【画像】ニキビ跡クレーターにダーマローラーが効果的!針の長さと使い方について
ニキビがひどくなって悪化すると跡が凹んでしまうことがあります。その状態をニキビ跡のクレーターといったりしますが、残念ながら基本的に自然に改善することはありません。
にきび跡クレーター自然治癒しないため、治したい場合は特別な治療を受ける必要がありますが、その方法の一つにダーマローラーという治療法があります。
ダーマローラーは針を使って肌がもつ自然治癒力を活性化させ、皮膚の凹凸を改善するような若返り効果が得られる治療です。
今回は、ダーマローラーがニキビ跡のクレーター状の凹みに効果がある仕組みと、理想的な針の長さや使い方、術後の色素沈着やケロイドなどのニキビ跡が悪化する問題を詳しく解説していきます。
ダーマローラーとは?
ダーマローラーとは、100~200本ほどの微細な針が付いたローラーを肌の上で転がして針で穴をあけ、意図的に肌に傷を作り、その傷を回復させる過程で発生する細胞増殖因子によって真皮層の再構築を促す治療です。
主に、しわや小じわの改善目的や開いたままの毛穴治療、ニキビ跡のクレーター治療などに使用されます。
画像のように出血を伴う痛々しい治療ですが、皮膚の入れ替えやコラーゲンを増加させる効果には確実なものがあり、しっかりと行えば、一度の治療で10~15%くらいの皮膚の入れ替えが実現できるとされます。また、コラーゲンも2倍から局所的には最大10倍まで増えるといわれています。
そのため、理論的にはニキビ跡クレーターの改善率においても1回あたり約10~15%くらいの効果が期待できます。ダーマローラーによる皮膚の入れ替えによってニキビ跡の凹みを元の状態へと修復して改善することができるというわけです。
ニキビ跡がクレーターになる仕組み
そもそも、なぜニキビ跡がクレーター状に凹んでしまうのでしょうか。原因はニキビによる免疫反応が関係します。
ニキビは毛穴内部でアクネ菌や黄色ブドウ球菌などが増加することで発生し、免疫反応を起こすことで赤く腫れるようになります。
そして、増えすぎた細菌と戦うために白血球が活発になり、好中球(白血球の一つ)がアクネ菌を食べて活性酸素を発生させてアクネ菌を攻撃します。そして、最終的にはアクネ菌は死滅してニキビの腫れは自然に治っていきます。
ところが、この時の免疫反応によって発生する活性酸素が正常な細胞や組織にまでダメージを与えてしまい、その結果、皮膚の大部分を占めるコラーゲンが最も影響を受け、萎縮して硬くなり、クレーターといわれる凹んだ瘢痕(傷痕)を形成してしまうのです。
ダーマローラーは、真皮層を入れ替えることで、そのニキビ跡クレーターの原因である陥没型の瘢痕組織を解消していくことができる数少ない針治療です。
ダーマローラーのニキビ跡を治す効果
ダーマローラーのニキビ跡への効果は以下のような仕組みでもたらされます。
1ダーマローラーを転がして皮膚に穴をあけ、その穴を修復するために成長因子(細胞増殖因子)が発生します。
2細胞増殖因子がたくさん発生することで、コラーゲンの分解や合成を担う線維芽細胞という細胞が増加して活性に働くようになります。通常は働きが鈍い線維芽細胞が活発に働くことがポイントです。
3活発になった線維芽細胞がニキビ跡の凹みの原因となる萎縮したコラーゲンを分解し、さらにコラーゲンを活発に作り出して皮膚を入れ替えます。しっかりと行えば1度の治療でコラーゲンの増加が平均で2倍、最大で10倍にもなり、一回の治療で10~15%くらいのコラーゲンが入れ替わるといわれています。これがダーマローラーの強みです。
4治療を繰り返すことで萎縮した瘢痕組織が正常化して、ニキビ跡のクレーターが目立たなくなっていきます。単なるコラーゲン増加によるものではなく、凹みをもたらす瘢痕組織そのものを改善しているため、一度改善すれば再発しにくくなるメリットがあります。
ダーマローラーがクレーターに効く理由
ニキビ跡のクレーターは、厳密にはコラーゲンが減って発生するのではなく、本来は柔軟であるコラーゲンが、ニキビの炎症によって硬く密集して瘢痕化することで発生します。
コラーゲンが多く存在する真皮層が通常とは違う状態になることで発生するため、単にコラーゲンを増やす方法では一度は改善に向かっても、加齢と共にコラーゲンが少なくなると、再び凹みも目立つようになります。
そこで、ダーマローラーのようなコラーゲンの増加と共に皮膚を入れ替える(再構築)させる治療がニキビ跡の凹みに非常に効果的なのです。治療がうまくいけば永久的な効果を得られ、加齢によって再び皮膚が凹んできたという現象が起こりにくくなります。
効果には個人差がある
画期的な治療にも思えるダーマローラーですが、効果には個人差があります。特にニキビ跡の凹みをもたらす成熟瘢痕の状態が強い場合や深い層にまで及んでいる場合、また肌質的な問題などによっては、それを高いレベルで治すのは難しいです。
ニキビ跡のクレーターが浅い場合は完全に平らになることも多いですが、凹みが深い場合は完全に平らにすることはとても難しいです。完全に治すというよりも、凹みを和らげるという目的で行って下さい。
フラクショナルレーザーとの違い
フラクショナルレーザーは、レーザーで意図的に皮膚にダメージを与え、皮膚の若返りを促す治療で、主にニキビ跡の治療に対して使用されます。
ダーマローラーと作用原理は似ていますが、フラクショナルレーザーの欠点は照射時に熱が発生してケロイドになったり、色素沈着を起こしてしまうことがあります。
ダーマローラーもケロイドや色素沈着のリスクはありますが、基本的に熱が発生するものではないため局所的に上手に行えばダメージは限定的です。
適応症状
ダーマローラーは、ニキビ跡のクレーターだけではなく、開いた毛穴治療や、しわや小じわなどの全体的な美肌効果を目的として使用されることが多いです。
ローラーなので広範囲の肌の悩みに使用され、にきび跡を含む総合的なエイジングケア目的で使用するのが理想です。
また、針の長さが短い場合は、肌のくすみやシミ治療などにも使用されたりします。(シミの種類にもよります)。
他にも、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)や、外傷跡、注射跡、リストカット跡(状態による)、肥厚性瘢痕(進行性のないケロイドのこと)、妊娠腺、肉割れ、薄毛治療などにもダーマローラーは適応します。
器具を購入すれば自分で行うこともできる
ダーマローラーは美容皮膚科などで行われていますが、その通販などで器具を揃えれば自分で行うこともできます。ただし、すべて自己責任で行って下さい。
自分で使う場合は以下の道具を購入して下さい。
- ダーマローラー
- 麻酔クリーム
そして、針が長いものは痛みが強いため基本的に麻酔クリームが必要です。麻酔クリームは個人輸入通販サイトなどで購入できます。「エムラクリーム」という製品が有名です。
また、部分的なニキビ跡の凹みであれば、ダーマローラーではなく、スタンプタイプ(ダーマスタンプ)が適しています。
器具は何度も使っていい?
ダーマローラーの器具自体は、基本的に常に新しいものを使うのが理想ですが、使った後にエタノールなどでしっかりと消毒し、清潔にしておけば何度も使うことができます。
使う前に必ず針が曲がっていないことを確認して使って下さい。ただし、自分以外の人が使ったものを使用するのは絶対に止めて下さい。
ダーマローラーの理想的な針の長さ
ダーマローラーによるニキビ跡治療は、使用する針の長さによって効果が大きく違ってきます。
針には0.2mmくらいから2.5ミリくらいまでの針の長さがありますが、陥没したニキビ跡に対して使う場合は、最低でも1ミリ以上の針の長さが必要です。
ダーマローラーの針が長ければ出血がひどくなり、ダウンタイムも長くなる欠点がありますが、ニキビ跡が深いほど皮膚の深い部分まで瘢痕化しているので、ある程度の針の長さがなければ凹みを改善する効果は期待できません。
それでは、ニキビ跡の度合いによるダーマローラーの理想的な針の長さをご紹介してきます。
1.5ミリ、2ミリ、2.5ミリの針
ダーマローラーをニキビ跡に使う場合、多くはクレーターが発生しやすい頬などに使用することが多いと思いますが、頬は2~3ミリほどの真皮の厚みがあるので1.5ミリから2ミリくらいの針の長さが必要になります。
特にニキビ跡が深い場合、1.5ミリ以上の針の長さがなければ劇的な改善は難しいといえます。
1.5ミリや2ミリの針は麻酔クリームなどで表面麻酔をしていても痛みがとても強く、治療による出血もひどくなるデメリットがあります。また、針の長さを見て恐怖を感じる人も多いです。そして、針が長いため目元付近への使用や、やりすぎには注意しなければいけません。
1.0ミリの針
ダーマローラーの針の長さが1ミリの場合は、やや浅めのニキビ跡の凹みや軽度の毛穴開きに効果的です。また、浅いシワや小じわ治療にも効果があります。
始めて行う場合は、1ミリ針くらいから始めて効果や出血の具合、ダウンタイムなどを確認すると良いと思います。
1ミリの針でも出血が起こりますが、痛みでいえば麻酔をしていれば我慢できると思います。針の長さを見ても、2ミリの針よりは恐怖心を感じることはないと思います。なお、1ミリの針は麻酔なしで行うのは難しいです。
0.5ミリ未満の針
ダーマローラーには0.5ミリや、0.3ミリ、0.2ミリといった短い針もあります。それらの針の長さは、ニキビ跡の原因である真皮のコラーゲン層には届かないため、クレーターにはほとんど効果はないです。毛穴治療においても効果は低いです。
0.5ミリ以下のような針が短いダーマローラーは、肌のキメを改善したい場合、乾燥による小じわ(ちりめんじわ)が気になる場合、肌のくすみやモヤモヤしたシミが気になる場合などの表面的な肌の悩みに効果的なレベルといえます。
そして、0.2~0.5ミリ程度の針の長さは、痛みに強い人は麻酔なしでも行うことができます。筆者も何度か0.2ミリと0.5ミリを麻酔無しで使ったことがありますが、0.5ミリの場合はゴリゴリしなければ、なんとか大丈夫でした。でも出血はあります。
また、0.2ミリのダーマローラーの場合は麻酔なしでゴリゴリ転がしても我慢できるレベルでした。0.2ミリでは出血もごくわずかです。痛みの感じ方には個人差があると思いますが目安にして下さい。
ダーマローラーの使い方と治療の流れ
ダーマローラーの使い方は、以下のような手順で行います。始めて行う場合はやりすぎに注意して使って下さい。
Step1洗顔をして肌の汚れを落とします。また、使用する器具も清潔にしておいて下さい。
Step2治療前には、麻酔クリームなどで表面麻酔をかけます。麻酔時間は30~40分ほどです。
Step3その後、麻酔を落として肌を冷やします。冷やすことで痛みや炎症が和らぎます。
Step4ダーマローラーの針の品質に異常がないか確認し、ニキビ跡クレーター部分にローラーを転がして肌に穴をあけていきます。目元に注意して行います。
Step6皮膚に穴をあけると美容液の吸収がよくなるため、プラセンタエキスなどの成長因子を含んだ美容液を塗布することができます。
Step7施術後は出血をふき取ってアイスパックなどで皮膚を冷やし、ほてりを抑えてクールダウンさせます。最後は化粧水などで肌を整えて終了です。
病院(美容皮膚科)で行われる場合においても以上のような手順で行われます。
アフターケアと注意点
ダーマローラー後は、とても痛々しい状態になり、肌が非常にデリケートになります。治療後のアフターケアとして、肌に負担をかける行為は避けて下さい。お風呂やマッサージなどの顔を温める行為は当日はしないで下さい。
そして、施術後は顔が真っ赤になりますが、その赤みは最低でも3~5日間くらいは続きます。肌が弱い人は赤みが長く残ってしまうことがあります。
また、画像のように治療から数日後にカサブタができるようになりますが、それは自然にはがれるのを待ち、絶対に無理やりカサブタを剥がさないで下さい。
カサブタは5日~1週間くらいで自然に剥がれていきます。肌に負担をかけないようにカサブタが取れるまでお化粧(メイク)は控えたほうが良いと思います。
そして、治療前も治療後も、共に紫外線対策や保湿を心がけて下さい。肌の再生力を高めるには紫外線ダメージを抑え、肌の水分量を上げる必要があります。
ダーマローラーは、治療後のダウンタイムが長いため、生活や仕事などに余裕がある時に行って下さい。体調不良時に行うと治りが悪くなるため、体調を整えてから行って下さい。
治療時間の目安
ダーマローラーの治療時間は、ローリングそのものは顔全体で10分ほどが目安です。麻酔やクールダウンを含めると1時間以上はかかると思って下さい。
治療回数の目安
ダーマローラーを使ってニキビ跡の凹みを改善したい場合、治療回数は3~6ヶ月くらいおきに複数回繰り返し行う必要があります。
コラーゲンを作り出す線維芽細胞の働きは緩やかであるため、一度の治療で皮膚が再構築されるには数か月の期間がかかります。
多くの場合、凹んだニキビ跡は1回だけの治療では明らかな効果を得るのは難しいです。深い凹みの場合は5~10回くらいが目安です。浅い凹みの場合は3回くらいで納得できるくらいにクレーターが改善することもあります。
ダーマローラーによってニキビ跡の凹みを治したい場合は、年単位の治療期間がかかることを覚えておいて下さい。
治療料金の目安
ダーマローラーを病院で受ける場合の料金は、2~4万円くらいが目安です。成長因子を含む美容液を使用する場合などは、さらに料金がプラスされます。この治療は保険は効きません。自由診療です。
受けられない人
ダーマローラーは、妊娠中の人は行うことができません。他にも、皮膚感染症や糖尿病などがある場合など、持病によって治療が受けられないこともあります。また、日焼けしている人や、仕事などで強い紫外線を浴びるような人はダーマローラーは適していません。
ダーマローラーでニキビ跡が悪化、失敗する可能性もある
ダーマローラーによってかえってニキビ跡が悪化してしまうことがあります。失敗例の一つが色素沈着です。やはりダメージが強い治療であるため、シミや黒ずみになってしまうリスクはゼロではありません。
色素沈着によって皮膚が黒ずんだり、赤みが残ってしまったりすると、それが影となってニキビ跡の凹みがより目立ってしまうことがあります。
ダーマローラーは針を使って肌に傷を作る方法ですが、上手に行えばメラニン色素を作りだす表皮の損傷はとても軽度であるため、色素沈着(シミ)は起こりません。
ところが、ローリングの時に針が皮膚の中を動くことや、誤って針で表皮を傷つけてしまうことで表皮にダメージが及び、色素沈着を起こす可能性はあります。特に一部分に対してやりすぎると色素沈着を起こしやすくなります。
若い時期であれば色素沈着もすぐに改善しますが、ターンオーバーが低下した加齢肌の場合は色素沈着が点状に残ってしまうこともまれにあります。30代以降で自分で行う場合は特にやりすぎに注意して下さい。
ケロイドを起こす可能性もある
ダーマローラーによってケロイドや肥厚性瘢痕(盛り上がった傷痕)が発生し、かえってニキビ跡が悪化してしまうこともまれにあります。
ニキビ跡のクレーターと共にケロイドによる盛り上がりもできてしまうと、肌のデコボコ感がひどくなってしまいます。また、皮膚の色もまばらになるので肌荒れ感が強くなります。
ケロイドや肥厚性瘢痕は体質によるものが大きいのですが、例えば、転んだ後の傷跡が赤く盛り上がったり、白い傷跡が残ってしまうような人はケロイドになる危険性が高いといえるため、そのような体質の人はダーマローラーをしないほうが良いかもしれません。