ではどうして女性ホルモンの分泌量減少が心身への健康被害を招くのでしょうか?そこには性ホルモンと脳には意外な関連性があるからです。
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閉経に向かいホルモン減少が起こると肌トラブル以外にも様々な健康被害が起こる?
美容への影響(肌質)
女性ならば生理周期に合わせて肌質が大きく変化するというのを多くの人が経験しているのではないでしょうか?
このことからもわかる通り「エストロゲン」にはお肌のコンディションを整える作用(新陳代謝を促す作用)があるのです。
- コラーゲンやヒアルロン酸の合成を促す
- メラニン色素の合成を抑制する
したがってエストロゲンが減少する更年期以降になると
- コラーゲンやヒアルロン酸不足からくるシワやたるみ
- メラニン色素が増えることでシミができやすくなる
骨粗鬆症リスクの上昇
エストロゲンには数多くの重要な働きが確認されています。その中の一つが「骨代謝のコントロール」でしょう。骨は人の体を支える重要な柱の役割をしています。
食事から十分なカルシウムを補っていれば骨から持ち出されるカルシウムの量も少なくて済むのですが、日本人には不足しがちなミネラルの一つがカルシウムであり、エストロゲンにはこの骨の代謝(古い細胞を新しい細胞に入れ替え健康な状態を維持する働き)があるので、不足すると骨代謝が滞り、骨からカルシウムを持ち出してしまうために骨粗鬆症へのリスクが上昇します。
太りやすくなってしまうわけとは?
さらにエストロゲンには血液中にコレステロールに作用して色々な物質に変化させる事をサポートする作用があります。
閉経に向けて行われるホルモン量の検査など
婦人科での検査
最初から婦人科を受診した場合は問診のほかにチェックシートを用いた更年期障害の可能性を測る検査以外に次のような検査が行われます。
・尿一般検査(代謝系疾患の有無の確認のための検査です)
・腹部エコー(卵巣などの女性器の状態を目視するための検査です)
・腹部CT(女性器の状態や他の臓器に異常がないかどうかを判断するための画像診断検査です)
一般的な血液検査について
・血液一般検査:赤血球の数や白血球の数など血液の状態を調べることで何かしらの異常(炎症性疾患など)がないかどうかを調べる検査です。
・生化学的検査:代謝性疾患や炎症性疾患、腫瘍性疾患、内分泌系疾患などの異常がないかどうかを調べるための検査です。
・血沈検査:炎症の有無を調べるための検査です。
更年期障害の診断のために行われるホルモン検査について
ここからは実際に更年期障害かどうかを調べる代表的な三つの検査を紹介していきます。
閉経前後では50pg/ml以下の場合に更年期障害を発症している可能性が高いとされています。
「卵胞期後期」:31~200
「排卵期」:103~366
「排卵期」:103~366
「黄体期後期」:251以下
「閉経後」:18以下
が正常範囲(基準値)となります。(単位はいずれもpg/ml)
したがって常時20〜30台越えをマークしている場合には更年期であり尚且つ閉経が近いと判断されます。
「排卵期」:3.21~16.60
「黄体期」:1.47~8.49
「閉経後」」:157.79以下
が正常範囲(基準値)となります。(単位はいずれもIU/ml)
「排卵期」:2.19~88.33
「黄体期」:1.13~14.22
「閉経後」」:5.72〜64.31
が正常範囲(基準値)となります。(単位はいずれもIU/ml)
内科での検査
上記ホルモン検査以外の一般的な検査に加え
- コレステロール値の測定
- 骨密度の測定
閉経前後(更年期)にホルモン値を上昇させるための治療や対策とは?
このパートでは閉経前後(更年期)に体調不良、すなわち「更年期障害」を起こしている時に体内の性ホルモン値を上昇させるための治療法を紹介していきましょう。一般的には婦人科での治療になりますが、医療機関によっては内科でも治療可能な場合があります。
では、婦人科での更年期障害の治療法を説明していきます。
ホルモン補充療法(HRT)
婦人科に於ける更年期障害治療のスタンダードがHRT(ホルモン補充療法)です。
この治療法は更年期になり不足していく女性ホルモンをホルモン製剤の投薬によって物理的に補うという治療法です。
対症療法ですが、閉経後に再びホルモンバランスが落ち着くまでは非常に高い治療効果が期待できる治療法とされています。
HRTの副作用について
治療には合成された人工の女性ホルモンが用いられます。また、ホルモンバランスは人によって千差万別であり薬で細かい調整を行うには限界があるため、人によっては以下のような強い副作用が出る場合があります。
- 下腹部痛
- 不正出血
- 吐き気、嘔吐
- (貼り薬の場合):湿疹、発赤
- 乳房の張りや痛み
薬の種類
一般的には飲み薬が中心ですが、消化器症状が強い場合には飲めないので、外用薬が処方されます。
・エストロゲン単剤:ジュリナ、プレマリン、エストリールなど
・エストロゲン+プロゲステロン複合剤:ウェールナラ
・プロゲステロン単剤:プロペラ、ヒスロンなど
・エストロゲン単剤:エストラーナーテープ
・エストロゲン+プロゲステロン複合剤:メノエイドコンビパッチ
・ルエストロジェル、ディビゲル
生活習慣の改善指導
自律神経は「生きていくことそのものを制御している中枢神経」なので生活習慣というのもに大きく影響を受けます。これから説明する点は実際に婦人科でも更年期障害の治療では指導されることですので、とても重要なことになります。
食事内容を見直す
栄養バランスの取れた食事を3食ちゃんと食べるということはとても重要です。
人は「食べる」ことで体内では合成できない物質を補うことができるからです。「食」をおろそかにするということは更年期リスクを上げることに他ならないということを理解しておきましょう。
運動習慣を心がける
運動することで筋肉は太くなっていきます。そして全身を覆う「骨格筋」は人間の発する熱量のおよそ60%に該当する分を担っているといわれています。つまり、痩せたければしっかりと「運動する」ことが一番効率的なのです。
睡眠はしっかりと取る
エストロゲンは交感神経から副交感神経に切り替えるスイッチの役割をしています。すなわち毎日同じ時間に寝るようにすればそれだけ消費されるエストロゲンは少なくて済むという理屈になります。
ストレスケア
- 趣味を持つ
- 旅行に行く
- カラオケで大声を出す
・依存症(買い物依存、スマホ依存など)
・ギャンブル
などは興奮することはあっても神経が鎮静することはないので、極力避けるようにしてください。
漢方薬または市販薬の使用
HRTの副作用を懸念する人や、HRTを受けられない人(過去に女性器の手術を受けたり、乳がんの治療歴がある人)などには漢方薬での治療や市販薬での対応が必要となる場合があります。
・加味逍遙散(かみそようようさん)
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
・命の母A
・ルビーナ
しかし、漢方薬といえども医薬品に指定されているものなので少なからず副作用はありますし、飲み方も漢方薬だと「食前、食間」など空腹時に飲むものが多いため飲み忘れが多く、また体質によって効果に差が生じやすいというデメリットがあります。
サプリメントを利用する
飲み方は一日の摂取目安量さえ守っていればいつ飲んでも良いという手軽さも嬉しいポイントです。
- 大豆イソフラボン
- エクオール
- ローヤルゼリー
- 高麗人参
- マカ
まとめ
女性の更年期とは「閉経」と関連性が深く、医学的には「閉経の前後5年のことを言う」と定義されています。閉経とは1年以上生理が完全にこなくなってしまう状態のことでこれをもって女性器官は役割を終えて機能が著しく低下していきます。
ただし、この時も生活習慣を改善するというのはとても重要なので、できる限り実践するようにしてください。
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