▽▲▽▲▽▲労働問題を起こさない、経営改革がサロン存続の条件▽▲▽▲▽▲
【エステティシャンあってのエステ業界を忘れてはならない】
アメリカのトランプ大統領誕生・韓国の朴槿恵大統領の弾劾裁判・イギリスの離脱問題等で揺れるEU・イスラム国を中心とした複雑な諸問題・中国の海洋進出・地球環境の悪化等、まさに激動の2017年がスタートした。
本誌ではここ数年、日本のエステが産業としての重大な転換期にあり次の発展に向けて様々な痛みを伴う
改革期を迎えていることを指摘してきた。このところのエステ業界は、まさにそのことを裏付けるような出来事が
噴出してきている。最近の業界動向をみると、中堅エステサロンの相次ぐ倒産をはじめ大手エステサロンのほとんどが店舗数を減少させて売上を落とし、業界市場規模の縮小が止まらない状態にある
【エステユニオンが介在する労働問題】
大手エステサロン経営会社を中心に、エステユニオンが介在した労働問題が後を絶たない。労働基準監督署
から労働基準法違反に基づく是正勧告が出される事例が多発している
労働基準法はそれを遵守しなければならない当然の法律である。しかしエステユニオンが介在した労働問題は地方の1店舗で起こった小さな事例に対してもそのエステサロン運営会社の知名度が高い場合だけ、わざわざ東京の厚生労働省で記者会見を開き全国ニュースにする手法をとっている。色々な宣伝を駆使してイメージアップや集客をしなければならないエステサロンにとって、労働問題のニュースが公になり全国に拡散するのは困るばかりか大きな痛手である。
エステサロン・美容室等の専門技術者が中心となって営業しているサービス業は、労働問題を指摘される
ケースが多い。そのようなサービス業は、お客様の都合を優先することはもちろんだが、プロの技術者を養成
しながら営業している形態をとっているためどうしても休憩時間・残業時間・休暇・時間外手当等の問題を起こ
しやすい・福利厚生も弱い。多店舗化するとその店舗ごとに労使の36協定を結ばなければならないので、
店舗数が多い運営会社ほど問題が多くなる。
労使問題を解決できない会社は、会社として存続することができないわけでその点から考えても法人化して
いるエステサロンは、労働問題を起こさないようなエステサロン経営の在り方を考えないと継続したサロンの
運営が成り立たない時代を迎えているのかも知れない
【10年間で約10.000人のエステティシャンが業界離脱】
エステが大好きなエステティシャンがサロンを辞めるのは労働問題・過剰な売上強要・サロンの人間関係・
上司・オーナーに対する不信等、様々な理由があると思われるがあるサロンを辞めてもまた別のサロンに
移って働いてくれればそれほどの問題がない。しかし数年前からはサロンを辞めたエステティシャンが業界
そのものを辞めてしまう現象が頻繁に起きている。しかも何年も経験を積んできたベテランのエステティシャン
までが業界を離脱するというケースが多くなっている。
これは本当に看過できない問題である。エステティシャンが業界に見切りをつけたというこの現実はこれまで
のサロンはもとより業界全体がその原因を把握すると共に、一刻も早く改善する方向を見つけ出す必要がある。
それができなければ業界衰退の流れを止めることはできない
【時間を掛けて優秀なエステティシャンを養成】
エステ業界の市場規模縮小の最も大きな原因の1つにエステティシャンの業界離脱が大きく関係している。
エステ業界の市場規模は10年前に約3.600億円あったと思われるが、エステティシャンが約10.000人業界を
離脱したことにより現在は約3.000億円程度まで落ち込んでいると予測することができる。業界市場規模は、
全国のエステサロン数の減少はもちろんのことだがエステティシャンの業界離脱数とほぼ比例すると考えられ
る。10年前は約60.000人のエステティシャンがいて約3.600億円の市場規模だったとして、それが50.000人に
なることによって約3.000億円の市場規模になっているというこのなのだ。この計算をしていくと1人のエステティシャンが平均で年間の約600万円の売上を行っていることになる。妥当な計算方法と思うがどうであろうか・・・
このことから考えても今のエステ業界が一番にやらなければいけないことは、業界から離脱した経験ある
エステティシャンに戻ってもらうことである。働ける条件を整えてサロンに復帰してもらっても良いし、独立して
新しくサロンをオープンしてもらうのも良い。そのことを業界挙げて支援することが大切だと思われる。また、
エステティシャンの資格制度を統一し時間と費用の努力をかけて優秀なエステティシャンの養成を行っていく
ことも大事である。各業界団体がそれぞれの思惑や壁を乗り越え、エステティシャンと業界健全発展を第一に
考えた決断ある行動を期待する。
業界の中にはエステティシャンの資格を美容専門学校に組み込んでもらい国家資格にすると良いとか、日本
エステティック試験センターが公益財団にならないようなら、既に公益財団となっているネイリスト検定試験
センターと一緒になってネイル・エステ試験センターにしてもらった方が早い等、様々な意見があるがエステティ
シャンの資格統一の話はほとんど前進しない。誰でもエステサロンをオープンでき資格を持たない自称エステ
ティシャンがエステの施術ができるという状態を続けていたのでは、日本のエステ業界の信用はいつまでたっても確立できない (エステティックジャーナル抜粋)