Vol.30 佐々木クリスが語るニューヨーク・ニックス

(c) 2012 NBAE Photo by Nathaniel S. Butler/NBAE/Getty Images

 What's up!? broooooklyn, broooooklyn!!(ブルーーーックリン、ブルーーーックリン!!)この新しい応援、大合唱が頭から離れないWEBナビゲーター佐々木クリスです!

 今シーズンからニューヨークに2つのチームが存在する訳ですが、リーグの策略にまんまとハマってます(笑)。どちらを応援したら良いの? って思うぐらい両チームとも期待以上のシーズン序盤戦。ニックスは一気に打倒ヒートを狙えるチームに。MELOはMVPも!? ネッツも新本拠地初年度でプレーオフ進出! 今から話題になってますね。Brooklynの共同オーナーであるJay-Zが僕の大好きなRapperの一人なので、NY生まれの僕はこの新しいライバル関係に心引き裂かれる想いです。でも、最終的な気持ちはニックスに(笑)それは(ジェイソン)キッド、(ラシード)ウォーレス、(カート)トーマスなどの愛すべきベテラン達の存在によるもの。(あとMELOね!)という事で、今回は独断と偏見でニックスの強さにちょっとだけ迫ります!

 今NBAのチームロスターを見て生年月日などをチェックすると1970年代生まれの選手はチームに一人いるかいないかがほとんどでしょう。ニックスには5人います! ひとりは35歳という年齢でNBA最高齢のルーキーとなったアルゼンチン代表のPG(パブロ)プリジオーニ。キッドと2人もなんでこんなベテランPGの選手をニックスは取ったのか? もう2人ともキャリアの中でも落ち目じゃないか? 開幕前そんな記事も目にしました。ところが、今季2回目のライバル対決で試合を決めたのはキッドでしたね。しびれました。“シーン映像(外部サイト)”

 これだけのBIGプレーを決めて言うのは簡単と思われるかもしれません。確かにそういう意味ではタイミングが悪いかもしれませんが、ニックスの強さの秘密は裏番長キッドだとここに宣言します! そう、裏番長(笑)表の番長は言わずと知れたMELO先生。

 現在3P成功率が52.8%でリーグ1位、アシストに対するターンオーバー比率が4.69でこちらもリーグ1位、素晴らしいPGということを示す数値だと思います。ですが、キッドの本当の凄さは数字だけでは分からない! 画面にもたまにしか表れていない。ポーカーフェースでいて、彼の影響はコート上のあちこちに。というか他の選手を通じて表れているような気がします。1番分かりやすくて、1番顕著に表れているのがMELOです。

 去年タイソン・チャンドラーを獲得し、ディフェンスにも軸が通り『行けるか!?』とニックスファンを期待させたものの完全には機能しなかった。それをリバイバルさせたのはキッドという存在だし、あの熱狂的なニックスファンで知られる映画監督スパイク・リーがMELOがルーズボールに飛び込む姿をみて感激した! とインタビューでもこたえる程、エースを含めた全選手が徹底してチームディフェンスを頑張ってるのはキッドが魂を吹き込んだからだと思います。

 チャンドラーもESPNのインタビューで『全員が自分たちの可能性とシステムを信じて同じ方向を向いている事は素晴らしい事。ダラスで優勝した年はシーズン中に小さなものから大きなものまで困難をチームで乗り越えて、シーズン中に思える様になった。今シーズンは始めからそう感じている』と応えてます。さらに続けて『それでもまだまだ乗り越えるべき課題、チームの結束を強める機会は沢山ある。MELO抜きでヒートに勝った試合もそうだったし、今度ブルックリンに乗り込む試合なんかも絶対に負けられないね。キッドは僕たちが巷で予想以上とか、今年は行ける! と言われている中で選手も浮き足立ちそうなところをしっかりと厳しさをもって次のステップが何かを示してくれる』とも言っていました。

 Brooklynにニックスが乗り込んだライバル対決2戦目。ゲームで45得点を挙げたエースMELOも今シーズンの自分たちがいかにやるべき事に注視しているかを語ってました。“インタビュー映像(外部サイト)”

 敵地でネッツが勝利を延長の末もぎ取った初戦の後、Rapper Jay-Zがツイッター上に『ニューヨークは新たな支配下にある』とつぶやいた事で、ライバル関係は広く多方面に知れ渡った訳ですが、シーズン始まって2ヶ月もしていないうちに直接対決では既に6月上旬の様な白熱ぶりを見せてくれる両チーム。これからもまだまだ目が離せませんよ! そして是非キッドをはじめニックスのベテラン勢のチームへの貢献度をしっかり観て頂きたい!

 2000年代に入ってからNBAチャンピオンに輝いたチームで言うと、ピストンズ、セルティックス、ダラス、そんなチームにニックスがなれたら! 期待は膨らむばかりだし、バスケットの神髄が、いやキッドの神髄がそこにはあると思う。その時はMELO for MVP! も絵空事ではなくなるでしょう!

 最後にちょっと場所を移して西のLA。同都市対決、いまやLAといえばLALじゃなくてLACだな! と誰かの声が聞こえてきそうですが。。(笑)。僕もここまでの戦いを観るとそう思いますね。10年前にこんなことを友達に話していたら笑い者にされただけ。頭ぶつけたんじゃないか?って言われたかも(笑)。まだシーズン序盤とはいえレイカーズが話題でクリッパーズを上回っているのはその調子の悪さだけですね。。いったい誰が予想した事でしょう。スティーブ・ナッシュが戻るまでもうしばらくレイカーズファンの悩みはつづく?? NYC同士、LA同士のライバル対決。そんなNBAシーズンが来るなんて! 嬉しい限りです!

Stay Tuned!


佐々木クリス
1980年生まれ。
出身:NY
青山学院大学卒。大学時代にインカレ優勝経歴を持ち、2012年よりbjリーグ千葉ジェッツ、翌年は同リーグ東京 サンレーヴスに所属。現役時代よりWOWOW NBA ONLINEナビゲーターとして、WOWOWのNBA放送では同時通訳、NBAファイナル現地レポートなどを担当。13-14シーズンよりNBAアナリストとして解説を務める。