マッサージ機の輸入手続き:日本
マッサージ機の輸入手続きについて教えてください。
I. 関税分類番号(HSコード)
マッサージ用機器(HS9019.10)
マッサージ用機器は、薬事法上の「管理医療機器(クラスII)」および電気用品安全法の「特定電気用品」に該当します。輸入販売手続きは非常に複雑です。詳細情報をもって税関相談官室に照会(事前教示制度の活用)をお勧めします。
ただし、個人使用目的として輸入する場合で税関に認められた場合は、1台に限り、これら法令の適用外です。
II. 輸入時の規制
1. 薬事法
家庭用マッサージ機器を業として輸入販売する場合、同法に基づく「製造販売業許可(クラスIIの場合は第二種医療機器)」が必要です。また、輸入後に包装、表示または保管し市場に出荷する場合は「製造業許可」も併せて必要です。さらにアフターケアが重要な商品である特性上、輸入代理店としては「修理業許可」の取得、さらに品目毎に「製造販売承認」または届出が必要です。 さらに、輸入品の場合は「外国製造業者認定」を受けることや輸入通関に先立ち「厚生労働省確認済輸入届」も必要です。
A. 製造販売業許可/製造業許可/修理業許可
許可申請は、輸入販売しようとする事業所所在地の都道府県薬務主管課(都道府県知事)に対し、品質管理方法(GQP)ならびに製造販売後の安全管理方法(GVP)が適切であること、総括責任者(常任雇用であること)の資格を証する書類などを提出します。許可は取り扱う医療機器の区分ごと、事業所ごとに取得する必要があります。
B. 外国製造業者認定/製造販売承認
外国の製造所で製造している場合、国内製造業者の許可と同様に、外国製造業者が「外国製造業者認定」を受けていることが当該医療機器の製造販売承認の要件です(同法13条の3)。従って、製造販売業許可を有する選任製造販売業者を通じて(独)医薬品医療機器総合機構に外国製造業者認定申請を行い、厚生労働大臣に「製造販売承認」申請または登録認証機関に「製造販売認証」申請を行います。
C. 輸入届の提出
業として輸入する場合、輸入通関時までに製造販売業者の氏名・住所、製造販売業許可の種類・許可番号・許可年月日、輸入しようとする品目の名称等、所定の事項を記入した輸入届を管轄地の厚生局(関東、近畿、沖縄)に提出し、確認を受ける必要があります。この厚生労働省確認済輸入報告書(薬監証明書)」には、確認印が付され返送されます。輸入通関書類とともに税関に提出してください。
D. 表示義務ほか遵守義務
製造販売業者名、名称、製造番号または製造記号など必要表示事項の記載等が義務付けられています。その他、医療機器の販売ならびに賃貸については、クラス分類によって遵守事項(営業所の管理記録作成・保存、従業員に対する訓練、不具合等の報告義務など)が厳しく定められています。
2. 電気用品安全法
同法に規定されている電気用品の製造または販売を行う事業者は、事業開始の日から30日以内に所定の事項(電気用品輸入事業届出書)を経済産業大臣(経済産業局)に届け出る義務があり(届出事業者という)、届出事業者は製造あるいは輸入する電気用品を経済産業省の定める技術水準に適合させる必要があります。
同法施行令で指定する「特定電気用品」(116品目)と「特定電気用品以外の電気用品」(341品目)に分かれ、特定電気用品は国の登録検査機関による適合性検査に合格(適合性証明書の交付)しなければなりません。特定電気用品以外の電気用品も自主検査(国が定めた検査方式による検査を行い、検査記録を3年間保存する義務)は必要です。届出事業者は、基準に適合し、検査等を実施した電気用品に国が定めた表示(PSEマーク、事業者名、定格電流等)を付したうえで販売しなければなりません。
製品流通後も届出事業者は重大事故発生時の報告等の義務を負います。
電気マッサージ器は特定電気用品(電動力応用機械器具、No.102)、磁気治療器も特定電気用品(交流用電気機械器具、No.112)に該当します。
なお、電池式のものは同法対象外です。
III. 販売時の規制
1. 工業標準化法(JIS規格)
「家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第2-208部:電子温調器の個別要求事項(JISC9335-2-208)」「医用電気機器−第2-204部:空気圧式マッサージ器の安全に関する個別要求事項(JIST0601-2-204)」「医用電気機器−第2-205部:医療用マッサージ器の安全に関する個別要求事項(JIST-0601-2-205)」「家庭用マッサージ器及び指圧代用器(JIST2002)」などがあります。
2. 製造物責任法(PL法)/消費生活用製品安全法(重大事故報告・公表制度)
商品の欠陥により、人の生命、身体または財産に被害が生じた場合、当該商品の輸入者は、被害者に対して負う損害賠償責任について定められた製造物責任法(PL法)への対応が求められます。
また、消費生活用製品の輸入事業者は、当該製品について重大製品事故が生じたことを知ったときは10日以内に、当該製品の名称・型式、事故の内容ならびに当該消費生活用製品を輸入し販売した数量を内閣総理大臣に報告しなければなりません(消安法第35条第1項及び第2項、施行規則第3条)。企業規模あるいは企業形態を問わず、国内にあるすべての消費生活用製品の輸入事業者は事故報告が義務付けられています。
製造物責任法(PL法)への対応も別途必要です。輸出者が輸入国で当該輸出貨物に対する製造物責任保険を付保することで、万が一日本国内で事故等が発生した場合、輸入者が付保した国内のPL保険でカバーできない事項に備えられます。
3. その他
景品表示法(消費者に誤認されるおそれのある誇大・虚偽表示等の禁止)、関税法(特許権、商標権、意匠権等の知的財産権侵害物品の輸入禁止)、リサイクル処理関係法令などへの対応にもご注意ください。
調査時点:2013/10
記事番号: M-010711