ハンコにまつわる法律に関してのお勉強。
知っているのと知らないのとじゃ、いざという時に大違い。
完全に記憶しておく必要はないですけど、なんとなく片隅にあればいい。
そんな雑学を本日は参りましょう。
Q.印鑑が逆さまに押してる契約書は有効?それとも無効になっちゃう?
通常契約に使われるのはもっと複雑な印になると思いますけど、ここでは逆さまって分かりやすいように、多少読める鈴印オリジナルの文字で。
さて、まずこれにはどんなシチュエーションが考えられるでしょうか?
- 上下の印がないから、なんとなく押したら逆さまだったよ、、、汗
- 個人での契約の時、実印は読めない文字が多いから、うっかり逆さまに押してしちゃった、、、汗
- 会社での契約の時、総務を担当している私が代表者の代わりに押したけど、うっかり逆さまに押しちゃった、、、汗
まあハンコを押すシチュエーションの中でも特に契約なんかは、比較的緊張する場面が多いですからね。
なんとなく地に足がつかない感じで押しちゃいますから、うっかりなんてことも。
ただこれが自分が責任者の場合だったらまだしも、3.の社長の代わりに押したのが逆さまだったなんてコトになったら冷や汗モンです。
「えっ?これ大丈夫なの?後で契約書が無効になったりしない?」
いや〜考えただけでドキドキしますね。
ではでは気になる正解を述べたいと思います。
A.契約書は無効にはなりません
つまり有効ですね。
それにしてもなんか引っかかる言い回しだな?
ではその根拠とともにご説明しましょう。
契約書に捺印する意味は間違いないコトの証明
なんとなく言われるがままに押してる場合が多いと思います。
でも契約書に押す印はちゃんと意味があります。
では契約書に捺印する意味は何か?
それは文書の甲(確認者)と乙(制作者)によって異なります。
甲)この文書の内容に誤りはありません
乙)この文書は私が作成しました
要するに「私が作りましたよ」「内容を認めましたよ」の相互確認のためなんです。
そして上の画像のようにPCで印刷しただけの文字だと、誰でも複製できちゃいますよね?
だから唯一無二の印章を押して、契約書が間違いない物であることをお互いに証明します。
そして契約には実印を押して、さらに印鑑証明書を添付するコトによって、その完全性をさらに高めます。
つまり、契約書が間違いない物であるコトの証明に印を押すわけで、それが上を向いていようが下を向いていようが、契約書を作るという意味ではなんの問題もないんですね。
契約書は有効だけど・・・
ここまでで契約書に逆さまにハンコを押しても、契約書自体は有効だってコトが分かりましたね。
でもそう考えると不安になる要素が2つ出てきます。
1.証明のための実印が既製印だと、とっても怖い
既製印は大量生産印です。
だから誰でもどこでも入手できちゃいます。
ってコトは、簡単に偽装するコトが可能。
私が悪人の乙なら、こう考えます。
最初に交わした契約書、相手が押したのは既製印じゃん?
しかも名前の部分は署名じゃなくて、PC文字の記名だし。
じゃあ、内容書き換えてハンコ変えちゃおう♡
まあ実際に正式な契約書に記名ってパターンは少ないですから極論になりますけど、「お客様の手間を減らすために最初から記名してご用意しました。」なんて誤魔化すコトだってできちゃうワケっすよ。
2.契約書は有効だけれど、契約は無効になる場合もある
これも極論ですが、私が甲)である確認者なら契約を無効にしちゃう場合もあります。
ほとんどの契約は先に甲)が署名または記名・捺印する場合が多いですけど、稀に先に乙)が押してある場合もありますよね。
そんな時、乙)が作った契約書の印が逆さまだったら「適当に考えてるな」って判断して、印は押しません。
一番大切な契約書の、しかも確かであるコトを証明する印が逆さまに押しても気がつかないってコトは、契約後の対応だって適当ですから。
怖くて大きな契約は結べません。
まとめ
私は法律の専門家ではなく、印章の専門家です。
そのため法律面よりは、実際に印を押した環境の側面が強くなります。
何も知らずにおっかなびっくり契約に臨むよりは、今回のような状況をあらかじめシミュレーションされておくと、多少余裕を持って望めるはずです。
そして今回の結論はやはり「ハンコはまっすぐ押すに越したコトはない」ですね。
またここまで考えて押している方も割合としては少ないはずです。
なので知っているだけで契約の際に、あなたの価値もさらに高まります。
あまり表に出ない契約に押すハンコの謎が、少しでも解けたなら幸いです。