アポトーシスとは

アポトーシスとは

1、新陳代謝と計画的細胞死

人間は約60兆個の細胞でできていて「新陳代謝」として、それぞれの細胞たちは日々生まれては死んでいきます。ですが、細胞とはもともと外的な要素がなければ死にません。本来単細胞生物は食べるものがあり、生きやすい環境のもとでは破壊されない限り不死なのです。
では、なぜ人の細胞は外的要素(飢餓や環境悪化、破壊など)以外で死ぬのでしょうか。
単細胞生物であればただ単に増殖すればよいのですが、人間の体細胞はそうは行きません。人間が人間である以上、それぞれの細胞はしっかりと自分の役目を果たし、かつ人間としての繁殖につながらない増殖行為は抑えなければいけません。

たとえば、皮膚では絶えず表皮細胞が増えては死んでいき、垢となっていますので、たとえ皮膚の細胞が太陽光線などで傷ついても、次の新しい細胞が皮膚を守れます。こうして、細胞の数は増えすぎず減りすぎず、バランスを保ちながら皮膚を守っています。ではもし、この皮膚細胞が増殖しつつけたらどうなるでしょうか。ぶくぶくと皮膚がただれ、見るもおぞましい姿になってしまうことは想像できると思います。

人間が人間として生きるために人体のバランスを保つこと、これが新陳代謝であり、新陳代謝のために必要な自滅のことを計画的細胞死と呼びます。

2、計画的細胞死とアポトーシス

人間などの多くの細胞が統合されて作られる生命体は、全体の統合性が最も大切になります。ですが、その統合性を崩そうとする厄介もの(病原体など)がいるのも事実です。人間の体はこうした厄介ものに対して、排除する仕組みを持っています。

  1. 厄介者から逃げる
  2. 厄介者に攻撃をして取り除く (さらに再攻撃を受けないように殺す)
  3. 厄介者にやられた仲間の細胞や厄介者の影響を受けて悪さをするようになった細胞を取り除く

外からの病原は人間の体にある免疫系細胞によって食べられてしまい、排除されます。そして免疫系細胞は次に体内に侵入してきたときに袋叩きにできるよう、その厄介ものの顔を覚え、似たような顔の細胞を攻撃するようになります。外的な厄介ものに対してはこうして免疫力を高めていきます。

ただ、難しいのは身内の厄介ものです。病原体などに触発されて、正常な細胞に悪さをするようになった細胞や、発ガン性物質や放射能などで細胞の遺伝子が傷ついてしまったものなどです。ちょっとくらいの傷であれば自分で直してしまうのですが、ひどく壊れてしまうと、修復できなくなったり、修復の途中で間違えたりしてしまい、癌細胞の元になったりします。

このような身内の厄介ものを免疫系細胞によって対処すると、免疫系細胞は悪さをした厄介ものの顔を覚え、似た顔の細胞を攻撃する特性から、身内の正常なまじめに働いている細胞を攻撃してしまいます。これが自己免疫疾患という病気です。

この身内の厄介ものに対して自己免疫疾患を起こさないように対処する際、人体は驚くべきメカニズムを思いつきました。

自分が厄介ものになったら、自滅する(計画細胞死を行う)ように、細胞1つ1つにプログラムしたのです。

遺伝子か傷ついたり体に不必要になったりした細胞は、静々と自らに備わったしくみで、自らを分解していきます。それがアポトーシスなのです。

3、アポトーシスと癌

さて、癌化してしまった細胞はというと、このアポトーシスの機能が低下、もしくはなくなっています。つまり、もともと仲間だった細胞たちに悪さをするようになっても、癌細胞にはアポトーシスを回避する作用があり機能しません。

本来アポトーシスにて自滅するべき癌細胞は、c-mycの高発現による細胞増殖の促進と同時に、bcl-2の高発現により、アポトーシスを回避できてしまっています。自滅したくてもできない状況下で、しかもその状態で増えつづけようとしているのです。

そのため癌細胞が増え始めると歯止めが利かなくなり、人間の体を蝕んでいきます。生命を維持するためには人為的に切除を行ったり、抗がん剤の投与、放射線にて癌細胞を死滅させるなどの方法がとられていますが、他の健康な細胞へのダメージや、患者、家族の精神的ダメージなど、問題も多いままです。

4、アポトーシスとフコイダン

ここで近年注目を集めているのがフコイダンです。モズクの一種から採取されるフコイダンという成分が、どうやら「癌細胞のアポトーシスを促進」する効果がある、とされています。

日本では1980年代初期に当時の農林水産省の研究機関によって「海藻から抽出されたフコイダンという成分が、正常細胞には悪影響を与えずにガン細胞だけに作用し、自己崩壊しないと言われていた末期ガン細胞をもアポトーシスに導く。」と研究確認されています。
他にも、増殖を続ける癌細胞にフコイダンを投与すると、数時間で癌細胞が本来するべきアポトーシスをすることにより死滅した、という報告が数多くあげられています。

フコイダンの研究に詳しい、アメリカJFKメディカルセンターのデーリック・デシルバ博士は「フコイダンのアポトーシスは2経路ある」と話しています。

  • 体内に入ったフコイダンは、直接癌細胞に対しアポトーシスするよう信号を送る。
  • それでも癌細胞が自滅しないことがわかると、直接癌細胞表面に穴をあけ、細胞核を破壊する。

本来アポトーシスにより死滅するべき癌細胞を、自然な形で死滅させることのできるフコイダンに注目が集まるのは当然かもしれません。また、他にもフコイダンには色々な効能があるようです。

:使用の際は、まず医師や栄養士等に十分ご相談することをお勧めします。

 

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