2005年10月07日
茶の湯 エピソード2
あれから2ヶ月以上が経ちました。
満を持しての、茶の湯・続編です。
(前回までのあらすじ)
滋賀の家業の和菓子屋を、先ごろ長女のあずみに譲った、娘が可愛くて仕方なくスイカとメロンでご機嫌をとる、ご隠居。
引退してからは、もっぱら琵琶湖を眺めるばかりで、8月8日の花火大会以外は同じような毎日。
暇をもてあました挙句、あずみが作ってくれた茶室で、静岡出身の元自動車ディーラーの俊坊という付き人と、茶の湯をやることにした。
しかし、ふたりとも知ったかぶりをかましていて、本当は茶の湯なんてしたこともない。
抹茶粉ではなく青のり粉を買ってきて、お湯さえも当然のようにタイガー電気ポット「とく子さん」で沸かす始末。
そして、今度は泡が立たないと騒ぎ出した。
そりゃぁ、青のり粉をお湯で溶かして泡立つはずもない。
そこでまた、以前パーマを失敗した経験をもつ俊坊が買出しに行くことになったのである。
* * * * * * * * * * *
「ご隠居ご隠居。買ってきやしたよ。」
「すまんな俊坊。何度も買いに行かせてしまって。どうも、歳を取ると物忘れがひどくてなぁ。」
「気にしないでくださいご隠居。」
「それで、何を買ってきた?」
「Doveモイスチャーミルクウォッシュでやす。」
「だぶ!!!そうじゃ、思い出した!!若いとき習ったお師匠が言っておったのを。」
「なんておっしゃってたんでやすか?」
「日によって泡立ちの悪いときは、だぶを使えと。」
「そうなんでやすか。そういえばあっしの母親も使っていたような気がしやす。」
「よし、ではそのだぶをこの茶碗の中に入れてくれ。初日から泡が悪いといかんから全部じゃ。」
「はいご隠居。」
「そして、こうやってかき混ぜるのじゃ。」
ここまできたら、もはや茶の湯の面影なんてのは微塵も残っていない。
むしろ、お互いの傷のなめあいをしているようにも見えるが、二人とも茶の湯なんてしたこともないんだから、これはこれで楽しくてしょうがない。
それはそうと、こんな日本リーバの看板商品を茶碗の中にを入れたので、部屋中泡だらけになってしまった。
「うわぁご隠居。凄いでやすね。そこら中に泡が舞ってやすよ。」
「じつに、風流じゃのぉ俊坊。」
「あっしも段々風流が分ってきたような気がしやす。」
「そうじゃろう。ところで俊坊、お前のとこの家の流儀はなんじゃ?」
「いやぁ、あっし流儀とかよく分からないもんで。」
「そうか。わしが以前習った流儀が泡千家という流儀でな。それで、こんなに泡が舞っておるのじゃ。」
「そんな流儀あるんでやすか?たいがい裏千家とか表千家だけかと思ってやした。」
「お前は静岡出身じゃからな。まぁ知らんでも無理は無い。」
とまぁ、いまここで初めて新たな流儀が誕生したのである。
「どうじゃ俊坊。茶碗から泡があふれて盛り上がっておるとこなんか風流じゃろう?さあ、飲め。」
「へ?」
「今日はお前が客じゃ。飲みなさい。」
「あっしがこの青のり+だぶを?ご隠居お先にどうぞ。」
「茶の湯に遠慮は無用じゃ。さぁ、ググっと。」
「いやぁ、あっし飲もうにも作法が分からないんで。ご隠居が飲んでくれたら、その通りに飲みやすよ。」
「そうかそうか、お前は作法が分からないんだったな。ではわしが飲むのをよく見ておくんじゃぞ。」
「はいご隠居。」
「まずこの茶碗をこうして両手で持ってな。そして、3回まわるのじゃ。」
「ご隠居、立って回るんでやすか?」
「本来ならば、正座したまま上手く回るんじゃが、お前は初めてじゃからな。まぁ立って回ってもよい。」
「はぁ。」
「回ったら、正座してな。そして飲むのじゃ。」
「でもご隠居、泡ばっかりで飲めやしやせんよ。」
「だからまず、こうやって泡をフッと吹いてな。泡が向こうに寄った隙にサッと飲む。」
「なるほどー。まず泡を向こうに寄せるんでやすね。」
「そうじゃとも。そしてこう、ググッと・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・んんっっ!・・・・・・。」
「・・・・・・ご隠居?」
「・・・・・・ゴクッ・・・・・ふぅー・・・実に風流じゃなぁ。」
「へぇー、茶の湯ってのはそうやって涙目でのたうち回りながら飲むんでやすね。」
「そうじゃ、よし、お前もやってみろ。」
「へい・・・・ゴクッ・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・ぶほぉっ・・・・・。」
「・・・・・・・俊坊?」
「・・・・・ふぁーー・・・風流でやすねぇ。」
「そうじゃろぅ?これが茶の湯じゃぞ。」
「はいご隠居。」
こうして、滋賀のバカ二人は茶の湯をマスターしたつもりでいて、
連日のように、なんちゃって茶の湯をしているうちに、
お客さんを呼びたくなった。
「ご隠居ご隠居、そろそろ誰か呼んで、ご隠居のお手前を披露してくださいよ。」
「そうじゃなぁ、わしもそろそろとは思っていたんじゃが、、。」
「ほんで誰を呼びましょ?」
「そうじゃなぁ・・・・うーん・・・。」
こうしてこの罰ゲームとも思える茶の湯を、客を呼んですることになった。
誰が来るのか、どうなるのか、続きはまた次回。
次は早めに投稿したいと思っております。
満を持しての、茶の湯・続編です。
(前回までのあらすじ)
滋賀の家業の和菓子屋を、先ごろ長女のあずみに譲った、娘が可愛くて仕方なくスイカとメロンでご機嫌をとる、ご隠居。
引退してからは、もっぱら琵琶湖を眺めるばかりで、8月8日の花火大会以外は同じような毎日。
暇をもてあました挙句、あずみが作ってくれた茶室で、静岡出身の元自動車ディーラーの俊坊という付き人と、茶の湯をやることにした。
しかし、ふたりとも知ったかぶりをかましていて、本当は茶の湯なんてしたこともない。
抹茶粉ではなく青のり粉を買ってきて、お湯さえも当然のようにタイガー電気ポット「とく子さん」で沸かす始末。
そして、今度は泡が立たないと騒ぎ出した。
そりゃぁ、青のり粉をお湯で溶かして泡立つはずもない。
そこでまた、以前パーマを失敗した経験をもつ俊坊が買出しに行くことになったのである。
* * * * * * * * * * *
「ご隠居ご隠居。買ってきやしたよ。」
「すまんな俊坊。何度も買いに行かせてしまって。どうも、歳を取ると物忘れがひどくてなぁ。」
「気にしないでくださいご隠居。」
「それで、何を買ってきた?」
「Doveモイスチャーミルクウォッシュでやす。」
「だぶ!!!そうじゃ、思い出した!!若いとき習ったお師匠が言っておったのを。」
「なんておっしゃってたんでやすか?」
「日によって泡立ちの悪いときは、だぶを使えと。」
「そうなんでやすか。そういえばあっしの母親も使っていたような気がしやす。」
「よし、ではそのだぶをこの茶碗の中に入れてくれ。初日から泡が悪いといかんから全部じゃ。」
「はいご隠居。」
「そして、こうやってかき混ぜるのじゃ。」
ここまできたら、もはや茶の湯の面影なんてのは微塵も残っていない。
むしろ、お互いの傷のなめあいをしているようにも見えるが、二人とも茶の湯なんてしたこともないんだから、これはこれで楽しくてしょうがない。
それはそうと、こんな日本リーバの看板商品を茶碗の中にを入れたので、部屋中泡だらけになってしまった。
「うわぁご隠居。凄いでやすね。そこら中に泡が舞ってやすよ。」
「じつに、風流じゃのぉ俊坊。」
「あっしも段々風流が分ってきたような気がしやす。」
「そうじゃろう。ところで俊坊、お前のとこの家の流儀はなんじゃ?」
「いやぁ、あっし流儀とかよく分からないもんで。」
「そうか。わしが以前習った流儀が泡千家という流儀でな。それで、こんなに泡が舞っておるのじゃ。」
「そんな流儀あるんでやすか?たいがい裏千家とか表千家だけかと思ってやした。」
「お前は静岡出身じゃからな。まぁ知らんでも無理は無い。」
とまぁ、いまここで初めて新たな流儀が誕生したのである。
「どうじゃ俊坊。茶碗から泡があふれて盛り上がっておるとこなんか風流じゃろう?さあ、飲め。」
「へ?」
「今日はお前が客じゃ。飲みなさい。」
「あっしがこの青のり+だぶを?ご隠居お先にどうぞ。」
「茶の湯に遠慮は無用じゃ。さぁ、ググっと。」
「いやぁ、あっし飲もうにも作法が分からないんで。ご隠居が飲んでくれたら、その通りに飲みやすよ。」
「そうかそうか、お前は作法が分からないんだったな。ではわしが飲むのをよく見ておくんじゃぞ。」
「はいご隠居。」
「まずこの茶碗をこうして両手で持ってな。そして、3回まわるのじゃ。」
「ご隠居、立って回るんでやすか?」
「本来ならば、正座したまま上手く回るんじゃが、お前は初めてじゃからな。まぁ立って回ってもよい。」
「はぁ。」
「回ったら、正座してな。そして飲むのじゃ。」
「でもご隠居、泡ばっかりで飲めやしやせんよ。」
「だからまず、こうやって泡をフッと吹いてな。泡が向こうに寄った隙にサッと飲む。」
「なるほどー。まず泡を向こうに寄せるんでやすね。」
「そうじゃとも。そしてこう、ググッと・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・んんっっ!・・・・・・。」
「・・・・・・ご隠居?」
「・・・・・・ゴクッ・・・・・ふぅー・・・実に風流じゃなぁ。」
「へぇー、茶の湯ってのはそうやって涙目でのたうち回りながら飲むんでやすね。」
「そうじゃ、よし、お前もやってみろ。」
「へい・・・・ゴクッ・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・ぶほぉっ・・・・・。」
「・・・・・・・俊坊?」
「・・・・・ふぁーー・・・風流でやすねぇ。」
「そうじゃろぅ?これが茶の湯じゃぞ。」
「はいご隠居。」
こうして、滋賀のバカ二人は茶の湯をマスターしたつもりでいて、
連日のように、なんちゃって茶の湯をしているうちに、
お客さんを呼びたくなった。
「ご隠居ご隠居、そろそろ誰か呼んで、ご隠居のお手前を披露してくださいよ。」
「そうじゃなぁ、わしもそろそろとは思っていたんじゃが、、。」
「ほんで誰を呼びましょ?」
「そうじゃなぁ・・・・うーん・・・。」
こうしてこの罰ゲームとも思える茶の湯を、客を呼んですることになった。
誰が来るのか、どうなるのか、続きはまた次回。
次は早めに投稿したいと思っております。
この記事へのコメント
あともう少しでリンク外すところでした。
乞うご期待☆
もあまりしてないけど。
乞うご期待☆
もあまりしてないけど。
Posted by ミキティ at 2005年10月09日 00:07
みきてぃからリンク外されたら、いよいよ誰のためにブログしてるか分からなくなるからね!
期待に応える男、けいいち
期待に応える男、けいいち
Posted by けいいち at 2005年10月09日 19:06