医薬品情報


添付文書情報


禁忌

次の患者には投与しないこと

消化性潰瘍のある患者(ただし、「1.慎重投与」の項参照)[消化器への直接刺激作用及びプロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下するため、消化性潰瘍が悪化するおそれがある。]

重篤な血液の異常のある患者[血液の異常が悪化するおそれがある。]

重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]

重篤な腎障害のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、腎障害が悪化するおそれがある。]

重篤な心機能不全のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、心機能不全が悪化するおそれがある。]

重篤な高血圧症の患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、血圧が上昇するおそれがある。]

重篤な膵炎の患者[症状が悪化するおそれがある。]

本剤の成分又はサリチル酸系化合物(アスピリン等)に対し過敏症の既往歴のある患者

直腸炎、直腸出血又は痔疾のある患者[直腸炎、直腸出血が悪化するおそれがある。また、痔疾のある患者で肛門(直腸)出血があらわれたとの報告がある。]

アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発することがある。]

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

トリアムテレンを投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

小児[他剤が無効又は使用できない関節リウマチに対して投与する場合には慎重に投与すること。](「7.小児等への投与」の項参照)

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

下記の疾患の消炎、鎮痛

関節リウマチ、変形性関節症

手術後の炎症及び腫脹の緩解

用法・用量

インドメタシンとして、通常成人1回25〜50mgを1日1〜2回直腸内に投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の極量は1日200mgである。
低体温によるショックを起こすことがあるので、高齢者に投与する場合には、少量から投与を開始する。

使用上の注意

慎重投与

消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化器への直接刺激作用及びプロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下するため、消化性潰瘍が再発するおそれがある。]

非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者[ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。]

血液の異常又はその既往歴のある患者[血液の異常が悪化又は再発するおそれがある。]

出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある。]

肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害が悪化又は再発するおそれがある。]

腎障害又はその既往歴のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、腎障害が悪化又は再発するおそれがある。]

心機能異常のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、心機能異常が悪化するおそれがある。]

高血圧症の患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、血圧が上昇するおそれがある。]

膵炎の患者[症状が悪化するおそれがある。]

過敏症の既往歴のある患者

てんかん、パーキンソン症候群等の中枢神経系疾患のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]

気管支喘息のある患者[重症喘息発作を誘発することがある。]

SLE(全身性エリテマトーデス)の患者[副作用があらわれやすい。]

潰瘍性大腸炎の患者[症状が悪化するおそれがある。]

クローン病の患者[症状が悪化するおそれがある。]

高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。

患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。

慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。

長期投与する場合には、定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び眼科的検査等)を行うこと。また、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な措置を講ずること。

薬物療法以外の療法も考慮すること。

急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。

急性炎症、疼痛、発熱の程度を考慮し、投与すること。

原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。

原因療法があればこれを行うこと。

感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には、適切な抗菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に投与すること。

他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。

高齢者には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

眠気、めまい、ふらつき感等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意すること。

併用禁忌

トリアムテレン
(トリテレン等)
相互に副作用が増強され、急性腎不全を起こすことがある。トリアムテレンによる腎血流量の低下に基づく腎障害のために代償的に腎でのプロスタグランジン合成が亢進されるが、本剤によりそのプロスタグランジン合成が阻害されるためと考えられている。

併用注意

プロベネシド本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。腎尿細管での両薬の排泄部位での競合、本剤の胆汁排泄減少により、本剤の排泄が抑制され血中濃度が上昇するためと考えられている。
アスピリン消化器系の副作用の発現率が上昇する。また、本剤の作用が減弱されることがある。機序不明
抗凝血剤及び抗血小板薬
ワルファリン
レビパリン
クロピドグレル 等
これらの医薬品の作用を増強し、出血の危険性が増大することがある。血液凝固能検査等出血管理を十分に行う。本剤のプロスタグランジン生合成阻害作用により血小板凝集が抑制される。また、本剤が血漿蛋白結合部位でワルファリンを遊離させ、その抗凝血作用を増強させると考えられている。
メトトレキサートメトトレキサートの血中濃度が上昇し、その副作用を増強することがある。血中濃度をモニターし、メトトレキサートの量を調節すること。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、メトトレキサートの尿細管分泌を抑制するためと考えられている。
リチウム血中リチウム濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告がある。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、リチウムの腎排泄が減少するためと考えられている。
β-遮断剤
アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤(A-II受容体拮抗剤)
これらの医薬品の降圧作用を減弱させることがある。本剤が、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害し、血圧を上昇させることがある。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤(A-II受容体拮抗剤)
腎機能が悪化している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が低下するためと考えられている。
ループ利尿剤
フロセミド 等
チアジド系及びその類似降圧利尿剤
ヒドロクロロチアジド 等
これらの医薬品の利尿降圧作用を減弱させることがある。本剤がプロスタグランジン合成を阻害して、水、塩類の体内貯留が生じ利尿剤の水、塩類排泄作用に拮抗するためと考えられている。
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン 等
エプレレノン
これらの医薬品の降圧作用の減弱、腎機能障害患者で重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によると考えられている。
ジゴキシン血中ジゴキシン濃度が上昇し、作用が増強されることが報告されているので血中ジゴキシン濃度に注意すること。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、ジゴキシンの腎排泄が減少するためと考えられている。
シクロスポリンシクロスポリンによる腎毒性が増強されることがあるので、腎機能に注意すること。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少するためと考えられている。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

次のような副作用があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

ショック、アナフィラキシー様症状

冷汗、顔面蒼白、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。

消化管穿孔、消化管出血、消化管潰瘍、腸管の狭窄・閉塞、潰瘍性大腸炎

再生不良性貧血、溶血性貧血、骨髄抑制、無顆粒球症

血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎

喘息発作(アスピリン喘息)

喘息発作等の急性呼吸障害があらわれることがある。

急性腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群

乏尿、血尿、尿蛋白、BUN・血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症等があらわれることがある。

痙攣、昏睡、錯乱

性器出血

うっ血性心不全、肺水腫

血管浮腫

肝機能障害、黄疸

肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、検査を実施するなど観察を十分に行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
消化器腹痛、食欲不振、消化不良、悪心・嘔吐、下痢・軟便、便秘、直腸粘膜の刺激症状、直腸炎注2)、腹部膨満感、口渇、口内炎、胃炎、限局性回腸炎注2)、膵炎
血液注3)貧血、紫斑病、顆粒球減少、血小板減少、血小板機能低下(出血時間の延長)
皮膚注2)脱毛、結節性紅斑
過敏症注2)発疹、そう痒、蕁麻疹、脈管炎
感覚器結膜炎、耳鳴、角膜混濁注4)、網膜障害注4)、眼窩及びその周囲の疼痛、難聴
肝臓肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)
精神神経系注5)頭痛、眠気、めまい、抑うつ、不眠、知覚異常、脱力感、離人症、ふらつき感、疲労、神経過敏、不安、振戦、失神、末梢神経炎
循環器動悸、血圧上昇
その他浮腫、不快、発汗亢進、ほてり、鼻出血、頻尿、尿糖、高血糖、胸痛
注2)症状があらわれた場合には投与を中止すること。注3)血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。注4)関節リウマチ患者等に長期連用して、前駆症状(霧視等の視覚異常)があらわれた場合には直ちに投与を中止すること。注5)症状が激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者では、副作用があらわれやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。(「2.重要な基本的注意」の項参照)

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。妊娠中の投与に関し次のような報告がある。

妊娠末期に投与したところ、胎児循環持続症(PFC)、胎児の動脈管収縮、動脈管開存症、胎児腎不全、胎児腸穿孔、羊水過少症が起きたとの報告がある。また、妊娠末期に投与したところ早期出産した新生児に壊死性腸炎の発生率が高いとの報告、及び消化管穿孔、頭蓋内出血が起きたとの報告がある。

動物試験(マウス)で催奇形作用が報告されている。

(参考)

マウス胎児の器官形成期にインドメタシン10mg/kgを単回経口投与、又は7.5mg/kg/日を9日間連続経口投与した催奇形性試験において、外形及び骨格の異常が認められた。

本剤投与中は授乳を中止させること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

他剤が無効又は使用できない関節リウマチの場合にのみ本剤の投与を考慮するとともに、投与する場合には必要最小限の使用にとどめるなど、慎重に投与すること。[小児に対する安全性は確立されておらず、また、経口投与時の小児で大量投与により、重篤な副作用(感染症の不顕性化、肝炎)が報告されている。]

過量投与

痙攣、錯乱、失見当識等が認められた場合には、症状に応じ支持療法、対症療法を行う。なお、本剤は透析では除去されないとの報告がある。

その他の注意

動物試験(マウス)でレンチナンとの併用により、消化管潰瘍、消化管穿孔があらわれたとの報告がある。

非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。

薬効薬理

酸性非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)。炎症のケミカルメディエーターであるプロスタグランジン(PG)の生合成を阻害することによって抗炎症作用を現す。プロスタグランジンは細胞膜の構成脂質であるアラキドン酸から生合成され、その律速酵素はシクロオキシゲナーゼ(COX)であるが、NSAIDsのPG生合成阻害機序はこのCOXの阻害である。シクロオキシゲナーゼは、細胞内に恒常的に存在して生理的なプロスタグランジン産生を司る「構成型」(COX-1)と、炎症刺激等により新たに発現・誘導される「誘導型」(COX-2)とに分類されるが、COX-1により合成されるプロスタグランジン類は、胃粘膜血流を維持することにより胃に対して防御的に働いているので、この酵素を阻害すると胃潰瘍等の消化器障害を引き起こす。本薬はCOX-1とCOX-2に対する選択性は有しないので、消化器障害は副作用として必然的なものとなる。

NSAIDsは抗炎症作用以外に、解熱及び鎮痛作用を現すが、これらの作用もプロスタグランジン生合成阻害に起因する共通のものと考えられる。即ち、細菌感染や各種の刺激により組織や細胞が損傷を受けると、内因性の発熱物質が遊離され、それらが体温調節中枢を刺激することによりプロスタグランジンの産生が促され、プロスタグランジンは体温調節中枢の設定温度を上昇させる。これが発熱の機序であるが、NSAIDsはこの課程におけるプロスタグランジンの産生を抑制することによって設定温度を正常に戻す。即ち解熱効果を発揮する。また、組織の損傷が起こると発痛物質であるブラジキニンが産生され、同時に産生されたプロスタグランジンはこのブラジキニンの発痛作用を増強すると考えられる。従って、NSAIDsによりプロスタグランジンの産生が阻害されれば、鎮痛効果が得られることになる。[1]

有効成分に関する理化学的知見

一般名インドメタシン
一般名(欧名)Indometacin
化学名[1-(4-Chlorobenzoyl)-5-methoxy-2-methyl-1H-indol-3-yl]acetic acid
分子式C19H16ClNO4
分子量357.79
融点155〜162℃
性状白色〜淡黄色の微細な結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
水酸化ナトリウム試液に溶ける。
光によって着色する。
KEGG DRUG

取扱い上の注意

安定性試験

インドメタシン坐剤25「NP」

最終包装製品を用いた長期保存試験(冷暗所、3年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、インドメタシン坐剤25「NP」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。[2]

インドメタシン坐剤50「NP」

最終包装製品を用いた長期保存試験(冷暗所、3年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、インドメタシン坐剤50「NP」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。[3]

包装

インドメタシン坐剤25「NP」

100個

インドメタシン坐剤50「NP」

100個


第十六改正日本薬局方解説書
ニプロ(株):社内資料(安定性試験)
ニプロ(株):社内資料(安定性試験)

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改訂履歴

2014年2月 第1版 作成

文献請求先

主要文献欄に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
ニプロ株式会社
531-8510
大阪市北区本庄西3丁目9番3号
0120-226-898

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業態及び業者名等

製造販売
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