生まれたばかりの新生児の頃は肌に潤いのある赤ちゃんですが、数ヶ月もすると肌荒れを起こすことがあります。その症状のひとつに乾燥肌が原因となっている乾燥性湿疹があります。放置すると、将来、アトピー性皮膚炎を発症する恐れがあるため注意が必要です。赤ちゃんの乾燥性湿疹の原因や症状の特徴、対策ケアについてご紹介します。
赤ちゃんの乾燥性湿疹の原因と特徴は?
乾燥性湿疹は生後3~4ヶ月以降に発症
新生児の赤ちゃんは、ママからもらったホルモンの影響により皮脂が過剰に分泌されるため、乾燥とは無縁の肌状態です。しかし、生後3~4ヶ月を過ぎた後は、分泌される皮脂量が徐々に落ち着き、乾燥が始まります。特に秋や冬生まれの赤ちゃんは、皮脂量が減り始める時期と外気が乾燥する冬が重なることになります。そのため、肌の乾燥状態がひどくなり、肌荒れに繋がりやすくなります。充分にケアしてあげないと、赤ちゃんの肌が乾燥に耐えられず、カサカサの乾燥性湿疹の症状が皮膚に現れてしまうのです。
乾燥性湿疹が起こりやすい箇所
乾燥性湿疹が現れやすい箇所として、背中やお腹など表面積が広い部分、またほっぺや手首・足首といった露出することが多い部分が挙げられます。肌の露出部分は空気に触れることが多いため、乾燥しやすく刺激を受けやすいことが原因です。乾燥肌が進むと、肌を守るバリア機能が弱まるため、炎症や肌の赤みの発生、痒みなど、乾燥性湿疹が起こりやすくなってしまいます。
乾燥性湿疹の症状
乾燥性湿疹は、赤くカサカサになり肌にかゆみを感じるのが特徴です。赤ちゃんが眠気を感じているときは体温が上昇するため、かゆみが増します。夜中に何度も目を覚ましたり、寝ぐずりしたりすることがあるのも、乾燥性湿疹に見られる特徴です。また、赤ちゃんの肌の角質がはがれることで、ひび割れが生じ、ぶつぶつまたはざらざらした肌荒れが現れることもあります。
赤ちゃんの乾燥性湿疹の予防ケアは何をすればよい?
1.保湿ケア
赤ちゃんの肌荒れの最大の敵は乾燥です。そのため、保湿ケアを念入りにおこなうことが、乾燥性湿疹を予防するための重要なポイントです。
日々の着替えやおむつ交換の際には、ベビーローションなどの保湿剤を赤ちゃんの身体にまんべんなく塗る習慣をつけましょう。また、乾燥性湿疹対策に必須な保湿ケアのタイミングはお風呂上がりです。赤ちゃんはお風呂に入ると肌の角質が落ちるため、さらに乾燥が進んでしまう原因となります。お風呂から上がって20分そのままにしておくと、肌に含まれる水分量が極端に減少します。お風呂上がりの3~5分以内には保湿剤を手に取り、ベビーマッサージをしながらやさしくスキンケアをしてあげましょう。
2.お風呂の入れ方
そのほか、入浴中にできるスキンケア方法があります。赤ちゃんの身体を洗う場合には、刺激の少ないベビーソープやベビー石鹸をよく泡立て、指ではなく泡で洗うようにするとやさしく洗えて肌に刺激を与えません。また泡をすすいだ後は、38~39度のお湯に5~10分間ほど浸かり身体を温めるようにすることで、浸かり過ぎを防止できます。
赤ちゃんの乾燥性湿疹の治療方法は?
赤ちゃんの肌に乾燥性湿疹の症状が見られた場合は、まずは自宅での保湿ケアを実践してみてください。ベビーローションのような水分を含む保湿剤で物足りなく感じるときは、ベビーオイルやベビークリームなど、より保湿力が高い保湿剤をプラスして使うとよいですね。
それでも乾燥性湿疹が改善されず状態が悪化したり、また赤ちゃんのかゆみがひどい場合は、一度かかりつけの小児科や皮膚科受診するのもよいでしょう。乾燥性湿疹によるかゆみを放置した場合、赤ちゃんが掻きむしってとびひを引き起こすこともあります。症状によっては、ステロイド薬が処方されるケースもありますが、乳児には副作用の心配が少ないものを専門家が選んでくれるため、医師の指示をきちんと守りましょう。
赤ちゃんの乾燥性湿疹はアトピー繋がるかも
赤ちゃんの乾燥性湿疹とアトピーは見分けにくく、混同してしまうママも多いです。乳児湿疹は乳児期特有の肌質が原因となっているため、成長と共に改善されていくのが一般的です。一方で、日本皮膚科学会のガイドラインによると、アトピー性皮膚炎は慢性的に皮膚炎を繰り返し、乳児の場合はその症状が2ヶ月以上続くこととされています。
赤ちゃんの肌は、乾燥してしまうことでバリア機能が低下し肌荒れを起こします。肌の表面を保護できなくなると、アレルギーの原因となるアレルゲンが肌に侵入しやすくなってしまいます。アレルギー物質はアトピー性皮膚炎の発症に大きく影響し、発症リスクは肌が乾燥することで3倍にもなるといわれています。もしも家族の中にアトピー体質の人がいる場合は、遺伝により体質が似ることもあります。さらに、花粉が飛散する季節にも注意しなければなりません。アレルギー物質である花粉が赤ちゃんの肌に付着してしまうと、かゆみや湿疹などのアレルギーを起こしてしまう可能性もあるのです。
国立成育医療研究センターによると、新生児から保湿剤を使うことで、将来のアトピー性皮膚炎の発症を3割以上減らすことができるという研究結果が発表されています。赤ちゃんの保湿ケアは、乾燥性湿疹だけでなく、アトピー性皮膚炎の予防にも効果的といえるのです。
赤ちゃんの肌がいかに乾燥に弱く、また保湿ケアの重要性についてご理解いただけましたでしょうか。赤ちゃんが乾燥性湿疹になってしまったときも、適切なケアを続けてあげることが後のアトピー性皮膚炎予防に繋がります。赤ちゃんの健やかな肌を守ってあげるためにも、スキンケアは大切です。