日本語では「ニキビ」ですが、中国語で同じものを表わそうとすると青春痘と書きます。
また、可愛らしく2つ連ねて「痘痘」と言ったりもします。
この痘という漢字、我々日本人にとって、少なくとも私にとってあまりいい印象ではありません。
過去の一時期、暗い話題として人々に脅威を与えた、天然痘という症状が強く印象に残っており、まさしくここに痘の漢字が使われているからです。
そもそもこの漢字は天然痘以外で見たことがないぞ。ということで電子辞書版の『新漢語林』を引いてみました。
まあニキビ自体がそんなに良いものではないですが、天然痘ほどではないです。
なお、ニキビについては Wikipediaの記事にも詳しくかかれていますが、「吹き出物」という表現もありましたね。Wikipediaからちょっと引用してみます。
彼の作品の同じ漂流系の『大黒屋光太夫』は私のお気に入りのひとつであります。
話を戻しましょう。これほどまでに凶悪な「痘」という漢字が、こともあろうか、甘酸っぱいような、どちらかといえば「良きもの」といったイメージが強い「青春」という語と結びついてひとつの単語になっているのであります。
三省堂の中日辞典には次のようにあります。
さて、また別の疑問も浮かびます。日本ではカタカナでニキビといいますが、日本でニキビという言葉が定着するまえの段階では、「青春」の要素を入れる余地はなかったのか。なぜ台湾では青春なのか。
これについて、再びニキビのWIkipediaの記事を引用します。
青春要素盛りだくさん、疑いようのない事実でありますが、注目したいのはことわざに用いられている漢字であります。
「思い面瘡思われ面皰」(おもいおもくさおもわれにきび)
私は「ニキビ」をすっかりオランダ語か英語かなにか外国語かと思ってばかりいたのを、ここで面食らいました。ニキビに漢字が存在していたのか、ということです。
「皰」というこの漢字だけでもにきびを表すのだそうです。「音符の包は、泡に通じ、皮膚にあわのように生じたにきびの意味を表す」といいます。(新漢語林)
「皰」というこの漢字、中国語では「パオ」と発音し、日本語では「ホウ」と読みますが、一方で「にきび」という読みができるというのも興味深い話。
中国から漢字がもたらされる以前から「にきび」という言葉が存在していたのだろうか。
そうだとしたら、いったいどんな意味が付加されていたのだろう。元服が11歳から17歳と、「オトナ」がはやくやってくるのを考えると、当時の青春的要素はもっと若いころか、あるいはそんな暇がないか。
モノが乏しい代わりに時間が豊富にあった時代、神話とか寓話、民話とかの最盛期ということか。そうなると、それを考えた人々がどんな話を作ったのか。いまさら民話に興味が湧いてきた次第であります。
以上の浅い知識からの推測ではありますが、おそらく日本における「にきび」という言葉は、はるか昔から存在していた。中国語にも「皰」や「痘」があることから、中国でもはるか昔から「にきび」の概念が存在していて、「皰」や「痘」などの漢字を用いて表されてきた。ところが最近になって医学が進歩してきた。また、「青春」という概念が登場し、その意味が拡大してきた。ここに「青春痘」という言葉が出来上がった。
と、突っ込みどころ満載のとんでもない邪推が出来上がりました。しかしこれは自分自身に対しての課題でもあります。というのはここからいろいろと調べることができそうなのであります。
「青春」って昔からあったのでしょうか?
「にきび」と「天然痘やその他皮膚の病気」はいつごろから人々の意識の中で分けられはじめたのでしょうか?
青春痘という言葉はいつ生まれ、それ以前はどう表現していたのでしょうか?
など
毎度枝を広げて終わりで、この傾向はこれからも続きそうな予感がします。
ちゃんと知りたいところですが今日のところはこのへんで。
また、可愛らしく2つ連ねて「痘痘」と言ったりもします。
この痘という漢字、我々日本人にとって、少なくとも私にとってあまりいい印象ではありません。
過去の一時期、暗い話題として人々に脅威を与えた、天然痘という症状が強く印象に残っており、まさしくここに痘の漢字が使われているからです。
そもそもこの漢字は天然痘以外で見たことがないぞ。ということで電子辞書版の『新漢語林』を引いてみました。
字義 もがさ。疱瘡。天然痘。熱性の伝染病。良い意味ではない漢字であることが、なんとなく感じられます。
解字 形声。广+豆。
まあニキビ自体がそんなに良いものではないですが、天然痘ほどではないです。
なお、ニキビについては Wikipediaの記事にも詳しくかかれていますが、「吹き出物」という表現もありましたね。Wikipediaからちょっと引用してみます。
ニキビは、毛包 (毛穴) がホルモンと細菌と皮脂の相互作用によって炎症を起こすことでできる。一方の天然痘は
天然痘(てんねんとう、smallpox)は、天然痘ウイルス(Variola virus)を病原体とする感染症の一つである[1]。非常に強い感染力を持ち、全身に膿疱を生ずる。仮に治癒しても瘢痕(一般的にあばたと呼ぶ)を残すことから、世界中で不治の病、悪魔の病気と恐れられてきた代表的な感染症。世界で初めて撲滅に成功した感染症でもある。そういえば昔読んだ吉村昭の小説に天然痘が重要な役割で出てきたなあと思い出します。確か『破船』だったと思います。高校の時読んで衝撃だったのを思い出しました。
彼の作品の同じ漂流系の『大黒屋光太夫』は私のお気に入りのひとつであります。
話を戻しましょう。これほどまでに凶悪な「痘」という漢字が、こともあろうか、甘酸っぱいような、どちらかといえば「良きもの」といったイメージが強い「青春」という語と結びついてひとつの単語になっているのであります。
三省堂の中日辞典には次のようにあります。
1 天然痘。痘瘡。 2 天然痘のワクチン。 3 天然痘または種痘により皮膚にできる豆状の疱疹。辞書は辞書でこうありますが、しかし中国語話者における「痘」の印象はそれほど悪くないのでしょうか。
さて、また別の疑問も浮かびます。日本ではカタカナでニキビといいますが、日本でニキビという言葉が定着するまえの段階では、「青春」の要素を入れる余地はなかったのか。なぜ台湾では青春なのか。
これについて、再びニキビのWIkipediaの記事を引用します。
前述の通り、ニキビは人に恋し恋される青年や思春期に主に用いられる言葉であり、日本ではそれを表現する「思い面瘡思われ面皰」(おもいおもくさおもわれにきび)といったことわざも存在する。私はそのことわざをここで初めて見ましたが、どうやら存在するようです。
青春要素盛りだくさん、疑いようのない事実でありますが、注目したいのはことわざに用いられている漢字であります。
「思い面瘡思われ面皰」(おもいおもくさおもわれにきび)
私は「ニキビ」をすっかりオランダ語か英語かなにか外国語かと思ってばかりいたのを、ここで面食らいました。ニキビに漢字が存在していたのか、ということです。
「皰」というこの漢字だけでもにきびを表すのだそうです。「音符の包は、泡に通じ、皮膚にあわのように生じたにきびの意味を表す」といいます。(新漢語林)
「皰」というこの漢字、中国語では「パオ」と発音し、日本語では「ホウ」と読みますが、一方で「にきび」という読みができるというのも興味深い話。
中国から漢字がもたらされる以前から「にきび」という言葉が存在していたのだろうか。
そうだとしたら、いったいどんな意味が付加されていたのだろう。元服が11歳から17歳と、「オトナ」がはやくやってくるのを考えると、当時の青春的要素はもっと若いころか、あるいはそんな暇がないか。
モノが乏しい代わりに時間が豊富にあった時代、神話とか寓話、民話とかの最盛期ということか。そうなると、それを考えた人々がどんな話を作ったのか。いまさら民話に興味が湧いてきた次第であります。
以上の浅い知識からの推測ではありますが、おそらく日本における「にきび」という言葉は、はるか昔から存在していた。中国語にも「皰」や「痘」があることから、中国でもはるか昔から「にきび」の概念が存在していて、「皰」や「痘」などの漢字を用いて表されてきた。ところが最近になって医学が進歩してきた。また、「青春」という概念が登場し、その意味が拡大してきた。ここに「青春痘」という言葉が出来上がった。
と、突っ込みどころ満載のとんでもない邪推が出来上がりました。しかしこれは自分自身に対しての課題でもあります。というのはここからいろいろと調べることができそうなのであります。
「青春」って昔からあったのでしょうか?
「にきび」と「天然痘やその他皮膚の病気」はいつごろから人々の意識の中で分けられはじめたのでしょうか?
青春痘という言葉はいつ生まれ、それ以前はどう表現していたのでしょうか?
など
毎度枝を広げて終わりで、この傾向はこれからも続きそうな予感がします。
ちゃんと知りたいところですが今日のところはこのへんで。
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