マッサージの手法
軽擦法(けいさつほう)
対象となる部位を軽く擦る手技です。
■種類と概要
使う手の部位により、手掌(手のひら)を使う手掌(シュショウ)軽擦法、親指(おやゆび)の指先または指腹を使う母指(ボシ)軽擦法、人差指と中指で患部を挟んで擦る二指(ニシ)軽擦法、親指以外の四指を使う四指(シシ)軽擦法、親指とその他の指で握りさする把握(ハアク)軽擦法、軽くこぶしを握り、示指から小指までの4指の基節から中節までの指背を使って軽擦する指背軽擦法などが主なものでマッサージの最も基本となる手技です。
両手の手掌を重ねて軽擦する重手掌(ジュウシュショウ)軽擦法等、バリエーションはいろいろあります。
効果としては、擦る際の摩擦により皮膚の神経を刺激し、その結果として血管が拡張し血行の流れがよくなり、新陳代謝を促進します。
■主な適用場所
・手掌軽擦法
胸部、腹部、背部、腰部、臀部、また上腕、前腕、大腿、下腿などの比較的広い部分が対象
・母指軽擦法
手部や足部など狭い領域、または限局的に治療を行う場合
・二指軽擦法
手指や足指、または四肢の局所用
・四指軽擦法
頭部、頚部、顔面、胸部、腹部、腱と腱の間など
・把握(ハアク)軽擦法
上腕、下腕、手部や上肢、下肢、足部、首部等
・指背軽擦法
背部、臀部、大腿、下腿、手掌や足底部の皮膚の厚い部分や、強靭な筋膜や腱膜などが存在する部分
揉捏法(じゅうねつほう)
対象となる部位を手掌(手のひら)、親指(おやゆび)、二指、四指等で揉む手技です。
揉捏法の効果は、筋肉内の血液の流れを促進し、血管を拡張させ筋肉のコリをほぐします。
また、同時に老廃物を押し出す効果もあります。
■種類と概要
手掌を使って筋を握りこみ、適度の力を加えながら揉む手掌揉捏法、母指を使って、圧を加えながら輪状に動かしつつ行う母指揉捏法、母指と示指で筋を挟んで揉捏する二指揉捏法、母指以外の4指の指腹で揉捏する四指揉捏法、両手を同時に使い、大きな筋あるいは筋群を揉捏する双手(そうしゅ)揉捏法等があります。
なお、双手揉捏法以外のものも適宜、両手でも行います。
■主な適用場所
・手掌揉捏法
背部、胸部、腹部、上腕、前腕、大腿、下腿などの比較
的広い部分
・母指揉捏法
頭部、顔面、背部、腰部、手背、足背など
・二指揉捏法
頚部や肩部の太く長い筋や、上下肢の筋など
・四指揉捏法
頭部、顔面、背部、胸部、腹部など
・双手揉捏法
上肢、下肢の筋や肩部、腹部など
強擦法(きょうさつほう)按捏法
対象となる部位を強く擦る手技です。
■種類と概要
揉捏法と軽擦法の特性を利用したもので、母指、または示指と中指の指腹を使い主に深部組織に対して適用されます。
セルライトや脂肪の代謝を促進する目的によくつかわれます。
輪状に、あるいは楕円状に、周囲から中心部に向かって繰り返し行う渦巻状強擦法と指先を屋根瓦が並んでいるような形に動かす螺旋状(らせんじょう)強擦法(別名屋根瓦状強擦法)があります。
■主な適用場所
・渦巻状強擦法、螺旋状強擦法共
骨間部、手指、足指、腹部、下肢部
セルライトや脂肪の代謝を促進する目的によくつかわれます。
叩打法(こうだほう)
対象となる部位を叩く(たたく)手技です。
■種類と概要
施術者は肩の力を抜き、弾力的かつリズミカルに治療部位を叩くことが大切です。
叩打法の効果としては、皮下の毛細血管を拡張または収縮させ、筋の収縮力を増し、血の巡りが良くなることが挙げられます。
興奮状態にある神経を鎮める効果もある。
種類としては、拳を軽く握ってその小指側で叩く手拳叩打法、パーの形に手指を伸ばしたまま小指側で物を切るように叩く切打法、手掌をくぼませて叩く拍打法、指を自然に伸ばした状態で指頭で軽く叩く指頭打法、手掌の指背で叩く指背叩打法等があります。
■主な適用場所
・手拳叩打法
主に肩、腕など
・切打法
首、肩、背中、腰、足、腕などで、多くの場合両手を交互に動かしてほぼ同一の部位に行う
・拍打法
背中、胸、腹部など
・指頭打法
頭部など
・指背叩打法
胸、腹、背、頭部など
気功にも叩打法があり、ツボとの関連でより具体的に列記されています。
震せん法
手掌や手指を治療部位に当てて軽く圧しながら振るわせることによって、その振動を治療部位の筋肉全体に伝える手技です。
■種類と概要
手掌により振動を伝える手掌振せん法、指先を使って振動を伝える指端振せん法、上肢や下肢を引っ張りながら振るわせる牽引振せん法などがあります。
■主な適用場所
・手掌振せん法
腹部など広い部分
・指端振せん法
頸部、腹部など
・牽引振せん法
上肢、下肢など
圧迫法(あっぱくほう)
対象となる部位を手掌(手のひら)、親指(おやゆび)、四指等で押す手技です。
■種類と概要
母指腹・母指頭を用いて圧迫する母指圧迫法、四指腹・四指頭を用いて圧迫する四指圧迫法、手掌を用いて圧迫する手掌圧迫法等があります。
圧迫法の効果は、押し方により、循環系、神経系の機能を賦活する方向と抑制的に作用する方向の両方の効果があります。
この押し方の区分は指圧の方で言うと指圧3法と言います。
■主な適用場所
・母指圧迫法
脊柱両側、髪のきわなど
・四指圧迫法
腹部
・手掌圧迫法
背腰部、腹部など
マッサージをやってはいけない時は
体の状態が以下のような場合は、マッサージは行わないで下さい。
食後すぐ
飲酒後
体調の悪い時
過度の疲れのある時
皮膚にケガや湿疹がある時
生理中
妊娠3ヶ月まで
体の機能が目一杯に働いていたり、微妙なバランス状態にある等、余裕がない時はマッサージが逆効果になると考えるのがいいと思います。