぎ、大根、ごぼう、かぶ、れんこん、すりごま、小魚、わかめ、ひじき、昆布、エキストラバージン・オリーブオイル
☆エキストラバージンのオリーブオイルは、良質の油分に各種のビタミンなどを豊富に含んでいるので、肌質の改善に役立ちます。サラダドレッシングや焼き野菜にふりかけるなどして、加熱しないで食べてください。煎りゴマを良くすりおろしてペーストをつくり、お料理に使うのもおすすめです。
③アレルギーを起こす食品を避ける
④無農薬(低農薬)の食品を選び、インスタント食品などを避ける
⑤白砂糖、お菓子類、清涼飲料水を摂りすぎない
⑥脂肪の多い肉類、揚げ物などを減らす
⑦香辛料やお酒は避ける
⑧塩分の強い食べ物は避ける
⑨冷え性を改善する
アトピー体質の改善には、食生活の改善と運動の組み合わせがおすすめです。
スポーツで自分に自信をつける
アトピーの改善のためには、ストレスに弱い性格を変える必要があります。スポーツには精神力を強化する効果があります。
精神力の強化法
イチバン簡単な運動はウォーキングです。
精神力の強化には、空手や合気道などの武道や、スロージョギング、トレッキング(山歩き)などが有効です。
ただし、スポーツは他人と競争するのではなく、マイペースで行ってください。一つのことをやり遂げることが、自信につながり、精神力を鍛えます。
競争はストレスやコンプレックスを強めることになります。
☆スポーツの汗は洗い流してください。その後の保湿を忘れないでください。
水圧の強いシャワーは皮膚を刺激するので避けてください。シャワーしかない場合には、お湯でしぼった濡れタオルで拭いてください。
■[PR]
アトピーを自分でなおす-1
ドイツでは治るのに、
日本ではなぜ治らないの
日本では、アトピー性皮膚炎は治すのがとても難しい病気の一つです。皮膚科でクスリを処方されても、再発をくり返して、だんだん症状を悪化させて20年も30年もアトピーの症状に苦しんでいる方が大勢います。
一方、ドイツの医療ではアトピーは完治できます。また、アトピーの症状に何年も悩み続けたり、皮膚をケロイド状にしている方を見かけることはほとんどありません。この二つの医療の違いはどこにあるのでしょうか?
日本のお医者さんたちは、なぜ治せないのでしょうか?
アトピーは皮膚科だけの病気ではない
日本の病院の多くは、アトピー性皮膚炎を免疫の混乱による「皮膚の炎症」という表面的な捉え方しかしていません。そのため、原因の本質を捉えようとしない傾向にあります。そしてほとんどの場合は、皮膚科が担当し、ステロイド軟膏が処方されるだけで、根本原因の改善に手がつけられることはありません。渡されたステロイド軟膏で皮膚炎は一時的に改善しますが、やがてそれも効かなくなり、再発をくり返して皮膚がケロイド状に悪化してしまうケースがとても多いのが現状なのです。
アトピーには複数の要因がある
アトピー性皮膚炎は「皮膚科」と「ステロイド軟膏」だけに任せておけば、治せる病気ではありません。症状は皮膚に出ますが、その「発症要因」は別のところにあります。
ドイツのアトピードクターは、アトピー性皮膚炎は「アトピー体質」「ストレスに弱い性格」「悪い食生活」「身の回りの化学物質」「乾燥肌」などが重なって発症すると考えています。
・アトピー体質 (アレルギー体質)
・ストレスに弱い性格 (神経性不安症)
・悪い食生活 → アトピー体質や乾燥肌の原因になる
・身の回りの化学物質 → 体質を悪くし、免疫を混乱させる
・乾燥肌 → 皮膚の免疫システムが異状になる
つまり、アトピーは皮膚科以外の大きな要因が重なって起きているのです。そのため、ドイツのアトピードクターは、治療にはこれらの問題を同時に解決していくことが大切、といいます。
そこで、今号から数回にわたり、アトピーの根本治療についてお話をしましょう。
アトピー体質
アトピー体質とは、アレルギー反応をくり返す体質をいいます。アトピー体質がもとで発症する病気には、アトピー性皮膚炎、小児喘息、花粉症などがあります。これらのアトピー性疾患は症状の出る場所が異なるので違う病気のように見えますが、どちらも免疫の混乱によって起きる症状で、原因には共通性があります。
アトピー性皮膚炎や小児喘息を乳幼児の段階で発症する場合は、妊娠中の母親の悪い食生活や、生活環境の中の化学物質が胎児の体質に悪影響を与えたことが原因の一つです。また、生後も子育て中の食生活が悪かったり、住まいの内装材やインテリア製品に化学物質が多く使用されていたり、マニキュアなどの溶剤のシンナーを使ったりしていると、赤ちゃんの免疫システムや体質を狂わせる可能性が高くなります。
アトピー性皮膚炎を根本的に改善するためには、このアトピー体質を変える必要があります。そのためには、「食生活の改善」と「身の回りの化学物質」を減らすとことが不可欠になります。(次回に続く)
アトピーを自分で治す-2
◆アトピーの発症要因
・アトピー体質 (アレルギー体質)
・ストレスに弱い性格 (神経性不安症)
・ストレス
・悪い食生活 → アトピー体質や乾燥肌の原因になる
・身の回りの化学物質 → 体質を悪くし、免疫を混乱させる
・乾燥肌 → 皮膚の免疫システムが異状になる
・弱い基礎体力
アトピーとストレス
アトピー性皮膚炎には、発症にも、発症後の悪化にも、ストレスが大きく関わっています。ストレスは、免疫システムを狂わせ、肌の健康状態をさらに悪くしていきます。また、イライラや緊張が続くとかゆみがひどくなります。その理由は、緊張や興奮によって皮膚の毛細血管の血流が高まり、かゆみの神経を敏感にするからです。ストレスはかゆみや症状を悪化させる大きな要因なのです。
ドイツのアトピードクターのシュレップル博士によると、アトピー性皮膚炎の患者さんは、とりわけストレスに対する抵抗力が弱い特徴があり、次のような性格の共通性があるといいます。
・気が小さい
・内向的
・頑固
・自己中心的
・被害者意識が強い
つまり、普通の人よりもはるかに強くストレスのダメージを受けやすいのです。そのため、ドイツのアトピー治療では、何よりも「ストレスの解消」に重点を置いています。
発症後のストレスが
さらに症状を悪化させる
ドイツのアトピー治療をご紹介した「アトピー肌を自分でなおす」を読まれた患者さんから、メールや電話で問い合わせがあります。その方々のほとんどは、いくつもの病院を渡り歩き、またさまざまなことに挑戦してきていますが、それでも治らないので思い切って問い合わせした…といいます。
その方々にいくつかの質問をして気付いたことがあります。
それは、発症してからのストレスがより複雑で、患者さんのこころに大きくのしかかっていて、アトピーをさらに悪化させている…ということ。
発症後のストレスとは次のようなものです。
①カユミが我慢できない
②夜、グッスリと眠れない
③人前に出るのがはずかしい
④アトピーになって家族関係がうまくいかなくなった
⑤医師が自分の悩みを聞いてくれない
⑥将来が不安 など等。
アトピーが原因で家族崩壊
ドイツとは違い、日本の病院(医師)は薬を渡すだけで、ストレスのコントロール法や、家族関係のついて指導してくれることはほとんどありません。
病院や医師が頼りにならなければ、唯一頼れる相手は「家族」ですが、アトピーの発症によって家族関係がうまくいかなくなった…という方がとても多いようです。子供がアトピーの場合は、父親は母親まかせにして逃げてしまい、その結果、夫婦関係に溝ができたり、母親はまた、アトピーの子供に対して「あれをしてはダメ、これをしてはダメ」と神経質になりすぎたり、また、アトピーの話をすると、家族の表情が暗くなってしまい、患者さんは身の置き所がなく「自分さえ居なければ…」と、落ち込んでしまうことが多いそうです。イチバン頼りにしたい家族関係がストレスの一つになってしまうなんて、とても不幸なことではありませんか?(次回に続く)
アトピーを自分で治す-3
アトピーと化学物質
昭和30年頃には、日本にはアトピー性皮膚炎や花粉症などの、免疫の異状による患者さんは殆ど居なかったといいます。それが経済成長につれて、食品が変化したことや、身の回りにさまざまな化学物質が増えたために、免疫の異状が起こりやすくなったと考えている専門家がたくさん居ます。
日本では、1960年代に農作物に「農薬」が大量に使われました。1970年代には、家庭内で噴霧式の殺虫剤が無造作に使われています。スーパーマーケットの登場によって、化学系の食品添加物を使用したインスタント食品や加工食品の品数が増え続けました。石油を原材料にした日用雑貨も大量生産されました。また、都市への人口集中によって大量の住宅が必要になり、さまざまな新建材が開発されて、住宅にも多くの化学物質が潜むようになってしまいました。
つまり、戦後の50年間の間に、私たちの身の回りは大量の化学物質で汚染されてしまったのです。その結果、アトピーの患者さんは増え続けて、現在、日本ではアトピー性皮膚炎や、喘息、花粉症などの、いわゆるアトピー性疾患を抱える方は、5人に1人とも、3人に1人ともいわれる程です。
身の回りの化学物質を減らそう
化学物質は免疫システムや自律神経などにとても悪い影響を与えます。また、胎児や幼児をアトピー体質にしてしまう危険性があります。
アトピー体質を改善するためには、必要なことがいくつかありますが、まずは身の回りの化学物質を少しでも減らすようにしましょう。
◆室内環境・インテリア
・住宅の内装材(新建材や壁紙)やカーテン、カーペットなどには様々な化学物質が使われています。その化学物質はシックハウス症候群の原因になります。そのため、部屋の改装や引越しをする際には、数日間に渡って部屋の窓を開け、換気を十分にして化学物質を除去してから入居すること。
・新築の場合は、できるだけ天然素材を使用する。
・ 防汚加工や防ダニ加工などの化学薬品の処理をしているソファやカーペット、カーテンなどはできるだけ使わない。
◆食事
・野菜や果物は低農薬(無農薬)のものを選ぶ。
・ジャンクフード(スナック菓子)、インスタント食品、インスタント調味料などはできるだけ食べない。
・清涼飲料水、スイーツなどを減らす。
・カップ麺の容器に直接、熱湯を入れない。
・アルミ缶やペットボトル入りの酸味のある飲料は避ける。
◆お化粧・ヘアケア
・ 化粧品、ヘアケア用品は天然成分のものを選ぶ。
・化学染料の毛染め剤を使用しない。
・マニキュアをしない。
◆衣類
・ 肌着はコットン(木綿)やシルク(絹)などの天然繊維がおすすめ。
・ 化学的な加工処理をしたものや化繊の肌着を避ける。
◆寝具
・ シーツやカバー類はコットン(木綿)製を使用。
◆その他
・台所洗剤、洗濯洗剤は天然成分のものにして合成の界面活性剤は避ける。
・ シンナー、化学接着剤、化学殺虫剤などの使用を避ける。
・塩素殺菌しているプールや温浴施設の利用は止める。
妊娠中は特に注意を
アトピー性皮膚炎や小児喘息が乳幼児期に発症する場合は、生まれながらのアトピー体質が原因です。アトピー体質で生まれてくる赤ちゃんは、妊娠中のお母さんの悪い食生活や、生活環境の中の化学物質などが胎児の体質形成に悪影響を与えたことが原因といえます。したがって、妊娠中はスナック菓子や清涼飲料水、ケーキ類、インスタント食品などをできるだけ避けるようにしましょう。
また、シックハウス(住宅・インテリアの化学物質)症候群にも十分に注意しましょう。(次回に続く)
アトピーを自分でなおす-4
乾燥性皮膚炎の改善方法
アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、肌質が「乾燥肌」という特徴があります。乾燥肌は皮膚の角質がササクレ立っており、そのササクレによってかゆみを感じる神経が成長し、敏感になっています。そのササクレに異物が入り込んだり、あるいは皮膚の体温が上がったりすると、かゆみの神経が敏感に反応してかゆみが起きます。
ちなみに冬にひどくなる方が多いのは、寒くなると発汗が減って肌の乾燥が進み、ササクレがさらに悪化するからです。また強いストレスを感じるとかゆみが起きるのは、皮膚の血流が増えてかゆみの神経を目覚めさせるからです。
つまり、かゆみのイチバンの原因は「乾燥肌によるササクレ」にあります。また、乾燥肌の原因は「皮脂」の分泌能力が低いからです。乾燥肌は体質ですから、簡単に治せるものではありませんが、ササクレは防ぐことができます。それは、皮脂の代わりに「油分」で乾燥肌をタップリと保湿し、シットリ肌にしてあげることです。
これから夏にかけて、肌質を変えるには絶好の季節です。かゆみが軽減したからといって手抜きをせずに、夏こそ、しっかりと保湿を続けるようにしましょう。
入浴+油分+睡眠で、皮膚が生まれ変わる
乾燥肌をシットリ肌に変えるためには、次の五つがキーポイントです。
①表面の古い角質(皮膚の表面細胞)を入浴で落とす。
②長時間入浴で角質に水分を含ませる。
③湯上りの水分を含んだ角質をオイルで保湿する。
④肌の水分の蒸発を防ぐために、衣類でカバーする。
⑤ぐっすりと眠り、新しい皮膚細胞の生まれ変わりを促す。
これを実行するためには「入浴」と「オイルの保湿」と「睡眠」の組み合わせが必要です。睡眠がキーポイントというと意外に思われるかも知れませんが、炎症の無いきれいな皮膚(細胞)の生まれ変わりは睡眠中にしか行われないからです。
保湿オイル
保湿オイルは次のどれかを試してみて、これが自分に合っていると思うものを使用してください。
①植物性グリセリン、あるいは、白色ワセリン
薬局で買えます。劣化を防ぐために容量の少ないものにします。
②馬油ローション
無添加のものを選んでください。試してみて、アレルギー反応が出ないものにしてく
ださい。
③自分が現在使用しているオイルで問題がないもの(非ステロイド系)
ほかにもいくつかの保湿剤を試してみて、皮膚炎の症状が悪化しないものを選んで
ください。
睡眠前のお手入れ方法
①ぬる目のお風呂にゆっくりと入ります。
②古い角質を柔らかいタオルと石鹸で軽く洗い流します。強いアカスリはカユミを招くので禁止です。
③体を洗った後も浴槽で角質を十分にゆるめるようにしましょう。熱いお風呂は入浴後にカユミが起きるので禁止です。
④湯上りは、肌に水分が残るように体をさっと拭くだけにします。目の洗いバスタオルは使わないでください。
⑤皮膚が湿っている間に、炎症部分に保湿オイルをたっぷり塗ります。必ず、湯上りの三分以内に塗ってください。その理由は、湯上りの肌は皮脂が無くなっているので、とても乾燥しやすいからです。保湿オイルはタップリ塗るのがポイントです。
⑥体の炎症には、オイルを塗った上に長袖の肌着を着て患部をカバーしてください。肌着は裏返し(縫い目を表側)に着ると肌を刺激しません。素材はシルクか木綿がおすすめです。
⑦首の炎症には、ベビー用のガーゼタオルなどの柔らかい布でネックカバーを工夫してください。
⑧手の炎症には、手袋でカバーしてください。
⑨顔には、化粧用のフェイスマスクを使用してください。ただし、化粧水などを含まないものを選んでください。
(次回に続く)
アトピーを自分でなおす-5
「ドイツの自然療法・アトピーを自分でなおす」をお読みいただいた方から、たくさんのメールやお電話をいただいています。そこで気が付いたことがあります。メールやお電話をいただいたのは全て女性でした。また、男性の患者さんの場合は、全てお母さんからのお問い合わせでした。本の表紙が女性的であることも関係しているとは思いますが、お問い合わせいただいたお母さんたちがおっしゃるには、本を読むように勧めても、男性の患者(息子)さんの場合は見向きもしないそうです。中には「そんなものが信用できるか」と本を捨ててしまったケースも多いようです。女性は治すための情報収集に熱心で、一方の男性は人間(情報)不信の傾向が強いことがうかがい知れます。
積極的に治そうとするのは
女性に多い
お問い合わせいただいた女性には、病院の「クスリ」に頼るだけではなく、自分自身でも何かをしなくては…という意思がとても強く感じられます。そのため、治すための情報集めにとても熱心です。毎日のスキンケアはもちろん、食事の改善、ストレスのコントロール、適度な運動などを組み合わせて、皮膚炎の治療だけではなく、心身全体の改善に取組んでいる方が多く見受けられます。また、メールで経過の報告や、改善していく様子などを定期的に報告してくれます。中には、ドイツのアトピー治療法を読んで、「自分がやろうとしていることに間違いは無かった。やっと治せる希望が持てた…」と、ご報告してくれた方もいらっしゃいます。
男性には引きこもり型が多い
一方の男性の場合は、長年お母さんに、あっちの病院、こっちのクスリと、あちこちに嫌になるほど連れまわされ、それでも治らずに、年齢と共に悪化していき、ついには仕事もできなくなり、家に引きこもっている…という方がたくさんいらっしゃいます。その結果、母親も病院も、増してや「アトピー本」も信用できなくなり、どんどんと孤立していくようです。そのため、アトピーというタイトルを見るだけでも拒絶感が生まれてしまうそうです。
また、病歴の長いアトピーの患者さんを持つお母さんの多くは、さまざまな「」アトピー情報」について、実に良く知っていらっしゃいます。そして多くの方々は、期せずして同じ病院、同じ医師、同じ温泉などを巡っていらっしゃいます。中には「私はアトピーに関しては百科事典より詳しい」と誇示するお母さんもいらっしゃいます。しかし、いかにお母さんの知識が豊富でも、息子さんのアトピーは治らずに、十年以上も家に引きこもり続けているそうです。その上、どんどんと「自己流の治療法」に落ち込んでいっているようです。
ちなみに、女性の場合には「自分で治そう…」という能動的な意識が強いのに対して、男性の場合は「何かが治してくれる…」という受容的な意識が強いように見受けられます。
日本のアトピー治療はどこかおかしい
昨年、アトピー治療に真剣に取組んでいる全国の著名な医師のグループが主催する「アトピー・シンポジューム」を聴講しました。ある医師は「漢方薬を処方している」、ある医師は「食事療法を勧めている」、ある医師は「ストロイド薬の上手な使い方を指導している」、ある医師は「ストレスコントロールを勧めている」などと、8人の医師がそれぞれのやり方を発表しました。しかし残念ながら、その全てを行っているという医師は1人もおりませんでした。シンポジュームには日本を代表する大学病院の皮膚科の部長教授も参加していました。
医師の発表が終わり質問の時間になると、60歳代の男性が壇上の医師たちに向かって「私は長年、医師の指示に従って治療してきました。その結果がこうです」と、半ばケロイド状の上半身を見せつけました。続いて40歳代と思われる男性もまた「自分たちは医師を信用し、医療費を支払い、医師の勧める治療をしてきました。その結果がこうです。私たちはエイズワクチンの被害者と同様に、医療被害者ではありませんか…」と自分の肌を見せました。会場は騒然となり、壇上の医師たちは一言も発せなくなり、凍りついたままでした。そして、聴講したアトピーの患者さんたちは、何の希望も見出せないまま、空しく去っていくしかありませんでした。
アトピーの改善には、トータルな治療が必要なのに、なぜ、日本の医師はそのことに気付かないのでしょうか?なぜ、ステロイド薬を安易に使用してしまうのでしょうか?
(次回に続く)
ドイツでは治るのに、
日本ではなぜ治らないの
日本では、アトピー性皮膚炎は治すのがとても難しい病気の一つです。皮膚科でクスリを処方されても、再発をくり返して、だんだん症状を悪化させて20年も30年もアトピーの症状に苦しんでいる方が大勢います。
一方、ドイツの医療ではアトピーは完治できます。また、アトピーの症状に何年も悩み続けたり、皮膚をケロイド状にしている方を見かけることはほとんどありません。この二つの医療の違いはどこにあるのでしょうか?
日本のお医者さんたちは、なぜ治せないのでしょうか?
アトピーは皮膚科だけの病気ではない
日本の病院の多くは、アトピー性皮膚炎を免疫の混乱による「皮膚の炎症」という表面的な捉え方しかしていません。そのため、原因の本質を捉えようとしない傾向にあります。そしてほとんどの場合は、皮膚科が担当し、ステロイド軟膏が処方されるだけで、根本原因の改善に手がつけられることはありません。渡されたステロイド軟膏で皮膚炎は一時的に改善しますが、やがてそれも効かなくなり、再発をくり返して皮膚がケロイド状に悪化してしまうケースがとても多いのが現状なのです。
アトピーには複数の要因がある
アトピー性皮膚炎は「皮膚科」と「ステロイド軟膏」だけに任せておけば、治せる病気ではありません。症状は皮膚に出ますが、その「発症要因」は別のところにあります。
ドイツのアトピードクターは、アトピー性皮膚炎は「アトピー体質」「ストレスに弱い性格」「悪い食生活」「身の回りの化学物質」「乾燥肌」などが重なって発症すると考えています。
・アトピー体質 (アレルギー体質)
・ストレスに弱い性格 (神経性不安症)
・悪い食生活 → アトピー体質や乾燥肌の原因になる
・身の回りの化学物質 → 体質を悪くし、免疫を混乱させる
・乾燥肌 → 皮膚の免疫システムが異状になる
つまり、アトピーは皮膚科以外の大きな要因が重なって起きているのです。そのため、ドイツのアトピードクターは、治療にはこれらの問題を同時に解決していくことが大切、といいます。
そこで、今号から数回にわたり、アトピーの根本治療についてお話をしましょう。
アトピー体質
アトピー体質とは、アレルギー反応をくり返す体質をいいます。アトピー体質がもとで発症する病気には、アトピー性皮膚炎、小児喘息、花粉症などがあります。これらのアトピー性疾患は症状の出る場所が異なるので違う病気のように見えますが、どちらも免疫の混乱によって起きる症状で、原因には共通性があります。
アトピー性皮膚炎や小児喘息を乳幼児の段階で発症する場合は、妊娠中の母親の悪い食生活や、生活環境の中の化学物質が胎児の体質に悪影響を与えたことが原因の一つです。また、生後も子育て中の食生活が悪かったり、住まいの内装材やインテリア製品に化学物質が多く使用されていたり、マニキュアなどの溶剤のシンナーを使ったりしていると、赤ちゃんの免疫システムや体質を狂わせる可能性が高くなります。
アトピー性皮膚炎を根本的に改善するためには、このアトピー体質を変える必要があります。そのためには、「食生活の改善」と「身の回りの化学物質」を減らすとことが不可欠になります。(次回に続く)
アトピーを自分で治す-2
◆アトピーの発症要因
・アトピー体質 (アレルギー体質)
・ストレスに弱い性格 (神経性不安症)
・ストレス
・悪い食生活 → アトピー体質や乾燥肌の原因になる
・身の回りの化学物質 → 体質を悪くし、免疫を混乱させる
・乾燥肌 → 皮膚の免疫システムが異状になる
・弱い基礎体力
アトピーとストレス
アトピー性皮膚炎には、発症にも、発症後の悪化にも、ストレスが大きく関わっています。ストレスは、免疫システムを狂わせ、肌の健康状態をさらに悪くしていきます。また、イライラや緊張が続くとかゆみがひどくなります。その理由は、緊張や興奮によって皮膚の毛細血管の血流が高まり、かゆみの神経を敏感にするからです。ストレスはかゆみや症状を悪化させる大きな要因なのです。
ドイツのアトピードクターのシュレップル博士によると、アトピー性皮膚炎の患者さんは、とりわけストレスに対する抵抗力が弱い特徴があり、次のような性格の共通性があるといいます。
・気が小さい
・内向的
・頑固
・自己中心的
・被害者意識が強い
つまり、普通の人よりもはるかに強くストレスのダメージを受けやすいのです。そのため、ドイツのアトピー治療では、何よりも「ストレスの解消」に重点を置いています。
発症後のストレスが
さらに症状を悪化させる
ドイツのアトピー治療をご紹介した「アトピー肌を自分でなおす」を読まれた患者さんから、メールや電話で問い合わせがあります。その方々のほとんどは、いくつもの病院を渡り歩き、またさまざまなことに挑戦してきていますが、それでも治らないので思い切って問い合わせした…といいます。
その方々にいくつかの質問をして気付いたことがあります。
それは、発症してからのストレスがより複雑で、患者さんのこころに大きくのしかかっていて、アトピーをさらに悪化させている…ということ。
発症後のストレスとは次のようなものです。
①カユミが我慢できない
②夜、グッスリと眠れない
③人前に出るのがはずかしい
④アトピーになって家族関係がうまくいかなくなった
⑤医師が自分の悩みを聞いてくれない
⑥将来が不安 など等。
アトピーが原因で家族崩壊
ドイツとは違い、日本の病院(医師)は薬を渡すだけで、ストレスのコントロール法や、家族関係のついて指導してくれることはほとんどありません。
病院や医師が頼りにならなければ、唯一頼れる相手は「家族」ですが、アトピーの発症によって家族関係がうまくいかなくなった…という方がとても多いようです。子供がアトピーの場合は、父親は母親まかせにして逃げてしまい、その結果、夫婦関係に溝ができたり、母親はまた、アトピーの子供に対して「あれをしてはダメ、これをしてはダメ」と神経質になりすぎたり、また、アトピーの話をすると、家族の表情が暗くなってしまい、患者さんは身の置き所がなく「自分さえ居なければ…」と、落ち込んでしまうことが多いそうです。イチバン頼りにしたい家族関係がストレスの一つになってしまうなんて、とても不幸なことではありませんか?(次回に続く)
アトピーを自分で治す-3
アトピーと化学物質
昭和30年頃には、日本にはアトピー性皮膚炎や花粉症などの、免疫の異状による患者さんは殆ど居なかったといいます。それが経済成長につれて、食品が変化したことや、身の回りにさまざまな化学物質が増えたために、免疫の異状が起こりやすくなったと考えている専門家がたくさん居ます。
日本では、1960年代に農作物に「農薬」が大量に使われました。1970年代には、家庭内で噴霧式の殺虫剤が無造作に使われています。スーパーマーケットの登場によって、化学系の食品添加物を使用したインスタント食品や加工食品の品数が増え続けました。石油を原材料にした日用雑貨も大量生産されました。また、都市への人口集中によって大量の住宅が必要になり、さまざまな新建材が開発されて、住宅にも多くの化学物質が潜むようになってしまいました。
つまり、戦後の50年間の間に、私たちの身の回りは大量の化学物質で汚染されてしまったのです。その結果、アトピーの患者さんは増え続けて、現在、日本ではアトピー性皮膚炎や、喘息、花粉症などの、いわゆるアトピー性疾患を抱える方は、5人に1人とも、3人に1人ともいわれる程です。
身の回りの化学物質を減らそう
化学物質は免疫システムや自律神経などにとても悪い影響を与えます。また、胎児や幼児をアトピー体質にしてしまう危険性があります。
アトピー体質を改善するためには、必要なことがいくつかありますが、まずは身の回りの化学物質を少しでも減らすようにしましょう。
◆室内環境・インテリア
・住宅の内装材(新建材や壁紙)やカーテン、カーペットなどには様々な化学物質が使われています。その化学物質はシックハウス症候群の原因になります。そのため、部屋の改装や引越しをする際には、数日間に渡って部屋の窓を開け、換気を十分にして化学物質を除去してから入居すること。
・新築の場合は、できるだけ天然素材を使用する。
・ 防汚加工や防ダニ加工などの化学薬品の処理をしているソファやカーペット、カーテンなどはできるだけ使わない。
◆食事
・野菜や果物は低農薬(無農薬)のものを選ぶ。
・ジャンクフード(スナック菓子)、インスタント食品、インスタント調味料などはできるだけ食べない。
・清涼飲料水、スイーツなどを減らす。
・カップ麺の容器に直接、熱湯を入れない。
・アルミ缶やペットボトル入りの酸味のある飲料は避ける。
◆お化粧・ヘアケア
・ 化粧品、ヘアケア用品は天然成分のものを選ぶ。
・化学染料の毛染め剤を使用しない。
・マニキュアをしない。
◆衣類
・ 肌着はコットン(木綿)やシルク(絹)などの天然繊維がおすすめ。
・ 化学的な加工処理をしたものや化繊の肌着を避ける。
◆寝具
・ シーツやカバー類はコットン(木綿)製を使用。
◆その他
・台所洗剤、洗濯洗剤は天然成分のものにして合成の界面活性剤は避ける。
・ シンナー、化学接着剤、化学殺虫剤などの使用を避ける。
・塩素殺菌しているプールや温浴施設の利用は止める。
妊娠中は特に注意を
アトピー性皮膚炎や小児喘息が乳幼児期に発症する場合は、生まれながらのアトピー体質が原因です。アトピー体質で生まれてくる赤ちゃんは、妊娠中のお母さんの悪い食生活や、生活環境の中の化学物質などが胎児の体質形成に悪影響を与えたことが原因といえます。したがって、妊娠中はスナック菓子や清涼飲料水、ケーキ類、インスタント食品などをできるだけ避けるようにしましょう。
また、シックハウス(住宅・インテリアの化学物質)症候群にも十分に注意しましょう。(次回に続く)
アトピーを自分でなおす-4
乾燥性皮膚炎の改善方法
アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、肌質が「乾燥肌」という特徴があります。乾燥肌は皮膚の角質がササクレ立っており、そのササクレによってかゆみを感じる神経が成長し、敏感になっています。そのササクレに異物が入り込んだり、あるいは皮膚の体温が上がったりすると、かゆみの神経が敏感に反応してかゆみが起きます。
ちなみに冬にひどくなる方が多いのは、寒くなると発汗が減って肌の乾燥が進み、ササクレがさらに悪化するからです。また強いストレスを感じるとかゆみが起きるのは、皮膚の血流が増えてかゆみの神経を目覚めさせるからです。
つまり、かゆみのイチバンの原因は「乾燥肌によるササクレ」にあります。また、乾燥肌の原因は「皮脂」の分泌能力が低いからです。乾燥肌は体質ですから、簡単に治せるものではありませんが、ササクレは防ぐことができます。それは、皮脂の代わりに「油分」で乾燥肌をタップリと保湿し、シットリ肌にしてあげることです。
これから夏にかけて、肌質を変えるには絶好の季節です。かゆみが軽減したからといって手抜きをせずに、夏こそ、しっかりと保湿を続けるようにしましょう。
入浴+油分+睡眠で、皮膚が生まれ変わる
乾燥肌をシットリ肌に変えるためには、次の五つがキーポイントです。
①表面の古い角質(皮膚の表面細胞)を入浴で落とす。
②長時間入浴で角質に水分を含ませる。
③湯上りの水分を含んだ角質をオイルで保湿する。
④肌の水分の蒸発を防ぐために、衣類でカバーする。
⑤ぐっすりと眠り、新しい皮膚細胞の生まれ変わりを促す。
これを実行するためには「入浴」と「オイルの保湿」と「睡眠」の組み合わせが必要です。睡眠がキーポイントというと意外に思われるかも知れませんが、炎症の無いきれいな皮膚(細胞)の生まれ変わりは睡眠中にしか行われないからです。
保湿オイル
保湿オイルは次のどれかを試してみて、これが自分に合っていると思うものを使用してください。
①植物性グリセリン、あるいは、白色ワセリン
薬局で買えます。劣化を防ぐために容量の少ないものにします。
②馬油ローション
無添加のものを選んでください。試してみて、アレルギー反応が出ないものにしてく
ださい。
③自分が現在使用しているオイルで問題がないもの(非ステロイド系)
ほかにもいくつかの保湿剤を試してみて、皮膚炎の症状が悪化しないものを選んで
ください。
睡眠前のお手入れ方法
①ぬる目のお風呂にゆっくりと入ります。
②古い角質を柔らかいタオルと石鹸で軽く洗い流します。強いアカスリはカユミを招くので禁止です。
③体を洗った後も浴槽で角質を十分にゆるめるようにしましょう。熱いお風呂は入浴後にカユミが起きるので禁止です。
④湯上りは、肌に水分が残るように体をさっと拭くだけにします。目の洗いバスタオルは使わないでください。
⑤皮膚が湿っている間に、炎症部分に保湿オイルをたっぷり塗ります。必ず、湯上りの三分以内に塗ってください。その理由は、湯上りの肌は皮脂が無くなっているので、とても乾燥しやすいからです。保湿オイルはタップリ塗るのがポイントです。
⑥体の炎症には、オイルを塗った上に長袖の肌着を着て患部をカバーしてください。肌着は裏返し(縫い目を表側)に着ると肌を刺激しません。素材はシルクか木綿がおすすめです。
⑦首の炎症には、ベビー用のガーゼタオルなどの柔らかい布でネックカバーを工夫してください。
⑧手の炎症には、手袋でカバーしてください。
⑨顔には、化粧用のフェイスマスクを使用してください。ただし、化粧水などを含まないものを選んでください。
(次回に続く)
アトピーを自分でなおす-5
「ドイツの自然療法・アトピーを自分でなおす」をお読みいただいた方から、たくさんのメールやお電話をいただいています。そこで気が付いたことがあります。メールやお電話をいただいたのは全て女性でした。また、男性の患者さんの場合は、全てお母さんからのお問い合わせでした。本の表紙が女性的であることも関係しているとは思いますが、お問い合わせいただいたお母さんたちがおっしゃるには、本を読むように勧めても、男性の患者(息子)さんの場合は見向きもしないそうです。中には「そんなものが信用できるか」と本を捨ててしまったケースも多いようです。女性は治すための情報収集に熱心で、一方の男性は人間(情報)不信の傾向が強いことがうかがい知れます。
積極的に治そうとするのは
女性に多い
お問い合わせいただいた女性には、病院の「クスリ」に頼るだけではなく、自分自身でも何かをしなくては…という意思がとても強く感じられます。そのため、治すための情報集めにとても熱心です。毎日のスキンケアはもちろん、食事の改善、ストレスのコントロール、適度な運動などを組み合わせて、皮膚炎の治療だけではなく、心身全体の改善に取組んでいる方が多く見受けられます。また、メールで経過の報告や、改善していく様子などを定期的に報告してくれます。中には、ドイツのアトピー治療法を読んで、「自分がやろうとしていることに間違いは無かった。やっと治せる希望が持てた…」と、ご報告してくれた方もいらっしゃいます。
男性には引きこもり型が多い
一方の男性の場合は、長年お母さんに、あっちの病院、こっちのクスリと、あちこちに嫌になるほど連れまわされ、それでも治らずに、年齢と共に悪化していき、ついには仕事もできなくなり、家に引きこもっている…という方がたくさんいらっしゃいます。その結果、母親も病院も、増してや「アトピー本」も信用できなくなり、どんどんと孤立していくようです。そのため、アトピーというタイトルを見るだけでも拒絶感が生まれてしまうそうです。
また、病歴の長いアトピーの患者さんを持つお母さんの多くは、さまざまな「」アトピー情報」について、実に良く知っていらっしゃいます。そして多くの方々は、期せずして同じ病院、同じ医師、同じ温泉などを巡っていらっしゃいます。中には「私はアトピーに関しては百科事典より詳しい」と誇示するお母さんもいらっしゃいます。しかし、いかにお母さんの知識が豊富でも、息子さんのアトピーは治らずに、十年以上も家に引きこもり続けているそうです。その上、どんどんと「自己流の治療法」に落ち込んでいっているようです。
ちなみに、女性の場合には「自分で治そう…」という能動的な意識が強いのに対して、男性の場合は「何かが治してくれる…」という受容的な意識が強いように見受けられます。
日本のアトピー治療はどこかおかしい
昨年、アトピー治療に真剣に取組んでいる全国の著名な医師のグループが主催する「アトピー・シンポジューム」を聴講しました。ある医師は「漢方薬を処方している」、ある医師は「食事療法を勧めている」、ある医師は「ストロイド薬の上手な使い方を指導している」、ある医師は「ストレスコントロールを勧めている」などと、8人の医師がそれぞれのやり方を発表しました。しかし残念ながら、その全てを行っているという医師は1人もおりませんでした。シンポジュームには日本を代表する大学病院の皮膚科の部長教授も参加していました。
医師の発表が終わり質問の時間になると、60歳代の男性が壇上の医師たちに向かって「私は長年、医師の指示に従って治療してきました。その結果がこうです」と、半ばケロイド状の上半身を見せつけました。続いて40歳代と思われる男性もまた「自分たちは医師を信用し、医療費を支払い、医師の勧める治療をしてきました。その結果がこうです。私たちはエイズワクチンの被害者と同様に、医療被害者ではありませんか…」と自分の肌を見せました。会場は騒然となり、壇上の医師たちは一言も発せなくなり、凍りついたままでした。そして、聴講したアトピーの患者さんたちは、何の希望も見出せないまま、空しく去っていくしかありませんでした。
アトピーの改善には、トータルな治療が必要なのに、なぜ、日本の医師はそのことに気付かないのでしょうか?なぜ、ステロイド薬を安易に使用してしまうのでしょうか?
(次回に続く)
■[PR]
1