【わきが】の悩みを持つ人へ

わきが=腋臭症

わきがという言葉をご存じでしょうか?
正確には【腋臭症】と呼び、汗臭さとは大きく違いツンと鼻につくような臭いが特徴ですが、そのは定義はとても難しいようです。

わきがの基礎知識ーその1

わきがの臭いは脇から出てくる汗がが原因と思われがちですが、実は違います。
わきがの主な原因は【アポクリン腺】から出る汗にあります。
汗自体は無臭なのですが、アポクリン腺の汗に含まれる脂質やタンパク質、糖質やアンモニアなどの成分が皮膚表面に存在する【常在菌】に分解されることで、独特の臭いが発生してしまいます。
これに皮脂が混ざり合うと、臭いははさらに強くなります。

わきがの基礎知識ーその2

もう一つの汗腺である【エクリン腺】から出る汗は水と塩分でできているため無臭なのですが、わきが体質の人はこれが蒸発する時にアポクリン腺から出る汗の一緒に拡散させてしまいます。
そのため体全体が臭うように感じられてしまうのです。
さらにわき毛は汗を留める役目も持つため、脇の下の湿度が高まるとそこに溜まった汗に細菌が繁殖し、臭い物質が増加してしまう場合もあるのです。

わきがの基礎知識ーその3

わきがの臭いの濃さは個人差があり、「ここからここまでがわきが」と明確な定義をすることはなかなか難しいようで、実際にはわきがではなくても自分で勝手に判断してしまい、自己臭恐怖症に陥ってしまう人も多く見られるそうです。
色々と専門用語を並べての説明になってしまいましたが、わきがの原因を一言で言うなら【特定の汗を栄養に特定の菌が繁殖する時、その菌が出す臭い物質が原因】と覚えてもらってもいいでしょう。

寄り道コラム【アポクリン線について】

わきがの基礎知識でも紹介したアポクリン腺。
これは誰にでも存在し、皮膚の裏側に粟粒のような形で並んでいます。
ではどうしてわきが体質の人とそうでない人がいるのか、それはアポクリン腺の数と大きさに違いがあるためです。
臭いの強い人は一般的にアポクリン腺の数が多く、一つ一つの粒も大きい傾向にあります。
数は生まれながら決まっていて、大きさは男女ともに思春期を迎える頃に大きくなり、老年になると小さくなると言います。

日本人はわきがに敏感

10人に1人と言っても数にすれば【一千万人】

10人に1人がわきが体質と言われている日本に比べ、欧米では70%以上がわきが体質の恐れがあると言われていて、非常に高い割合を占めています。
わきが体質ではない人の方が少ない欧米では、逆にわきがに悩む人はいないそうです。

【清潔好き】という国民性の弊害

日本は世界でも上位に入る清潔好きな国です。
毎日入浴するというのは世界的に見ても稀で、他国では平均して一週間に一回という国も。
このような面から見ても、日本人は体臭や臭いに非常に敏感だと言えます。
そして少数派であるわきが体質の人が目立ってしまい、前述の国民性も影響して、わきが体質というワードにも敏感になってしまうのではないでしょうか。

「私は大丈夫」と安心するのが早いかもしれません

食生活の影響

食の欧米化でワキガ体質の人が増えている
わきが体質が多い欧米と少ない日本の違いは、【食文化】の影響が大きいと考えられます。
肉類などの高カロリーで高脂肪の食べ物には、皮脂腺やアポクリン腺を活発にする作用があります。
反対に穀物や野菜や魚には、ビタミンやポリフェノールなどのわきが体質の改善に有効とされる栄養素が含まれているので、これを見ても野菜や魚の消費が多い日本のわきが体質人口の少なさに頷けます。

体質の変化

しかし現代の食生活を見てみると、野菜や魚中心の食生活から肉やファストフード中心のものに徐々に移行している現状もあります。
そうなってくると、日本人の【わきが体質】も強くなっていると言われています。
つまり食生活の欧米化が、体質自体を欧米人に近付けているとも考えられるのです。

日本人のわきが体質人口の増加

ここで注目したいのは「わきが体質の人が増えている」というわけではないということ。
アポクリン腺の数は生まれた時に決まっているため、肉類中心の食事で今あるアポクリン腺が活発に働くことはあっても、アポクリン腺自体が新しくできることはないのです。
つまりわきが体質は増えているのではなく【強くなっている】の方が正しいでしょう。

さらに詳しい解説

わきがは自分では気付きにくい?

臭覚には個人差がありますので一概には言えませんが、一般的にわきがは自分では気付きにくいと言われていて、「臭いに気付かない」「嗅覚がわきがの臭いに慣れてしまった」というケースが多いのも確かです。
臭いの悩みはとてもデリケートで、臭いがあるかどうか周りに聞くのも難しいですし、逆に本人に伝えるのも心苦しいものがあります。

衣服の脇部分をチェックしましょう

白い洋服や下着の脇の部分が黄ばむことがある人は、わきが体質という可能性が高いです。
これはアポクリン腺から出る汗によるもので、アポクリン腺の汗はタンパク質や脂質、糖質やアンモニアや鉄分など、臭いの原因となる物質を含みやや粘り気があることが特徴。
これらの成分が衣服に付着することで、黄ばみやシミができてしまうのです。

分泌物が結晶

制汗剤などを何も付つけていないのに、わき毛に白い粉状のものがついている場合は、ほぼ間違いなくわきが体質と言っていいでしょう。
白い粉状のものは分泌されたアポクリン腺からの分泌物が結晶となったものが原因と考えられます。

わきがの臭いは衣服から?

わきがの臭いというと、どうしても体から出る臭いに注目しがちですが、臭いを放っているのは体というより衣類という考えもあります。
アポクリン腺から出る汗を吸い取るのは衣類で、この汗を栄養にわきがの菌が繁殖するのも衣類、この時に発生するわきが臭が蓄積されるのも衣類、わきが臭は衣類から発生しているという考えです。
わきが体質の人でも入浴後、洗濯したシャツなどに着替えれば、わきがの菌が繁殖するまでは無臭に感じる人もいるそうです。

まとめ