How to Read the Charts: Team Efficiency
ここに掲載している Team Efficiency チャートはNBA各チームの試合効率を独自に分析するものであり、1種類の縦軸データと、2種類の横軸データから構成される。
縦軸の値は100ポゼッションあたりの得失点差を示し、Net Rating と呼ばれている。簡単に言えば、オフェンスとディフェンスをそれぞれ100回こなしたときに期待される得点と失点の差分だ。当然、数字が大きいほど試合の結果・効率がよい。
Net Rating を向上させる単純な方法は、自チームのシュート成功率を上げること、もしくは相手チームのそれを抑えること。また、オフェンスリバウンドを獲得したり、相手からターンオーバーを奪えばよい。逆に言うと、相手チームのオフェンスリバウンドや、自チームのターンオーバーが増えれば、Net Rating は悪化する。
そこで、ターンオーバーとオフェンスリバウンドによるオフェンス機会の得失差に注目し、それをデータ化したものがオレンジプロットの横軸になる。また、そのオフェンス機会の得失差によって生み出された得失点差、つまりターンオーバーからの得点・失点、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントをデータ化したものが赤プロットの横軸だ。
たとえば Net Rating がプラス、なおかつ横軸データもプラスに振れているチームは無駄がないと言えるが、自身の試合効率を上げたいならシュートの精度を改善するしかなく、余力が少ない。一方、横軸データがマイナスに振れているチームは、ターンオーバーとオフェンスリバウンド、それに絡む得点でも試合効率を改善できるため、余力・余裕があるとも言える。
参考記事:Sports Reference LLC
Team Efficiency: 2014-15 NBA Regular Season
縦軸: 100ポゼッションあたりの得失点差(Raw Data: NetRtg)
Team Efficiency: 2013-14 NBA Regular Season
縦軸: 100ポゼッションあたりの得失点差(Raw Data: NetRtg)
2013-14シーズンのプレイオフは数字通りの結果だったと言える。シーズンを通して高い試合効率を維持したSASが圧勝するのも納得。LACもSASに匹敵する試合効率を記録していたけど、プレイオフでバテるタイプの数字だった。それでも、シーズン後半に失速したOKCにさえ完敗してしまったのは意外。大きな戦略変更が必要かもしれない。
試合効率的に優秀だったGSWは来季も期待できる。ディフェンスが大幅に改善した結果だろう。ただし、それが勝率に結びついているとは言えない状況なので、いわゆる「強いバスケ」を学ぶべきか。逆に少し心配なチームはOKC。2012-13シーズンと比べて、力技になりつつある。とはいえ、Westbrook の欠場が大きく影響しているはずなので、それほど気にすることもないかもしれない。
POR、DAL、PHXあたりも試合効率的に安定していた。つまり、来季もウエストの混戦状態は避けられない。イーストチームは乱高下が激しく、戦力も変わったので、来季の予測は今のところ不可能。
Game Pace: 2013-14 NBA Regular Season
縦軸: 48分間あたりのポゼッション数(Raw Data: PACE)
横軸(赤): 100ポゼッションあたりの得点期待値(Raw Data: OffRtg)
横軸(オレンジ): 100ポゼッションあたりの失点期待値(Raw Data: DefRtg)
Game Pace: 2012-13 NBA Regular Season
縦軸: 48分間あたりのポゼッション数(Raw Data: PACE)
横軸(赤): 100ポゼッションあたりの得点期待値(Raw Data: OffRtg)
横軸(オレンジ): 100ポゼッションあたりの失点期待値(Raw Data: DefRtg)
Team Efficiency: 2012-13 NBA Regular Season
縦軸: 100ポゼッションあたりの得失点差(Raw Data: NetRtg)
縦軸が得失点差を示し、横軸方向に振れるほどチームの余力が減る。ただし、その余力が意味する内容はチームによって異なり、良い場合もあれば悪い場合もある。オレンジのプロットがオフェンス機会の得失差、赤いプロットがその結果を示す。
たとえばOKCの場合、オフェンス機会は相手チームよりも少ないが、結果はプラスであり、とても高効率であることがわかる。逆にGSWの場合、相手チームに与えたオフェンス機会がそのまま失点につながり、自分たちのオフェンスでそれをカバーできていないことを意味する。
NYKとMEMは試合効率が良いように見えるが、実際はBKNと同等、HOUには負ける。むしろ、オフェンス効率の悪さをほかで補っているため、伸び代がほとんどない。来季の飛躍が期待できるチームを上記のグラフから予測すると、1位IND、2位HOU、3位GSW、4位CHI、5位BKN。とくにGSWは効率改善の余地が大きいので、大化けする可能性がある。
たらればの話をすると、もし Westbrook が負傷していなかったら、昨季のファイナルはOKCが征していたはず。OKCの試合効率は、優勝しないと不自然なくらいに異次元であり、MIAよりも上。あくまで数字上では。ただし、試合効率トップ3(OKC、MIA、SAS)の中で、もっとも余力があるのはMIA。Oden と Beasley の加入も問題なし。OKCとSASは試合効率を極めてしまった印象があり、今オフの動きをふまえると、来季のOKCは苦しくなる。
しかし、過去3シーズンの試合効率を比較すると、OKCの成長がもっとも理想的。そして、INDとHOUにも似たような傾向が見られ、今後を期待させる。一方、MEMは着実に成長しているものの、効率の質が改善しておらず、そろそろ限界かもしれない。
HOUはプレイオフ1stラウンドでOKCに負けたが、上記のグラフをもとに分析すると、相手がMEMまたはDENだったなら勝ち進んでいた可能性がある。
来季から復帰する Derrick Rose はCHIを以前の水準まで導くと思われるが、2010-11年と2011-12年のCHIはがっつり戦うことで高い試合効率を生み出しているため、プレイオフを勝ち残るだけの余力が残っていなかったと言えそうだ。来季以降の優勝を狙うなら、グラフの左側へ推移するように、よい意味で手を抜く必要がある。
Team Efficiency: 2011-12 NBA Regular Season
縦軸: 100ポゼッションあたりの得失点差(Raw Data: NetRtg)
Team Efficiency: 2010-11 NBA Regular Season
縦軸: 100ポゼッションあたりの得失点差(Raw Data: NetRtg)
2010-11年シーズンのDAL優勝は数字上ではそれほど意外でもなく、ちょっとしたモメンタムで逆転可能なほど接戦だった。2009-10年シーズンのLAL優勝とは意外性の意味が異なる。
Team Efficiency: 2009-10 NBA Regular Season
縦軸: 100ポゼッションあたりの得失点差(Raw Data: NetRtg)
2010年のプレイオフでは、4位シードだったBOSがファイナル、3位シードのPHOがカンファレンスファイナルまで進出しているが、レギュラーシーズンの試合効率を考えれば、予測可能な結果だったと言える。
一方、LALの優勝は意外。試合効率の面で分析すると、BOSおよびUTAのほうがLALよりも有利だったはずだ。また、BOSが試合効率上位のORLとCLEを破っている点も重要。LALとBOSの経験が試合効率を上回ったと言えそうだ。
2009-10年シーズンのLALは、TS%がリーグ16位の53.8%しかなく、CHAと同じレベル。これでカンファレンス1位シードを獲得、優勝してるわけだから、シーズンとプレイオフを通して全力でプレイしていたことがわかる。逆に言えば、余裕はまったくなかったはずだ。
連覇時のLALと言えばトライアングルオフェンスなどの戦略に注目が集まるが、2009-10年シーズンについては、気合と根性、そして運、みたいな印象を受ける。あくまで数字上では。実際、このシーズンの Kobe は前年よりも数字が落ちており、チーム全体で結果を出したことが垣間見える。
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