イカ【イカの祖先は? イカとタコの墨の役割の違い】 日本人は、イカ好きの人種です。イカを食べる国はアジアや地中海沿岸の国々にもありますが、イカを生の刺身で食べるのは、世界中探しても日本ぐらいなのです。 イカは人間や、他の生物と少し異なった体の作りをしています。厳密に言うと、体の順番がおかしいのですね。人間は頭→胴→足の順番でつながっていますが、イカの場合 足(腕)→頭→胴 という奇妙なつながり方をしています。このように、頭部に直接足(腕)が生えている「頭足類」と呼び、イカの他には、タコがこれに含まれます。 頭足類は、軟体動物の仲間なので、イカ・タコは貝の仲間となるのです。 イカの絵を描くときは、皆さんはどのように描きますか?おそらく、何も考えないで描くとこうなりますよね? しかし、イカも他の生物立つと同じような頭を上にして描くなら このように描くのが正しい描き方となります。憶えておいてね! さて、イカの祖先についての話をしましょう。イカ・タコの祖先は貝類です。最初は硬い貝殻を背負っていましたが、その後貝殻で体を覆いながら泳ぎ始めます。これがアンモナイトや生きた化石と言われるオウムガイです。さらに進化が進むとこの貝殻をどんどん小さくしていき最終的には貝殻を捨ててしまった、ということになります。因みに、イカの中にも貝殻を背負っているものがいます。コウイカの「甲」は、昔の貝殻の名残が残ったもので、貝殻が退化したものです。 イカの体の構造 イカとタコを見分ける時、「腕の数を見る」という人が多いでしょう。イカは10本、タコは8本と一般的には言われていますが、本当の腕はイカもタコも4対8本となります。イカにはその他に、普通の腕とは異なった形(裸の柄に木の葉型の手のひらがついた)特別に長い腕が1対あります。この腕を「触腕」と呼びます。この触腕は、先端部分が吸盤または鉤状になっていて餌を捕る道具として使われています。伸縮性があり、コウイカ類では生きている間は目の下のポケットに畳み込まれているので、8本腕にしか見えないそうです(死んでしまうと筋肉が緩んでだらりと伸びる)。ヤリイカやスルメイカなどにはポケットはありませんが、他の腕と同じぐらい短く縮めているそうです。 イカとタコの違い 腕の数以外にも、イカとタコを見分ける部分があります。 まず、一つ目は吸盤の形です。 イカの吸盤は「柄」のついたカップのような構造をしています。カップの縁に歯のついた角質の環(角質環)があり、これで引っ掛けて噛み付き張り付きます。 一方、タコの吸盤は、木の切り株のような形をしていて、筋肉質の吸盤があり、筋肉の収縮で吸い付きます。 二つ目は、墨の役割です。 イカの墨は、ムコ多糖類という粘液物質を含むため、吐き出したスミは散らばらずに不定形のかたまりとなります。ですので、イカはこの墨を自分のダミーとして吐き出し敵の目がそちらに向かっている間に逃げるのです。分身の術ですね!この粘液物質には制ガンや抗菌、メラニン色素の他、うまみ成分のアミノ酸も含まれているので「美味しい」のです。これが、“イカ墨パスタ”はあっても“タコ墨パスタ”がない理由ですね! タコの墨は、粘液物質が少なくサラサラとしているので、煙幕のように散らばり敵の目をくらます働きがあります。めくらましの術ということになります。 イカには漏斗という外套(胴の部分)の付け根にある突き出た管があります。この漏斗は排泄物、墨、水、精子(雄の場合)など、全てが出て行く総排出孔となります。イカは、この漏斗から水を噴出して起こるジェット噴射を利用して泳ぎます。外套の淵から水を吸い込み、この水を圧縮して漏斗の管から勢い良く水を吐き出します。この勢いを利用して体を前に推し進めていくのです。また、イカはこの漏斗の向きを自由に変えることが出来るので、前にも後ろにも泳ぐ事が出来るのですね~。 ジェット噴射に利用するために吸い込む水は、それ以外の役目=呼吸の為にも利用されます。イカのエラは外套に包まれた体内にある為、酸素を含んだ新鮮な水を絶えず吸い込み二酸化炭素を含んだ汚れた水を吐き出す、こうすることで呼吸をしているのです。 イカについて話し出したら、話題は尽きない・・・そんな生き物がイカなのです。イカ好きな日本人だからこそ、身近な海の生き物イカについてもっともっと知るべきではないでしょか。 ハナイカの動画 はコチラ 貴重な求愛行動・交接中 コウイカの画像 はコチラ 貴重な求愛行動・交接シーン NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」 ~東京湾・命がけの愛・20年越しの神秘の一瞬~ 日本を代表する水中写真家・中村征夫さんが出演されていましたね。「海にお邪魔する」「海に挑むと言ったって、叶わないから。全く他の生き物の住む偉大な世界。そこをちょっと覗かせてもらうという気持ち。」という海に対する真摯な姿。自然に謙虚で、努力をし、諦めないでずっと追い続ける、これぞプロフェショナルですね。そんな中村氏が20年間追い続けているのは、東京湾に棲むコウイカの交接シーン。春から初夏の一時期だけに行う生殖行為・交接。そのコウイカがわずか1年という短い生涯に、たった一度だけ行う「命がけの愛」。光の届かない汚濁の海、ヘドロで濁った東京湾の海にも水中生物のドラマがあり、強く生きている姿をみんなにも知って欲しい!という思いで追い続けている。これからも命がけで生きる生物達の写真、心に残る写真を楽しみにしたいと思います。 |