「ニキビは青春のシンボル」などと言われた時代もありますが、最近は高校球児でも顔中にニキビが花盛り、などということは見られなくなってきました。
今や男子でも脂取り紙は必携、洗顔と保湿は朝晩の日課が当たり前なのです。
きちんとケアをしているせいか、10~20代の男性の肌はスベスベで、中には女性よりキレイな肌をしている人も。
中高年男性から見ると、「なよなよしやがって」と頼りなく感じられるかもしれませんが、こうした「美肌男子」の女性からの好感度が高いのは事実です。
男の肌はなぜ脂ぎってしまうのか
「オヤジ=顔がテカっている、脂ギッシュ」というイメージがありますが、これは男性の体質上、ある程度仕方のないことです。
男性は第二次性徴を迎えると、声が低くなる、ヒゲや体毛が濃くなる、体つきががっちりしてくるという変化が起こります。
女性の初潮にあたる精通もその一つ。
こうした男性の成熟に深くかかわっているのが総称してアンドロゲンと呼ばれる男性ホルモンです。
主に副腎皮質と睾丸で生成されますが、その際に汗腺や皮脂腺を刺激するため、皮脂分泌が活発になるのです。
若い頃の洗顔方法の結果が今の肌状態
過剰な皮脂分泌は毛穴を詰まらせる原因になります。
もともと男性は女性に比べ毛穴自体が大きく、ホコリなど外部からの異物の侵入が容易です。
毎日洗顔を丁寧に行っていれば、こうした汚れは取り除けますが、ぬるま湯や水でジャブジャブ流すだけでは毛穴に入り込んだ汚れまでは取れません。
これに皮脂が加わってできる角栓と呼ばれる頑固なかたまりが毛穴を塞いでしまうとどうなるでしょうか?
毛穴の中でニキビのもととなるアクネ菌が繁殖して炎症を起こしてしまったり、毛穴の開きを促進することになってしまうのです。
また、中高年男性は若い頃から洗顔と言えば浴用石けんを使っていたことでしょう。
体の汚れを落とすには有効ですが、顔に使用すると必要な油分まで取れてしまい、乾燥のもととなります。
風呂上りに顔に突っ張りを感じても、もちろん化粧水などをつける習慣はありませんでした。
そのため、肌は自衛のために皮脂分泌をさらに活発にし、人間はそれを強い石けんで洗い流すという悪循環に陥っていたのです。
こうした洗顔方法によって、現在の中高年の毛穴の開いた、滑らかさとは無縁の脂っぽい肌が作られたと言えるでしょう。
正しい洗顔法をマスターしよう
では、今から肌をキレイにするにはどうしたらいいのでしょうか?
まずは、きちんと洗顔をすることです。
しっかり手のひら一杯に泡を立てて、肌に乗せたらこすらないように洗いましょう。
手と顔の間に常に泡があるように意識してください。
小鼻や頬など、毛穴や角栓が気になる場所はクルクルと円を描くように洗うと効果的です。
初めはぬるま湯で、泡が切れたら水に代えてしっかり10回以上はすすぎます。
清潔なタオルを押し当てて肌の水分を拭き取ったら化粧水をつけ、水分を補ってから乳液やクリームで膜を作ります。
スクラブ入りの洗顔料はさっぱりしますが、力を入れすぎると肌を傷つけてしまうのでニキビや吹き出物がある時は特に気をつけましょう。
毛穴の開き、イチゴ鼻、撃退方法はある?
鼻の頭の毛穴に詰まった皮脂(角栓)が酸化して黒くなった状態をイチゴ鼻と言います。
見た目がよくないばかりか、毛穴が広がってしまう原因になるので、早めに対処したいものです。
蒸しタオルで毛穴を開かせ、女性がメイク落としに使うクレンジングオイルやベビーオイルをやはり円を描くようになじませます。
油で脂を取るという考え方ですね。
しばらくすると角栓が浮いてポロポロしてきますので、ぬるま湯で洗い流してください。
最近では男性用の洗顔料にもクレンジング効果のあるオイルタイプのものがあるので、試してみてもよいでしょう。
はがすタイプの角栓取りパックは、取れたものが目に見えるのでスッキリするのか人気がありますが、表皮の必要な角質もはがしてしまうので、週に一度くらいにしておいた方が無難です。洗い流すタイプのクレイパックなどは肌への負担が少ないのでおすすめです。
いずれの場合も、その後で洗顔して保湿をしっかりとしておきましょう。
生活習慣やプロの手を借りることも大切
スキンケアだけでは肌の問題を解消することはできません。
人間の肌細胞はおよそ28日のサイクルで入れ替わっていきますが、ターンオーバーと呼ばれるこの仕組みは、加齢や食生活、睡眠やストレスなどさまざまな要因で簡単に乱れてしまいます。
はがれ落ちるべき古い細胞である角質が肌にたまってしまうと、黒ずみやくすみ、肌のごわつきを引き起こしてしまうのです。
正しい洗顔で角質を取り除くことも有効ですが、生活習慣を見直すことも大切です。
また、クレーター上のニキビ痕を始め、一度開いてしまった毛穴を完全に元に戻すのは残念ながら難しいでしょう。
清潔を保つことである程度目立たなくしたり、男性用ファンデーションでカバーすることはできますが、どうしても気になる場合はエステでケアをしてもらったり、美容外科でレーザー治療を受けるという方法もあります。
最近は男女ともに清潔感が重視されています。
かつてのように仕事さえできれば身なりは関係ないという理屈は通用しなくなりつつあります。
これまでスキンケアなんて考えたこともないという中高年男性も、ちょっと試してみてはいかがでしょうか?