大腸癌のリスクを左右する食習慣。重要なのはタンパク質だった!?

消化器系の癌予防に重要なタンパク質の摂り方

胃や腸などの消化器系の癌には日頃の食習慣によって発症率が左右される事がわかってきていますこれはもう少し厳密にいうと普段の食習慣による「タンパク質」の摂りかたによって大腸癌などの発症リスクが左右される事が近年の研究で明らかになりつつあるようです。なぜタンパク質が癌と関係があるのか?これは意外と単純な仕組みです。人間の身体を構成する成分の大部分がタンパク質である事はご存知だと思いますが、身体を蝕む様々な疾患の元凶となる細菌、ウィルスも主成分はタンパク質です。

そして癌も含む様々な疾患は身体のタンパク質の入れ替えがスムーズに行われず、何辛氏らの原因で滞ってしまう事によって発症、または感染に発展してしまうという事です。つまり食事(サプリメントも含む)によるタンパク質の摂取、およびそれ以外の様々な栄養素をバランスよく摂取していれば悪性の腫瘍(癌)のような「エラーの発生したタンパク質」が発症しても、身体の自浄能力が正常に働いていればある程度はスムーズに入れ替えが可能です。これをごく民間レベルの健康用語では「デトックス効果」と呼び、やや専門的な分子栄養医学の用語では「治療」と呼ぶそうです。良質なタンパク質の摂取以外でも食物繊維が人体のデトックス効果に非常に効果的である事は有名な話です。

そしてこの、人間に元々備わっている自浄作用の事を「新陳代謝」と呼び、人間の生命活動の中でも非常の多くのウエイトを占めている部分です。この新陳代謝を含めた生命活動が絶えず続いている状態を分子生物学的な解釈で「生きている」という事になるわけです。以上の事から新陳代謝とは健康に生きていくうえで非常に重要な要素といえます。そしてここまでの解説でお分かりいただけるように新陳代謝の良し悪しには食生活や生活習慣により個人差が生じます。そして個人による新陳代謝のバロメーターを基礎代謝と呼びます。生活習慣や食習慣の改善で自身の基礎代謝量を高めるように努力する余地はいくらでもあります。例えばウォーキングのような軽い運動でも毎日続けて習慣にすればそれだけ基礎代謝を高める要因になり得ます。運動で汗を流す事は水分とともに体内の老廃物の排出に繋がります。素した新たに水分補給をして常に身体を新しく作り変えるというわけです。これも立派な新陳代謝です。

良質なタンパク質とそうでないタンパク質とは?

癌予防のためには新陳代謝を高める事が大切であり、そのためにも良質なたんぱく質を摂る事が重要となる、という事はここまでの解説でお分かりいただけたと思います。タンパク質と一口に言ってもタンパク質を含む食品は数多く存在しますが、大きく分けると動物性タンパク質と植物性タンパク質の二種類に大別されます。動物性タンパク質とは文字通りで動物の肉や魚の事です。そして植物性のタンパク質とは大豆などの豆類に主に含まれるたんぱく質です。現代の日本人による食生活ならばどれも常食している可能性があります。

しかし動物性のタンパク質でも魚と鶏肉以外には発ガンのリスクを高めるといわれています。一般的な栄養学では低脂肪で高タンパク質な食材は健康に良いという認識が流布されておりアスリートの筋力トレーニングやダイエットメニューとして認知されています。しかし動物性のタンパク質の中でも「牛、豚、羊」などの四足歩行動物の肉は過剰に摂取すると大腸癌のリスクを高める要因になると言われます。

動物性タンパク質でも上記以外の魚と鶏肉にはこのようなリスクはほぼ無いといわれています。明治時代以前、日本人の食事によるタンパク源は魚と、味噌や醤油などの大豆の加工食品でした。そのため近代以前の日本人には大腸癌の発症リスクがほぼ0%だったのは有名な話です。近代以降に日本人によるがんの死亡率が急激に増えたのは食事内容の欧米化が進んだからだといわれています。日本に古くから伝わる和食は本来非常にヘルシーで健康的なものでした。しかし欧米の肉食中心の高カロリーの食事が様々な疾患の要因を引き起こした可能性が高いのです。その代表例が各種の癌です。

近年の研究から以下のようなデーターが示されているようです。
・牛肉をほぼ毎日食べる場合と、月に一度程度しか食べない場合では大腸癌の発生率は2~3倍以上となる。
・毎日肉を食べる人と、週に一回程度しか肉を食べない人を比較すると大腸がんの発症率は1.5~2倍となる。
・同じ動物性タンパク質でも魚と鶏肉にはこのような悪影響はほとんど見られない。

以上のデーターが示すように魚や鶏肉以外の動物性タンパク質は消化器系に大きな負担をかけるようです。その負担の原因は動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸は腸内に悪玉コレステロールの増加を促します。この悪玉コレステロールは最終的には酸化LDLという人体にとって毒性のある物質に変わり免疫量を低下させ、動脈硬化の遠因にもなりえるのです。

大腸癌予防のためにも肉食習慣を見直しましょう

日本人は明治以降の肉食文化に移行してから大腸がんのリスクが急激に上昇したのは疑いようのないデーターです。肉食中心の食生活は腸内に悪玉菌を増やし腸内環境に悪影響を与えて長期的には大腸癌のリスクを高め続ける結果となります。もちろん肉食文化が大腸癌の全ての要因とは言い難いですが、動物性タンパク質やその脂質が及ぼす悪影響はかなり顕著な形でデーターに現れていると言わざるを得ない状況です。もしこういった指摘に自覚症状がある場合にはこれを機会に、食生活を見直し、なるべく野菜中心の食生活を検討し、肉を食べる日を週の1日か2日程度抑えるなどの自己努力は充分可能なはずです。