エステ・スパ

間違った知識が肌を痛める!

(2012年 4月 23日)

『注ぎ込んだお金と時間=美肌』ではありません。必要なのは正しい知識と正しいスキンケアです。美しい肌を生むのは高い化粧品や毎週のエステ通いではなく、『美肌のための正確な情報』を知ること。今まで常識だと思っていたお手入れを見直してみませんか。

ダブル洗顔が乾燥肌、敏感肌を招く

NYの美容学校で勉強をしていて一番ショックだったこと、それは正しい洗顔の方法、化粧品科学でした。
皆さんは「化粧品開発の技術がこれほど進んでいる一方で、乾燥を訴える人が増えている」という事実をご存知でしょうか?
これは多くの場合、クレンジング剤の後に洗顔フォームなどを使用するダブル洗顔が原因です。

基本的にクレンジング剤と洗顔フォームには洗浄成分が含まれていて、肌にいいものではありません。ただ日々のメイクや日焼け止め(ファンデーションとほぼ同じ成分が含まれています)を落とすためになくてはならないものです。

美肌の基本と言われている潤い(水分)は様々な要素でその保湿率を保っています。まず角質層が第一のバリアとなり、次に皮脂膜と言われる肌のヴェールが第二のバリアとなります。この皮脂膜は皮脂線から分泌される皮脂、その他、汗や肌のうえに常在する細菌によってできている天然のバリアで、水分の蒸発を防いだり、紫外線やほこりなどの外的刺激から肌を保護したりする役割を担っています。
最近のクレンジング剤は洗浄効果が大変優れているので、一度の洗顔で十分にメイクや汚れを落とすことができます。同じ洗浄成分の入っている洗顔フォームで二度も顔を洗うと(必要以上に洗顔すると)、この皮脂膜が失われてしまい、潤いを肌内部に保つ機能が弱まり、肌の水分が蒸発することによって、乾燥肌や敏感肌を招くだけではなく、皮脂分泌をさらに促す要因になります。

クレンジング剤で落ちなかった残りの汚れを洗顔フォームで落とすというのは、例えるならば、油と食べ物で汚れたお皿を食器洗剤で洗った後に、もう一度石鹸で洗い直すようなものです。
これこそ、「日本の常識、世界の非常識」です。

ダブル洗顔(必要以上の洗顔)→皮脂膜が失われる→水分が蒸発する→乾燥し皮脂分泌が盛んになる→乾燥した大人ニキビなどのトラブルを招く可能性がある→さらに洗顔→皮脂膜が失われる→外的刺激を受けやすく敏感になる…と肌にとって大変悪循環です。

その上、肌をこすると角質層までもが傷つき、細胞と細胞をつなぐ細胞間脂質が縮んで隙間ができ、そこから水分が蒸発するので更なる乾燥を招いてしまいます。

どんなに高い化粧品を使用しても肌が変わらないのは、その間違った洗顔方法が原因かもしれません。
正しい洗顔なくして美肌は語ることはできないのです。

スキンケアに一番大切な「保湿」について

次に美肌の基本である「保湿」ついてお話します。
「保湿化粧水」と呼ばれるものを使って、「肌に浸透しているわー、潤っているわー」と思っている方、化粧水パックのみで保湿はバッチリと思っている方、残念ながら、それらは間違っています。

皮膚の構造上、実は化粧水で保湿することができません。
化粧水は成分のほとんどが水なので、皮膚に浸透しないからです。
保湿成分も少なからず配合されていますが、保湿剤としての役割はほとんど果たしません。もし水がどんどん肌に吸収されるとしたら、お風呂に入った時に体が風船のように膨らんでしまいますが、そうはなりませんよね。

化粧水は肌表面をふやかし、角質層が一時的に水分を含みますが、水が皮脂膜や角質層を通り抜け、肌内部の潤いを補う、ということは皮膚科学上ありえないため、いくら使用しても、外から肌の潤いを補うことは不可能なのです。

「保湿」の本当の意味は、肌に存在する水分を保つことです。肌の水分は外から補給するのではなく、体内から沸き上がってくるものなので、それをいかに肌内部に留めるか、ということが本来の意味の保湿です。
正しいお手入れを行わないと、保湿の役割を担うバリア機能が弱くなり、その結果、乾燥、しわ、たるみなど様々なトラブルが起こります。
洗顔のところでも触れましたが、保湿のバリア機能を保つお手入れとは、必要以上に洗いすぎないこと、そして角質をおとしすぎないことです。

その2点を守ったうえで、基礎化粧品で行う大事なことは、潤い成分でキメを整えたあと、水分を肌に留めておく成分を補うことです。
潤いに必要な成分はすでに体内にある保湿成分「ヒアルロン酸」が一番有効です。そして、水分が蒸発しないように肌に留めておくには「セラミド」が効果的です。その上に「スクワラン」などの、肌内に存在している脂質成分で油膜を張れば、ダブルの潤い効果で水分の蒸発を防ぐことができます。

スキンケア以外にできることは、こまめな水分補給です。人間の体のほとんどは水で構成されています。肌の水分は体内から沸き上がってくるものなので、体が水分不足では肌にも良くありません。
人間の体に存在する約60兆個の細胞が必要とする水は、1時間に100ml~200mlといわれています。これ以上の量を補給しても尿として出てしますので、こまめな水分補給が必要です。

少し難しい内容になりましたが、これらはスキンケアにおいて大変重要なポイントになります。スキンケアの習慣を変えるには大きな勇気がいりますが、正しい方法を持続すれば必ず結果が見えてきます。
これからの肌をつくるのは今のお手入れです。
10年後、20年後のために、今できることを一緒に頑張りましょう!

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