思春期ニキビを治すまで
高校から使うオロナインの効用
ニキビの盛りは二十歳をすぎてからでしたが、今見れば、できはじめたのは高校二年生、十六歳ごろのことでした。高校の修学旅行の写真には、うっすらと赤いポツポツが浮いています。校則の厳しい学校でしたので、化粧なんてもってのほか。というより、当時は正しい洗顔の仕方すらしりませんでした。
朝起きて水でばしゃばしゃと洗うだけ。あとは夜、お風呂にはいるときにお湯でばしゃばしゃあらうだけ。それでよくぞあの程度ですんだものだと思います。むしろ、メイク禁止だからこそお肌に負担がかからなかったのかもしれません。メイクしないと、ニキビヅラには辛いんですけどね。
わたしの家系は、父方の女性に思春期ニキビの酷い人が多いのです。特に、父の妹である叔母の一人は、俗に言う『クレーター』が残ってしまっているほど酷かったそうです。逆に母の家系の女性はツルンと卵をむいたように綺麗な肌で、そちらの血をうけついでいればよかったのに、わたしは父方の血を受け継いでしまいました。
生後間もないころの生育日誌には既に『左ほおがじゅくじゅくしている』と書かれていました。今でも(左側を下にして寝てしまうという癖があるというのもありますが)一番ニキビが治り辛い場所です。生活習慣で思春期ニキビは軽減しますが、なりやすさは生まれつきなど個人差があるようにわたしは思います。
なので、ニキビが酷い女性はあまりクヨクヨ悩まず、両親や親せきを恨まず、前向きに治療していくことをおすすめします。だって、もうなってしまったものは仕方ないじゃないですか。健全な心は、健全な肉体に宿ると言います。ニキビのせいで心がひねくれてしまったら、ただでさえ見た目があまり良くないのに、性格ブスになってしまいます。
事実、わたしもニキビでからかわれて、精神的に参るほど酷い思いをしましたが、いつかは治るものなので気長にいけばいいと思います。――こんなわたしにも彼氏がいたのですから、悲観するものではありませんよ。
十代のころ、とくに高校のころに出ていたニキビは、主に額や頬の中央でした。いわゆる思春期ニキビで多くの人が通る道だと思います。わたしの場合はそれが段々酷くなってゆき、大学へ進学し、上京したころから圧倒的に酷くなっていわゆる大人ニキビへと変貌してゆきました。
変わったポイントは、できる場所が額よりも、口周りに多くなったということでしょうか?特に今でもアゴにはよくできます。ちょっとでも睡眠不足になったり、食生活が乱れたり、甘いものを食べすぎたり、体調不良になると、顔面というより、顎と顔面の境目のあたりに膿んだような痛むニキビができます。こうなるともう大人ニキビなんていうかわいい呼び方ではなく、吹き出物ですね。
それに加えて、思春期ニキビをひきずっていたので、大学生の頃のわたしは顔面がニキビの花盛りでした。別の記事にも書きましたが、とあるチャットのオフ会で自称モデルの女性に「こんなに顔面が荒れているなんて子宮が悪い証拠で、子どもが産めない」と公言されたり、当然それはデマです。無神経な男性に「メイクするとき痛くない?」と訊かれたりと、いろいろはずかしく悔しい思いをしました。
当時いた彼氏にも、嫌悪を通り越して心配されてしまうし、わたしは本気でニキビを治す決意をしました。そのためにプロアクティブも試したくらいです(効果はさほどありませんでしたが……)。わたしがニキビを治すためにとった行動は、主に皮膚科めぐりでした。小さなニキビはオロナインをつければいいと思います。あれはなかなかの万能薬で、小さい傷ならたいてい治ります。しかし、酷いニキビとなると専門的な治療が必要ではないかと思います。これから、わたしが受けた数々の治療について書きたいと思います。
前の記事でも書いたとおり、多少の思春期ニキビにはオロナインで対応していました。我が家には謎のオロナイン信仰があります。実際、たいていの小さい傷には効果があるような気がします。あくまで個人の雑感ですが。
わたしはあかぎれにならない体質なのでわかりませんが、家族はあかぎれにもつかっていますし、お尻の皮膚がうまれつきただれやすい弟はこっそり塗っていますし(笑)、大人になっても間接部のあせもが酷くて飛び火状態になってしまう母には手放せない薬です。わたしも、紙で指をきってしまったときなどは利用します。
しかし、わたしのニキビには無敵の万能薬・オロナインも効果がありませんでした。ある程度は効果があるのですが、あくまである程度。わたしの洗顔の仕方が下手だったということもあるのでしょうが、ニキビにはやはりニキビ専用の薬を使った方がいいということでしょうね。
そんな折、高校三年生のことでした。わたしはとある過ちをおかしました。薬の名前はあえて伏せます。その薬には『ステロイド』がはいっていました。よく、アトピーなどの治療に使われ、副作用が問題になるあれですね。あれが含まれている薬があったのです。母がなにげなくその薬をわたしにすすめてきました。
わたしは何の疑問を抱くこともなく――飲み薬のアレルギーには気をつけていますが、塗り薬でアレルギーが出るとは思ってもいなかったのです――幹部(主に頬)につけ、数日が過ぎました。ニキビはみるみるうちに治ってゆきました。これはいい。かなりツルリとしたところでわたしは薬を使うのをやめようと思いました。が、母は根治が大事だ、ともう数日使うように言いました。
結果、副作用がでて、頬が膿ただれて黄色い汁が出るという大惨事になりました。普段は仲の良くないクラスメートの男子が心配するほどの悲惨さ。わたしはそこではじめて皮膚科を受診しました。そして、思春期ニキビ用の外来があることを知ったのです。