私にとってオーガニックはあらゆる面で欠かせない、とても身近なもの。
テーマ:編集長とオーガニック
日本初となるベジタリアンのライフスタイルを取り上げた「ベジィ・ステディ・ゴー」を創刊した吉良さおりさん。吉良さんが語るオーガニックな生活とは?

吉良さんがベジタリアン専門誌を作られたきっかけを教えてください。

吉良:「結婚して子どもを授かったことで、食の安全性について以前よりも切実に気になり始め、子どもを取り巻く環境を出来る限り自然にしたいと考えました。それは個人レベルだけではなく社会的に今まで培ってきた自分のライフスタイルを具体的に世の中へ伝え、広めなければ何も変わらないと思いました。そして本当に自然の成り行きで周囲の後押しや手助けもあって雑誌「ベジィ・ステディ・ゴー」を作り始め、まず出版社となり、昨年末はオーガニック&植物性にこだわった自然食品店の「ベジィ・マルシェ」のリアル店舗&ネット通販、そして今年の4月にはベジ・カフェ食堂もオープンさせました。」

ご自身の生活の中で、オーガニックをどのように取り入れられていますか?

吉良:「今や食事はもちろん、コスメを始めとする生活用品は9割以上がオーガニックです。いつもオーガニックの中から自分に合うアイテムを選んでいるような感覚で、私にとってはあらゆる面で欠かせない、とても身近なものです。ですから子どもの教育の一環としても、私は小さいうちからオーガニックの良さを決して押してけるのではなく、ごく自然に伝えていきたいと考えています。レイチェル・カーソンのように、なるべく子どもが自然にふれる機会を作りたいと思い、九州の実家でオーガニックの野菜作りも始め、年に何度も畑のある田舎で過ごしています。もう本当に家族で消費する程度の量なので、少しずつ色んなものを育てていますが、この春もスイカ、トマト、なす、きゅうりなど、とうもろこし、葉野菜、ハーブなど夏野菜の種を沢山蒔く予定です。自分でオーガニック野菜を育てることで、オーガニックを一般的に商品化することはいかにハードルが高く大変なことなのか本当の意味で理解できましたし、オーガニックの生産者にもより感謝の気持ちを持てるようになりました。」

オーガニック製品に魅了される理由は、なんでしょうか?

吉良:「オーガニックは環境、そして人(自分)に負担をかけていないという面が素晴らしく、それは私にとってもっとも重要なモノ選びのポイントでもあります。オーガニックを選ぶことは、私たち皆のよりよい未来へも繋がりますから、その本当の良さに多くの方が気づき、世界がより良い方向に変化してほしいと思っています。」

スキンケアやメイクアップ製品もオーガニック、ナチュラルなものをお使いですか?

吉良:「オーガニックコスメ以外はここ数年ずっと使っていません。最近はスキンケアだけでなく、日本人の肌にも合うチーク、パウダー、ファンデーション、アイライン、アイブロウなど、メイクアップ商品も豊富になったので、以前よりも選択に困ることがなくなりましたし、新しい商品は常に自分自身で試すようにしています。」

お気に入りのスキンケアブランドやアイテムがありましたら、教えてください。

吉良:「バラの香りが大好きなので、スキンケア、ヘアケア、ボディケアは全てバラの香りで統一しています。テラクオーレのダマスクローズ・シリーズは種類が豊富なのでよく使っています。ローズミックスのアロマミストは特にこれからの春夏、外出中のエアコンなどによる乾燥にとても重宝するので持ち歩いています。基本的にメイクはクレンジングミルク派なので、ダマスクローズのクレンジングミルクなどもお気に入りです。渋谷というアクセスの良い場所にオープンすることで、今までオーガニックを意識したことのない人々にも多く手にしてもらえると思います。そうすることで全ての人にとってオーガニックが少しずつ身近で当たり前なものになって行くことを願っています。テラクオーレの今後の展開にますます期待しています。」

今、何に興味を持ってらっしゃいますか?吉良さんの今後の展望をお聞かせください。

吉良:「今、3人目を妊娠中とのこともあり、やはり子育てにまつわることが気になります。オーガニック食はもちろん、様々な国の教育・ライフスタイルについてとても興味がありますね。日本のゆとり教育などには疑問が多く、もう少し子どもたちが大きくなったら海外のフリースクールなどに夏休みなどを利用して連れて行きたいと考えています。自分が海外に暮らした時期が長かったので、子どもたちにも色んな世界を見て欲しいと考えています。そして今、子どもたちともっとも一緒に訪ねたい場所は、世界一の幼児教育といわれている、北イタリアのレッジョエミリアです。レッジョエミリアは街全体でクリエイティブな教育に熱心らしく、きっと子どもを見守る大人の意識が高いのだと感じています。
あと、オーガニック農業にも興味があります。去年から在来種だけを選び、無農薬・無化学肥料の自然農で育て始めました。バイオダイナミック農にも興味があるので独学で勉強していますが、まだ天体の動きを取り入れるまでには至っていません。オーガニック農業は本当に奥が深いと感じ、一生をかけて学びたいと思ってるんです。」

(取材:本間裕子)
『WWD JAPAN』『FASHION NEWS』の編集を担当後、美容週刊紙『WWD Beauty』の立ち上げから携わり、
現在は美容・ホリスティックケアを中心とした編集・ライティング・企画立案など幅広い分野で活躍中。