シミの治療をするようになってから、街を歩いていてすれ違う人のお顔を拝見するとき、ついシミがないかどうか確認してしまうクセがついてしまいました。
女性であれば、少なからずお肌の美容には気を配っているのだと思いますが、目立つシミをそのままにされている方を見ると、どうして治療されないのか声をかけて聞いてみたい衝動にかられます。
シミは化粧品で治すものと信じ込んで、効果のない高い化粧品を使い続けている人も、まだ随分多いんでしょうね。
シミで悩んでいる人の中には、シミがありすぎて治療をあきらめてしまっている人もいらっしゃるかも知れませんが、そのような方にはI2PLをお勧めします。
I2PLは、「光老化」と呼ばれる、肌の紫外線ダメージが強い人に大きな効果を発揮します。肌の若返りとして治療を行う場合は、比較的若い人よりもより年配の人のほうが治療効果をわかっていただけると思います。
20~30代では、そばかすやニキビ後の色素沈着と赤みが主たる適応です。
シミ取りが主目的であれば、3回位の治療である程度の結論がでます。
フォトフェイシャルをはじめフラッシュ光線治療を受けている人の中には、最低5回は照射しないと効果が得られないという説明を信じて、効果を実感できない治療を漫然と続けられている人もいるでしょう。
たしかにI2PLを含めてフラッシュ光線治療は、1回で結果を出すレーザー治療と違って、回数を重ねることによってより大きな効果を期待する治療法です。
しかし、それは1回では結果が得られない治療法ということではありません。
治療の光は、シミの原因であるメラニン色素に反応するわけですから、もし治療が効果を発揮するのであれば、メラニン色素が一番多い時、すなわち1回目の治療時に一番大きな変化が得られるはずです。
1回目にシミに何の変化もあらわれない治療を何回繰り返しても、たぶん満足する結果とはならないでしょう。
ただし、フラッシュ光線治療の目的はシミの改善だけではありません。コラーゲン変化を期待する場合は、より多くの治療回数が必要です。
私の顔にあった数多くのシミは、I2PL治療だけで大部分がなくなりました。ただどうしても消えない薄いシミがまだ残っています。女性のようにお化粧ができれば全く問題にならない程度なんですけど。濃くなってきたらいずれまたI2PLを当てるつもりで、シミとつきあっています。
現在、私のクリニックを訪れる患者さんは、手術希望の患者さんばかりではなく、I2PL治療を中心にした美肌治療を希望される方も多数いらっしゃいます。
しかし、もともと形成外科出身で、手術治療ばかりを担当していた私は、2003年に開業するまで、ホクロ除去以外の美容皮膚科的な治療を扱ったことはほとんどありませんでした。
私が美肌治療にも大きな関心を抱くきっかけになったのが、I2PL(エリプスフレックス)との出会いでした。2003年の開業時、当初はレーザー類は入れない予定でしたが、数人の知人から「開業したら是非顔のシミを取ってほしい」と頼まれ、急遽シミ取りができる器械をまずは一つ導入することにしました。
I2PL(エリプスフレックス)の存在を知ったのは、日本で初めてエリプスフレックスを導入した関西のクリニックで働いていたスタッフからでした。
「シミによく効くうえに、赤ら顔も治療でき、脱毛に至ってはアレキサンドライトレーザーよりもよく抜ける」という、とても信じられないいいことずくめの器械があると聞かされたのでした。
当時は、フォトフェイシャル治療が流行していましたが、すでに「思ったほどシミが取れない、変化が少ない」という批判的な評価が広まっていたので、フォトフェイシャルと同様の光治療器であるI2PLに本当に大きな効果があるのか、初めは懐疑的でした。
I2PLの導入を決めたのは、自分自身や身内に照射を行って効果を確認してからでした。昔からテニスや海で日焼けしまくっていた私は、40才になったとたんに顔中がシミだらけになり、周囲の人から「美容にたずさわる医者として恥ずかしいから、そのシミをどうにかしたほうがいいよ」と忠告を受けるくらいひどいありさまでした。
フォトフェイシャル、フォトRFは知人のクリニックで試したことがありました。わずか1回ずつですが、あまり大きな成果はありませんでした。
しかし、I2PLを業者から借りて試したところ、1回で期待以上の大きな変化を得ることができました。そのかわり、照射後1週間は顔中がすさまじく黒くなっていました。(黒くなるのはよく反応した証拠です。)
ヒゲ脱毛にしても、過去に勤務していたクリニックで経験したアレキサンドライトレーザーよりもはるかによく反応して、非常によく抜けました。(痛かったですが)
I2PL導入にあたり1番困ったのは、当時の価格でした。よく効くとはいっても、フォトフェイシャルやフォトRFに比べてはるかに高い器械の価格は、大きな負担でした。しかし、どうせ高い買い物なのだから、一番良い器械を買った方が後悔がないだろうとの思いで決断しました。
I2PLはとてもいい治療法ですが、決して万能というわけではないので、中には満足のいく結果がでない人もいます。以前、テレビで某医師が、「I2PL治療を3回行えばどんなシミでも取れる」などと発言していましたが、これはとんでもないウソです。
シミの中には、Qスイッチレーザーでなければ取れないシミもいっぱいあります。
大切なことは、肌の状態をよく観察し、目指すゴールを決めて、その中にいかにうまくI2PL治療を取り入れるかを考えることです。