そもそも”ぬるま湯”って何度のお湯こと?
”ぬるま湯”と聞いても、人によって想像する温度は様々かと思いますが、洗顔時に適切とされているぬるま湯とは、だいたい30~32度くらいのこと。人の体温が36度前後であることを考えると、肌に触れた際に少し冷たいと感じる程度がベストです。しかし、寒い冬の朝などは熱めのお湯で洗っていたり、逆に時間がない時などは冷たいまま…という方も多いのではないでしょうか?でも実は、洗顔の仕方よりも、”温度”をきちんと守ることが、美肌に近づくために重要なポイントなのです。
肌表面にある”角質層”を守る3つの成分が美肌のカギ!
洗顔時に使用するお湯の温度によって影響を受けるのは肌の最上部にある”角質層”です。この角質層は肌の水分を保つ重要な働きをしていますが、厚さたった0.02mm程のとても薄い層です。ここがしっかりと潤いで満たされていると、乾燥知らずのキメの整った綺麗な肌にみえるのです。角質層には、次の3つの成分が存在します。
[1]皮脂膜…皮脂腺から分泌される皮脂と汗によって作られる膜で肌の表面を覆っています。肌の潤いや柔軟性を保ち、異物や細菌などが皮膚へ侵入することを防ぎます。
[2]天然保湿因子(NMF)…角質細胞の中にあり、人が元から持っている天然の保湿成分です。アミノ酸を主成分とし水分を抱え込む働きがあります。このNMFが減少すると、いくら化粧水などで水分を与えても常に肌が乾燥した状態になってしまいます。
[3]細胞間脂質…こちらはセラミドで代表される脂質のことで、角質層の細胞と細胞の間に存在します。細胞同士を固定するセメントのような働きをし、ここがしっかりと機能することで外部からの刺激や水分の蒸発を防いでくれます。
少しややこしいかもしれませんが、この”3つ”がきちんと揃ってることが美肌の第一条件といえます。
熱すぎるお湯で洗うとどうなるの?
ではまず、熱すぎるお湯で洗顔すると、肌にどのような影響を与えるのでしょうか。
熱すぎるお湯は、先ほどご紹介した重要な3つの肌の保湿成分をごっそりと奪い取ってしまいます。そうなると、肌は潤いを保てずに、どんどん乾燥してしまいます。乾燥が進むと、肌表面がカサカサするのはもちろん、キメの乱れ・小じわ・バリア機能の低下・かゆみ・足りなくなった皮脂が過剰分泌されることによる毛穴の詰まりやニキビにも繋がります。
特に、入浴時のお湯の温度には要注意です。湯船のお湯やシャワーは、40度前後に設定されているご家庭が多いかと思いますが、そのまま洗顔をしていると、知らず知らずのうちに保湿成分が失われ、いくらスキンケアを頑張っても乾燥肌が治らないという状態になってしまいます。一度ご自身の入浴時の洗顔を振り返ってみてくださいね。
冷たい水での洗顔がダメな理由は?
では、逆に30度以下の冷たい水で洗顔した場合はどうなのでしょうか。
先程ご紹介した[3]皮脂は、肌の潤いを守り健やかな肌を保つために重要な成分です。ただし、長時間放置しておくと酸化してしまい、刺激性物質を含む皮脂へと変化します。酸化した皮脂は、肌のくすみや炎症・ニキビなどを引き起こします。そのため、定期的(朝・晩など)に、不必要な皮脂は取り除く必要があり、そのためにも洗顔が必須なのです。
しかし、この皮脂が溶け出す温度は30~32度程度。そのため、これ以上低い温度だと余分な皮脂をきちんと落とすことができません。また、冷たい水は、肌の血行を悪くし、シミ・くすみを招いたり、肌の刺激になり赤ら顔の原因にもなります。
一方で、洗顔の最後は冷たい水で毛穴を引き締めるという方もいらっしゃるかもしれません。確かに冷たい水を肌にあてると毛穴は引き締まります。ただ、その状態は洗顔後30分ほどであり、毛穴自体が小さくなったり完全に塞がるということはないようです。
最後に
いかがでしたか?”洗顔はぬるま湯で”という言葉は聞いたことがあっても、きちんとその理由を理解して取り入れている方は、実は少ないのではないでしょうか。いくらスキンケアを頑張っても、毎日の洗顔で知らず知らずのうちに肌トラブルを引き起こしている可能性があります。温度を少し気にするだけで、肌はどんどんキレイに生まれ変わりますよ!ぜひご自身の洗顔を見直してみてくださいね。