2016年4月13日更新 くすり

子供の喘息に処方されることが多い、シングレア・キプレスに副作用はある?

子どもの喘息の治療に処方されたり、アレルギー性鼻炎などの治療で服用することの多いお薬に、シングレアやキプレスがあります。お子さんが長く服用しており、実際効果があるの?と心配されている親御さんもいるかもしれません。今回は、シングレア・キプレスの効果と副作用について説明します。

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シングレアとキプレスって違うお薬?同じ成分?

実は、シングレアとキプレスの成分はどちらも「モンテルカスト」であり、全く同じ成分になります。成分だけでなく、適応症や用法用量、添加物、錠剤の形や色も同じであり、全く同じという認識を持って良いでしょう。お薬のシートのデザインも非常に似ております。

どちらもジェネリック医薬品ではなく、先発医薬品になります。同じお薬ですが、販売会社がそれぞれ異なるため、商品名が異なります。(併売品)

シングレア・・・MSD
キプレス ・・・杏林製薬

シングレアとキプレスは同じお薬ですので、効果も違いはないとご認識下さい。
このようにお薬の成分、効き目等が一緒で、商品名が違うお薬は、他にも存在します。

シングレア・キプレスの成分と効果

シングレア、キプレスの成分であるモンテルカストは、「抗ロイコトリエン薬」とよばれるタイプのアレルギー症状を抑えるお薬になります。

アレルギー症状の原因となる体内物質であるロイコトリエンの作用を抑えることで、アレルギー症状の改善に効果があります。

アレルギー反応を引き起こす物質としては、「ヒスタミン」がよく知られていますが、同じように、ロイコトリエンもアレルギー反応を引き起こす物質になります。

ロイコトリエン???と思った方のために、説明を補足します。

気管支の収縮や鼻みず、鼻づまりなどのアレルギー症状に大きく関わっているのが、「ロイコトリエン」という体内の物質になります。気管支や鼻の粘膜の壁細胞とよばれる場所には、「ロイコトリエン受容体」と呼ばれる受容体があり、そこに「ロイコトリエン」がくっつくことで、アレルギー症状を引き起こします。

抗ロイコトリエン薬と呼ばれるお薬は、「ロイコトリエン受容体」に「ロイコトリエン」の代わりにくっつくことで、「ロイコトリエン」をブロック(邪魔)します。

このようにして、ロイコトリエンの作用を抑えることによって、喘息症状やアレルギー性鼻炎(鼻みず、鼻づまり、くしゃみなど)を改善する効果をもたらします。

他に抗ロイコトリエン薬と呼ばれる作用のあるお薬としては、オノン(成分名:プランルカスト)があります。

シングレア・キプレスの飲み方

どんな場合に服用?

気管支喘息、又、アレルギー性鼻炎などの症状に対して処方され服用します。気管支喘息では、喘息が起こらないように予防的に服用するお薬であり、発作を直接止める作用はありません。そのため緊急の発作時には、必要に応じて他の即効性のあるお薬を服用する必要があります。

但し、参考として、錠剤・OD錠については、気管支喘息、アレルギー性鼻炎に適応がありますが、細粒、チュアブル錠に関しては、気管支喘息のみの適応になります。

飲み方は?飲む量は?

シングレア・キプレスには、錠剤、細粒、チュアブル錠があります。症状やご年齢に合わせて処方されます。1歳以上の小児から処方されることがあります。
作用は1日持続するため、1日1回の就寝前の服用が基本になります。喘息の症状が夜間〜早朝にかけて多いため、就寝前の服用が推奨されています。

《錠剤・OD錠》
-気管支喘息-
成人:モンテルカストとして10mgを1日1回就寝前に服用
-アレルギー性鼻炎-
成人:モンテルカストとして5~10mgを1日1回就寝前に服用
《細粒》
1歳以上6歳未満の小児:モンテルカストとして4mg (本剤1包) を1日1回就寝前に服用
※味は、苦みがなく甘みがあり、口に入れるとすぐに溶けるようになっているため、比較的、お子さんでも飲みやすいお薬です。それでも飲みづらい場合には、ゼリーやヨーグルト、バニラアイスなどと混ぜても問題ありません。
《チュアブル錠》
6歳以上の小児:モンテルカストとして5mgを1日1回就寝前に服用
※口の中で舐めて溶かす、または、噛み砕いても服用できます。

シングレア・キプレスの知っておくべき副作用

シングレア・キプレスは、副作用が少ないお薬ですが、稀に副作用がでる可能性があります。よく聞く副作用としては、下痢、腹痛、吐き気の症状になります。ここで挙げているものは一例ですので、いつもと違うような気になる症状が出た場合は、医師や薬剤師に早めに相談するようにしましょう。

主な副作用

・下痢
・腹痛
・吐き気
・胸やけ
・頭痛
・眠気
などがあります。

重大な副作用

稀に、下記のような副作用症状がでることがあります。このような副作用症状が出た場合は、使用を止め、すぐに医療機関を受診しましょう。

・アナフィラキシー症状
お薬に対するアレルギー症状で、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹などの症状が起こる可能性があります。

・血管浮腫
血管浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行いましょう。

・劇症肝炎など重篤な肝障害
だるい、吐き気、発熱、皮膚や白目が黄色くなるなどの初期症状があります。特に、長期でシングレア・キプレスを服用する場合には定期的に肝機能の検査を受けるようにしましょう。
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この記事を書いたアドバイザ

外資系製薬会社に勤務後、調剤薬局で働き始めて約6年、現在は独立し、薬局を運営しております。 まだまだ薬剤師としては未熟ですが、単なるお薬の指導だけではなく、健康全般のアドバイスはもちろんのこと、患者さんが...