様々な体臭について
生きている人間は、誰も無臭ではありません。
日本では、水洗トイレが普及するまでは、「汲み取りトイレ」が普通で、強烈なニオイがしたものです。
家にお風呂が無かった頃は、銭湯に通い、毎日お風呂に入る人は習慣はありませんでした。
しかし豊かになった現在は、日本人はより清潔志向になり、毎日入浴することが当たり前で、朝シャンプーすることも当たり前です。
加齢臭とかオヤジ臭とか様々なニオイに関する言葉がうまれ、ニオイを加害者扱いする「スメルハラスメント」という言葉まであります。
日本人は「無臭」をドンドン好むようになり、ニオイがあることは、特別なことのような扱いをうける世の中になっています。
気になる様々な体臭
食べ物によるニオイ
わかりやすい例では、にんにくを食べると特有の体臭が出ます。
動物性たんぱく質や油脂の多いものも沢山食べると体臭が出やすくなります。
糖分の多い甘い物やパンや甘い飲料などでも多量にとると、体臭が出やすくなります。
アルコールでも体臭がでやすいようです。
逆に日本人が昔から食べていた「和食」などは、ニオイが発生しにくく、俗に言う野菜中心の健康的な食生活は、ニオイが発生しにくいとも言えます。
しかし「にんにく」など体に「パワー」を与えてくれるものも、体には必要ですから、摂取できる時は摂取して、「ニオイをさせたく無い」時でけ控えるようにした方がいいでしょう。
足の強烈なニオイ
足は靴の中で高温多湿の状態になっているため、菌がどんどん増殖しやすい状態です。
さらに、高温になると汗がさらに出るので、雑菌のエサとなる皮脂や角質もどんどん流れ出て、足の強烈なニオイになります
エクリン腺の汗は、すっぱいような「汗くさい」と言われるものです。
汗をかいて、そのまま放置しておくと、汗臭さが増すとともに、他のニオイと混ざることで、酷いニオイになってしまいます。
強烈なクサイ体臭を「わきが」と思っている人もいますが、わきがはアポクリン腺からの汗によります。
足臭は、エポクリン腺からの汗がムレて雑菌が繁殖したものなので、本質的に違います。
足汗の多汗症の人が足臭になりやすいです。足汗にも、「わきが専用の消臭制汗クリーム」が、効果を発揮してくれます。
「疲労臭」
体に疲労が蓄積した時に出る体臭のことを「疲労臭」と言います。
疲労臭は、皮膚の表面上に発生した雑菌ではなく、体内から出る「アンモニア」が原因の、ツンとした体臭です。
「疲労臭」の原因となるアンモニアは、体内でたんぱく質が分解された時にできる成分です。
通常なら筋肉疲労の回復や腸内細菌の働きなどにより発生したアンモニアは、肝臓で尿素に分解されたのち、毒素がほとんど取り除かれた状態で尿となって体外へ排出されます。
しかし疲労によって、肝臓の働きが弱まると、体内でアンモニアを分解する能力が低下するため、肝臓で分解されなかったアンモニアが、血液に乗って全身に循環し、皮膚の毛穴から出る汗や皮脂に含まれてしまい、クサイにおいになるのです。
体の疲れと肝機能の低下が原因です。
働きすぎの人、ストレスが多い人、精神的に弱い人、肥満の人、脂肪肝の人、お酒をよく飲む人、便秘がちな人などにみられます。
忙しい方は難しいかもしれませんが、「休息」をとることが、ニオイの軽減につながります。
加齢臭
加齢臭の原因になるのは、ノネナールという物質で、皮脂に含まれる9ヘキサデセン酸が過酸化脂質によって酸化分解されることで、「ノネナール」というニオイを生成して、皮膚に付着して雑菌とともに独特の臭いを放ちます。
つまり皮脂の酸化臭で、皮脂腺の多い頭皮、顔(主に額、鼻)、胸、背中などからにおってきます。
中年からの男性の特有のにおいとされていましたが、更年期頃からの女性にも加齢臭はあります。
女性は清潔にしているので、男性ほど気にされていませんが、同じように「ノネナール」は生成されています。
寝ている間に、汗を多くかくので、加齢臭の原因物質は枕につきます。そのため、気になる方は枕カバーを毎日交換することも、おススメです。
加齢臭は、汗を吸い取った衣類からにおいやすいと言われています。
服についたニオイをこまめにケアすることで、加齢臭は軽減することができます。
どのニオイも、食習慣、生活習慣、体調、ストレスなどに密接に関係しています。
無臭を好むようになった分、「わきが」をはじめとして、様々なにおいが気にされる世の中になっています。
そして、男性は「整髪剤」や女性は「香水」でニオイをごまかそうとしますが、それらは「スメルハラスメント」と、ニオイの加害者扱いにされてしまうので、困ったものです。
化学的なニオイは化学物質過敏症の人の害となる
香りの良い「柔軟剤」も流行っていましたが、そういう化学的なニオイには、化学物質過敏症の人は、とても耐えられないそうです。
柔軟剤だけでなく、消臭効果のある洗剤の香り、芳香剤、消臭剤なども、化学物質過敏症の人を苦しめてしまうようです。
化学物質過敏症というと、壁紙の接着剤や防虫剤やたばこなどが、発生源として認識されていましたが、化学的に合成した香りまで「原因物質」になってしまうのですね。
生きている限り「ニオイ」が発生するのは、どうしようも無いことですが、そのニオイを「良い匂い」でおさえようとしても、「害」になってしまう…。
難しい世の中です。
いかがでしたか。
海外では気にしなくても良い様々な「体臭」が、日本では「スメルハラスメント」という言葉まで生まれて、加害者のような扱いを受けてしまう現状です。
自分で抑えられるニオイにも限界がありますが、日々ケアすることで、何とか抑えていけるといいですね。
また、極端に「無臭を良しとする」世の中ではなく、様々なニオイも互いに受け容れられる他者に理解のある世の中であって欲しいなとも思います。