にきびの原因として、様々な要因が報告されています。
- 皮脂腺内の皮脂の増加
- ホルモンバランスの影響
- 男性ホルモンの増加又は皮脂腺レセプターの過剰反応による皮脂の増加
- 毛包開口部の角化による面疱形成(白にきび、黒にきび)
- 形成された面疱への感染(赤にきび)
などなど、あげればきりがないです。
しかし「にきびはアクネ桿菌・ホルモンバランス・皮脂、肌の新陳代謝が密接に関係しあって発生する」と考えると理解しやすいと思います。
アクネ桿菌は皮膚を保護する重要な役割を果たしている
アクネ桿菌は、正式名はプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)と言います。すべての方の皮膚にいる「常在菌」です。
アクネ菌は嫌気性菌(酸素を嫌う菌)なので、皮膚表面ではなく皮脂腺などにいる常在菌で、皆さんの皮膚すべてにいるものです。通常は肌を弱酸性に保ちながら肌自身を守るように働き、免疫によって、ある程度の数に抑えられています。
アクネ菌は、皮脂をグリセリンと脂肪酸に分解します。この二つの成分は肌の保湿に重要な要素で、皮脂膜とよばれる自家製の保湿クリームです。保湿に重要な役割を担っているのです。アクネ菌は皮脂膜を作り肌を弱酸性に保ち、肌の保湿を促しています。ですから、いなくなると肌が乾燥してしまいます。
普通の皮膚状態であれば、アクネ菌は大変重要な働きをしてくれています。
にきびが出来る理由
アクネ菌は、皮脂を栄養として増えていきます。
しかし、何らかの原因で肌の免疫バランスが崩れると、アクネ菌は猛烈なスピードで繁殖し、にきびが出来てしまいます。アクネ菌は嫌気性菌(酸素を嫌がる菌)ですので、毛穴が詰まっている状態であれば、皮脂を材料に増殖してしまいます。にきびの出発点は、毛穴が詰まって皮脂が溜まり、アクネ菌が過剰に繁殖してしまうことです。アクネ菌は皮膚に必要な細菌ですが、何らかの原因で毛穴が詰まることで、にきびができるのです。
皮脂の分泌量と毛穴のつまり
毛穴が詰まることが原因でにきびができるのですが、特に皮脂の分泌が多い部位で発生しやすいです。
皮脂分泌が亢進してるときに毛穴が詰まると、大量の皮脂を材料にアクネ菌が増殖し、にきびができてきます。
皮脂の分泌量が過剰になるにはホルモンの影響が非常に高く、特に男性ホルモンが重要な要素です。思春期のにきびは、体が成長する際のホルモンバランスの変化が大きな要因となっています。大人にきびもホルモンバランスの乱れによって発生します。このホルモンバランスの乱れは、ストレス、睡眠不足、日常生活の乱れ、などなど様々な要因によって起こります。
しかし、皮脂の量が多くなっても皮膚のターンオーバーが正常で毛穴がつまらなければ、にきびにならないはずです。皮脂の量が多くても、排出が正常に行われば毛穴は詰まりませんが、皮膚の代謝が悪ければ、皮脂の量が少なくても詰まってしまいます。
肌のバランスを整える
- にきびの原因菌はアクネ桿菌であり、皮脂を食料として増殖する
- 皮脂が過剰に分泌される原因の多くがホルモンに依存している
- 過剰に分泌されて毛穴が詰まるとにきびができる
- 毛穴がつまらないようにするには、正常な肌の新陳代謝が必要で、アクネ桿菌が皮脂を分解する際に出る脂肪酸・グリセリンが必要
にきびの発生プロセスは、正確に十分解明されているわけではありませんが、上記のような流れになります。
「鶏が先か卵が先か」のような状態になっていますが、これらから治療方針が見えてきます。
- アクネ菌は(常在菌であり必要な菌なので殺菌することはできないから)増殖を抑える
- 過剰に分泌されている皮脂を抑える
- 毛穴がつまらないような肌作り
- 必要に応じてホルモンバランスを整える治療
何のための治療であるのかを理解することも必要になります。