今回のFILE:04では「ワンオフ作品的でアーティスティックな塗装法に基づくペイントマスターがマスプロダクトでほぼ完全に再現されてしまった」という驚愕の事実をいち早くお伝えしたかったため、彩色サンプル以前に手元に到着していた形状サンプルの話をすっ飛ばして話を進めてしまいました。
よって今回もまたまた時計の針を巻き戻して、形状サンプルの詳細について記してみたいと思います。
彩色サンプルがグッスマさんへ到着したのが5月12日。それより16日前の4月26日に、形状サンプルのトライ1=T1(※グッスマさんの中国工場が自発的に一度リテイクを出していたそうなので、実質的にはT2)がグッスマさんに届きました。
T1は製品版と同じ成型色で成型されていたのですが、グッスマさんはその仕上がり具合を詳細にチェックするためすぐさま全面にグレーのサーフェイサーを塗布。こうしてディテールを確認しやすいグレー1色の状態にすることにより、上手く成型できていない箇所やこまかな傷などが丸裸状態と化します。
そして形状T1が日本に届いた翌日、グッスマさんのY氏はすぐさま形状T1の修正指示書を作成。下に12点の修正指示書をまとめて掲載しますが、実際には19点にも及ぶ大量の修正指示書が作られました。
さすがはグッスマさん、この手のチェックも異様にこまかい!
ちなみにこうして形状T1の表面にサーフェイサーを吹いてしまうと「金型作成と成型が甘い!」というようにしか感じられないのですが、じつはグッスマさんの修正指示書が作成されたのと同日、海洋堂の開発スタッフサイドにも形状T1が送られてきたのです。
その形状T1にはサーフェイサーが塗布されていなかったのですが、……確かにコレにサーフェイサーを吹くと粗が見えてしまうのでしょうが、サーフェイサーを吹いていない状態だと抜群の完成度としか思えず、文句を付ける余地などほとんどないんですね。
「ここだけは絶対に直してもらわないとな」と思ったのは、先述した「口の右上に原型にはなかったニキビというか吹き出もののような突起が生じてしまっていること」ぐらい。
下に掲載する画像がその「サーフェイサーを塗布していない形状T1」なんですが……なんと言うか……「この成型色のままの状態が抜群に格好よい」んですよ!
彩色はされていなくとも、これだけでも充分オブジェ然としておりこの状態で部屋に飾っておきたくなるというか。
そして形状T1が届いてからわずか19日後の5月15日、形状T3がグッスマさんに到着します。
「案の定」とでも言うべきか形状T1で問題視されたポイントはことごとく改善されており、形状サンプルの改良作業はこれにて早くも完了と相成ったのでした。
さて。
こうして彩色サンプルと形状サンプルの開発秘話もいよいよ書き尽くしてしまったので、次回は“3DテキストVer.(レジンキャストキット)”の話にでも言及しましょうか。
そんなこんなでワンフェス開催まであともうわずか9日! 当ブログはワンフェス開催までのあいだにあと2回更新を行う予定です。
というわけで次回もよろしくお願いいたします!