種類が豊富にありながらも適当に処方されている薬剤の代表、睡眠薬

調べてみると、意外に奥深い世界でした。

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①シチュエーション別、推奨薬

★は非BZ系です。

②処方の際に注意すること

  ライフイベントやストレスに伴う一過性の不眠は重症例を除き、生活指導とする。

  睡眠時無呼吸症に睡眠薬を与えると無呼吸が増加・延長するため禁忌。

  70歳以上の高齢者では薬物酸化能力が著しく低下しているため、原則として初期与薬量を通常成人量の2/31/2程度に設定するか、代謝過程の単純なlormetazepam(ロラメットエバミール)、超短半減期型薬剤(triazolamハルシオンzopicloneアモバンzolpidemマイスリー)などから治療をスタートするのが良い。

 

  肝機能障害:薬物酸化能力が低下しやすいので、重症例では高齢者と同様の副作用に注意する必要がある。肝性脳症時には内因性BZ様物質が生じている場合もあるのでBZ睡眠薬の与薬は極力控えるべきである。

③副作用

(1)筋弛緩作用

服用後の中途覚醒時や起床後に生じる。筋弛緩作用が弱く、持ち越し効果の生じにくい薬剤を選択する。

(2)持ち越し効果

鎮静・催眠作用や筋弛緩作用が翌朝覚醒後まで残る。作用時間が長い睡眠薬や、代謝排泄能低下例(高齢者、肝腎機能障害)にてみられる。減薬するか作用時間の短いものに切り替える。

(3)早期覚醒・反跳性不眠

超短時間・短時間作用型では睡眠中に効果が切れて、夜間覚醒したり、離脱症状(服用前よりも不安・不眠などの症状が増強して出現する)が見られることがある。長い作用時間のものに切り替える。

(4)健忘作用

服用から入眠、中途覚醒時や起床時などにその間に生じた出来事を想起できない。アルコールとの併用や短時間型の睡眠薬を常用量より多く服用した時に生じる。薬剤の減量をし、早すぎる服用や、服用後に覚醒を無理矢理維持しないこと、アルコールと併用しないことを指導する。

(5)奇異反応

BZ系薬剤では本来の鎮静・睡眠作用とは逆に興奮や攻撃性、不安。焦燥感が高まって、興奮・錯乱状態を生じることがある。原因は明らかではない。超短時間作用型の薬剤とアルコール併用時に生じることが多いので注意したい。

(6)退薬症候

 

BZ睡眠薬の長期服用者が急速に使用を中止した場合、不安・不眠・焦燥感・感覚過敏・食欲不振・不機嫌などのなどの軽いものから、幻覚・錯乱・せん妄などの重篤なものまで多彩な症状が出現することがある。低容量与薬で重篤な症状が出現することは稀だが、脳器質疾患を伴う患者や高齢者などでは中断に際してせん妄などの出現頻度が高くなる。治療として症状消退まで鎮静性の向精神薬の与薬が必要となることがある。

不眠が改善して1ヶ月以上経過していること、症状改善に患者が自身を持っていて睡眠薬中止の動機が高いこと(予期不安が強いと再燃しやすい)を確認する。

 

短時間作用薬は1日量を24週おきに1/4ずつ減らしていく。長時間作用薬は連日服用から1~数日おき→服用中止と進める。超短時間作用型・短時間作用型睡眠薬では反跳性不眠や退薬症候が出現しやすいため、一旦長い作用時間の睡眠薬に変えてから減量していくのも一法である。

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最期に少し古いですが市販薬の一覧。

あと研修医向けエントリのまとめ

 

商品名

一般名

効果発現

最高濃度到達時間

筋弛緩作用

超短時間

Triazolam

1015

1.2時間

2から4時間

++

Zopiclone

1530

1時間

4時間

±

Zolpidem

1560

0.7時間

2時間

±

短時間

Etizolam

 

3時間(連続7日投与で定常状態)

6時間

++

Brotizolam

1530

1.5時間

37時間

+

rilmazafone

1530

3時間(連続3日投与で定常状態)

10時間

±

lormetazepam

1530

12時間

10時間

++

 

 

 

 

 

中時間

nimetazepam

1530

24時間

21時間(二相性)

+++++

flunitrazepam

30

0.51時間

925時間

+++

 

 

 

 

 

Estazolam

1530

5時間

24時間

+

長時間型

quazepam

 

3.4時間(連続6日で定常状態)

36時間

±

haloxazolam

3040

24時間

42123時間

+++