カルボプラチン(パラプラチン)の効果・効能・副作用など
2017.1.1
| 【 基本情報 】 | ||
|---|---|---|
| 一般名 | 商品名 | 欧文略語 |
| カルボプラチン | パラプラチン | CBDCA, PP |
| 薬の効果・効能 | DNAの合成阻害による、臓器がんやリンパ腫の治療 | |
| 代表的な副作用 | 吐き気・食欲不振・しゃっくり・骨髄抑制・脱毛など | |
| 適応されるがんの種類 | 頭頸部がん・肺がん・睾丸腫瘍・卵巣がん・子宮頸がんなど | |
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カルボプラチンの働きと効果・効能
カルボプラチンは、「白金製剤」に分類される抗がん剤です。ブリストルマイヤーズから「パラプラチン」という点滴薬として販売されており、点滴静注によって投与されます。
カルボプラチンは、「シスプラチン」の次に開発された、第二世代の白金製剤です。作用機序はシスプラチンと同様、DNAを合成する塩基に結合して、両者の間に橋を架ける(架橋反応)ことで、DNAの正常なコピーを阻害します。
シスプラチンと比較すると抗がん作用はやや低いとされていますが、一方で腎毒性や吐き気・嘔吐、難聴といったシスプラチンに見られる副作用が軽減されている点が特徴です。
そのため外来治療としても使いやすいことから、現在ではさまざまながんに対して活用されています。
カルボプラチンの副作用
シスプラチンよりも軽減されているといはいえ、やはりカルボプラチンにも30~90パーセントの確率で吐き気や嘔吐が見られますので、投与前には制吐剤を使う必要があります。
また治療回数が増えるにしたがって、悪寒や発熱、めまい、息苦しさなどの過剰反応が現れやすくなるため、慎重な経過観察が必要です。
他には骨髄抑制も代表的で、特に血小板の減少が高確率で見られます。血小板が一定以上少なくなると、出血しやすく血が止まりにくくなるため、皮下出血や鼻血、血尿や血便などが見られた際にはすみやかに病院に連絡することが大切です。
一方、シスプラチンに見られる神経障害の副作用は起こらないといわれています。
このようにカルボプラチンにもさまざまな副作用がありますので、もともと血小板の数が少ない人や腎機能障害のある患者さんには、投与できない場合もあります。
カルボプラチンによる治療方法
カルボプラチンは、世界で初めて臨床使用が出来るようになった抗がん剤であるシスプラチンと匹敵する抗腫瘍効果が認められ、かつ腎毒性が低いために、シスプラチンを投与する時のような大量の水分補給を必要としないという特徴があります。
カルボプラチンを使用した各種癌の治療について詳しく解説しています。
カルボプラチンで治療できる癌
カルボプラチンは、1990年に初めて国内で承認されてから26年経過しています。
当初は、頭頸部癌、肺小細胞癌、睾丸腫瘍、卵巣癌、子宮頸癌、悪性リンパ腫を対象とした抗がん剤でした。
その後、2000年に非小細胞肺癌、2005年に小児悪性固形腫瘍*、2011年に分子標的薬であるトラスツマブ(遺伝子組換え)及びタキサン系抗悪性腫瘍剤との併用の条件付きで乳癌にも使用できるようになりました。
*神経芽腫・網膜芽腫・肝芽腫・中枢神経系胚細胞腫瘍、再発又は難治性のユーイング肉腫ファミリー腫瘍・腎芽腫
カルボプラチンを含む多剤併用療法
癌の治療では作用や副作用の特徴の異なる抗がん剤を組み合わせる多剤併用療法が行われます。
多剤併用療法は、抗腫瘍作用の増強と副作用の分散が目的です。
カルボプラチンも、他の抗がん剤などと組み合わせたレジメンに使用されています。
主なカルボプラチンを含むレジメン
| 非小細胞肺癌 |
|
|---|---|
| 頭頸部癌 |
|
| 乳癌 |
|
| 卵巣癌 |
|
| 子宮頸癌 |
|
肺癌治療のためのカルボプラチンとパクリタキセル併用療法(TC療法)
TC療法は、肺癌や卵巣癌など多くのがんの標準的なレジメンのひとつです。代表してTC療法の投与方法について紹介します。
投与初日に、副作用を軽減するための吐き気止めやアレルギーを抑える薬を、約1時間かけて点滴投与します。
その後、パクリタキセルを約3時間かけて点滴し、その後カルボプラチンを1時間かけて点滴投与します。
翌日から20日間は休薬となります。この21日間を1サイクルとして、患者さんの状態を観察しながら、引き続きサイクルを継続して投与していきます。
治療サイクルの期間中に、副作用が現れやすい時期があります。例えば、吐き気や嘔吐、関節痛などは投与直後から数日間、骨髄抑制や下痢、口内炎、倦怠感、末梢神経障害は数日後から1~2週間、その後数週間から数カ月の間に脱毛などがあらわれます。
副作用は個人差が大きく、現れる時期や症状の強さは、患者さんごとに異なります。
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