自宅サロンの雰囲気づくり。和室をエステサロンらしい空間に演出するには
新築でない限り、自宅サロンの開業は、使う部屋が限定されます。場合によっては、和室になってしまうこともあるでしょう。しかし、テナントサロンのイメージ通りに、無理にフローリングにする必要はありません。
今ある部屋をどう使うかも工夫次第。和室であっても、オリジナルのアレンジを加えて、コンセプトが伝わる空間をつくってみましょう。上手に演出できれば他店との差別化にもつながるはず。今回は、和室の特徴を生かした内装の工夫をご紹介します。
和室のメリット・デメリット
まずは、和室をサロンとして使用する際の、メリットとデメリットについて押さえておきましょう。
和室のメリット
和室といえば、畳が敷き詰められていることが一番の特徴です。この畳のもつ吸湿性や防音効果、家具の可動性などが、サロンを運営する際のメリットに変わります。
・吸湿性
い草がスポンジのように空気を含み、適度な湿度を保つことから、オールシーズンを快適に過ごせます。畳のもつ心地よい湿度やクッション性は、くつろぎやすい雰囲気を演出してくれます。
・防音効果
畳に含まれる空気の層が音を吸収し防音効果にもつながるのだとか。お子様連れのお客様をターゲットにする場合、近隣対策のひとつとして畳の防音効果を活用してみましょう。
・家具の可動性
布団や座卓などの和風家具は、小さくまとめて収納しやすく、移動も簡単です。部屋数が限られるなかでサロンスペースを確保するなら、レイアウトを変えて多目的に使うことができる和室は便利です。
ほかにも、和室は視線が低くなるため部屋を広く感じさせ、畳独自の香りが森林浴効果をもたらします。日本人の心に響く心地よさがあり、癒しをもたらすメリットはサロン環境に適しているといえるでしょう。
和室のデメリット
一方で、和室のデメリットには、ダニの発生や家具の跡が付きやすいといった管理の難しさがあります。デメリットを知り事前対策をすることで、居心地の良いサロンを維持しましょう。
・ダニの発生
畳の吸湿性は、人にとっては快適なものですが、湿気を好むダニの発生も許してしまいます。ダニや埃はアレルギーの原因にもなり、定期的な対策が必要です。デリケートな肌をもつお客様でも、安心して迎えられるように、清潔な環境を保つ必要があります。毎日、掃除機をかけ、正しい方法で雑巾がけを行うとよいでしょう。また、畳は3~4年毎に裏返して風を通すこと。畳のもちが良くなり、見た目にもきれいな状態が続きます。
・家具の跡が付きやすい
畳はスポンジのような性質があり、長期間重いものを置いておくと、凹んだまま戻らなくなってしまいます。重いエステベッドやキャスター付きの家具を使う場合、レイアウトを変更したくても、跡が残ったままでは見た目が気になります。さらに、賃貸の場合、退去時に請求が来ることもあります。なるべく跡が付かないよう工夫しましょう。
畳を傷めない工夫を
このようなデメリットをもつ畳ですが、サロンでは15~30㎏程度のエステベッドを長期間設置しているため、畳はかなり傷んでしまう原因になります。
一緒にスツールを使用する場合、エステティシャンの体重とともに、キャスター移動のあとも残ってしまうでしょう。畳を張り替えるのは、それなりに費用がかかります。できるだけ畳を守るために、保護に役立つアイテムを取り入れてみましょう。
例えば、ベッドの脚下には防振マットや座卓敷を敷いて、クッション替わりにするのもおすすめです。ベッドの色に合わせて、同色のものを設置すると違和感がありません。木製の脚にはコルクマットも馴染みます。
施術のたびに動くスツールの下には滑りの良い透明のチェアマットがあると安心です。ビニール素材のチェアマットなら、オイルや化粧品がこぼれても拭き取りやすく、掃除しやすいのもうれしいところ。ただし、素材によっては熱や光に弱い場合もあり、注意が必要です。暖房器具の近くで使用する際は耐熱温度に注意し、直射日光は避けて設置しましょう。
畳全体を保護するなら、ラグを敷くのもよいでしょう。ラグは大きめのものを選び、ベッドの下やスツールの可動範囲を中心に敷くのがポイントです。い草や竹でできたものならアジアンテイストに、カーペット状のものであれば、アットホームな印象を与えてくれます。全体の雰囲気にマッチするものを選びましょう。
自然素材や伝統など和室のテイストを生かした内装の例
和室には、トラディショナル、ナチュラル、アジアンなど、さまざまなアレンジが可能です。畳だけでなく、障子や木枠、ふすまといった和室ならではの内装を生かして、希望のイメージにしてみましょう。
竹素材や木製家具、観葉植物を使うことで、禅スタイルや李朝風に演出できます。障子部分に濃い色のすだれや和紙のスクリーンといった素材を組み合せると、モダンな雰囲気に変身します。バリ風の木製レリーフを壁面や欄間に使えば、アジアンリゾート感を出すこともできます。面積の大きいふすまに布を掛けたり、壁紙シールを貼ってデザインを変えたりと、工夫次第で印象は大きく変わります。
できるだけ広い空間に見せたいのであれば、折り畳み式の施術ベッドをその都度設置するようにしたり、タイ式マットを使用して、床での施術を行ったりするのもよいでしょう。
和室ならではの内装を生かし、唯一無二のサロンを演出しよう
エステサロンは、必ずしもフローリングである必要はありません。和室のリフォームを考える前に、便利なグッズを活用しつつ、和室の良さを引き出す工夫をしてみましょう。ほかにはないオリジナルの空間演出で、あなたらしいエステサロンが完成するはずです。