良質な睡眠によって美容やダイエット効果を得られることが注目されています。就寝方法を少し変えるだけで痩せることができるなんて嬉しいですよね。
しかし、「睡眠」と「ダイエット」がどうして結び付くのか想像できない方が多いのではないでしょうか。ここでは、睡眠ダイエットのメカニズムや方法、コツなどについてご紹介します。
睡眠ダイエットとは?
「睡眠ダイエット」とは、良質な睡眠によって体重減を目指すダイエット法です。睡眠コンサルタント・インナービューティーアドバイザーの友野なお氏が自らの体験を元に著書「4週間でヤセ体質に変わる きょうの睡眠ダイエット」(主婦と生活社)で提唱して話題になりました。良質な睡眠をとり続けることによって、代謝を促進する成長ホルモンと脂質や糖質を分解するコルチゾールなどの作用により体重が減少するとされ、「眠活」とも呼ばれています。
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正しい睡眠によるダイエット効果
正しい良質な睡眠をとると、どうしてダイエット効果があるのでしょうか。そのメカニズムにはホルモン分泌が大きく関係しています。
睡眠時間が長いと肥満になりにくい
18,000人を対象に睡眠と体重の相関関係を調査したコロンビア大学(National Health and Nutrition Examination Survey)によると、平均睡眠時間が7時間の人に比べて4時間以下の人は73%、5時間の人は50%、6時間の人は23%肥満になる確率が高いことが明らかになりました。
単に起きている時間が長いだけでなく起きている間に食べることが肥満の主な原因として挙げられていますが、肥満を抑制するには7時間以上の睡眠が必要であることも分かりました。
食欲が抑えられエネルギー消費が進む
厚生労働省をはじめ多くの機関の研究によって、「良質な睡眠」をとると、食欲を抑えてエネルギー消費を促すホルモン「レプチン」の分泌が増え、エネルギーを補充しようと食欲を高めてしまうホルモン「グレリン」の分泌が減ることが明らかにされました。「グレリン」が増えると高カロリーなものが食べたくなるようです。
糖質分解と脂肪燃焼が進む
ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」もダイエットに深く関係しています。「コルチゾール」は睡眠中に抑制され、夜明け前から多く分泌されます。
寝ている間には食事ができませんがコルチゾールが体に蓄積されているブドウ糖や脂肪などをエネルギーに変えて血糖値を保ち、起床後に活動する準備を行います。つまり、しっかり眠ると糖質分解や脂肪燃焼が進むというわけです。
成長ホルモンの分泌量が増える
昔から「寝る子は育つ」といわれますが、子供にとっては体を発育させる役目の成長ホルモン、大人にとっては傷を負った細胞の修復に欠かせないものです。細胞修復を行う際にエネルギーを消費するため、成長ホルモンの分泌はダイエットに効果的といわれています。入眠直後の深い睡眠(ノンレム睡眠)の間に分泌量が多くなるため、睡眠を充分にとることが必要になります。
睡眠ダイエットの方法
次に正しい睡眠をとるにはどうしたら良いでしょうか?
睡眠時間は7~9時間
米国国立睡眠財団が示した推薦睡眠時間は18~25歳が7~9時間(許容範囲は6~11時間)、26~64歳が7~9時間(許容範囲は6~10時間)、65歳以上が7~8時間(許容範囲が5~9時間)とされています。起床時刻から逆算して就寝時刻を決めましょう。
朝、太陽の光を浴びる
自然な眠りを誘うホルモン「メラトニン」を就寝時刻に合わせて分泌するためには、朝起きた時にしっかりと太陽の光を浴びることが大切です。
日光で目が刺激されると、脳にある体内時計がリセットされて活動状態に導かれると同時に、メラトニンの分泌が止まります。そして14~16時間経過すると自然にメラトニンの分泌を再開する指令が脳の体内時計(松果体)から出され眠気を感じるようになります。このほか、朝食をきちんと食べることも体内時計をリセットするために大切です。
就寝中は照明を暗くする
夜中に強い照明の中にいるとメラトニンの分泌が抑制されて、睡眠覚醒リズムが崩れ、ぐっすり眠れないようになります。
寝る前にやったほうが良いこと
寝る前にどんなことに気を付けたらよいのでしょうか。ここでは、安眠を促すコツをお伝えします。
ゆったりとしたサイズのパジャマを着る
体を締め付けると血流が悪くなる、リラックスできないなど、安眠を妨げることがあります。
スタイルを気にすることから、締め付けのきつい矯正下着などは、眠りを妨げるリスクもあるので注意しましょう。
自分に合った枕を使う
「理想の寝姿勢は立っているときと同じような姿勢で、頸椎が自然なS字カーブを描けている、頭3個分の大きさがあること、寝返りしやすい、適度な固さがあること」と、提唱者の友野なお氏は枕選びのコツを述べています。
ホットタオルで疲れ目をほぐす
パソコンやスマホを見続けることで、目はとても疲れているので、寝る前のホットタオルで目をほぐして翌日に疲れを持ちこさないようにします。
ホットタオルの作り方は、水で濡らしたタオルを電子レンジで20~30秒ほど温めるだけなのでとても簡単です。目の周りを温めると血行が良くなりコリもほぐれ気分も落ち着きます。
ホットタオルを作るのが面倒なときは市販のホットアイマスクを使用します。ラベンダーやカモミールなど香り付きの物もあるので、アロマ効果でリラックスもできて寝る前には最適です。
ぬるめのお風呂に入る
就寝1~2時間前にぬるめのお風呂へゆっくり浸かることで血行も良くなりぐっすりと眠れるからです。お風呂の照明も暗めにしてリラックして長くお風呂に浸かれば、その効果はさらに上がります。
面倒だからとシャワーでさっと済ますというのではなく、お風呂に浸かりながら、ゆっくりと明日のことでも考えておけば、明日の予習にもなり仕事でも良い結果が出せるのではないではしょうか。
熱いお風呂は神経を興奮させるため、ぬるめのお風呂につかり体の深部(中心部)の温度を上げておくと、寝る前には深部温度が下がり寝つきが良くなります。
部屋の照明を落とし、穏やかなムードでリラックスする
睡眠する30分から1時間ほど前より既に部屋を暗くされておくのがおすすめです。
睡眠の直前に部屋を暗くするのではなくて、早めに暗くしておくことで、体が徐々に慣れていき、睡眠をとりやすくなりやすくなります。
完全に真っ暗にすることに抵抗がある場合は、間接照明を活用してリラックスできるムードを作っておきましょう。
軽いストレッチをする
血流が良くなり体がリラックスするため眠気が出てきます。なぜよく眠れるようになるからというと、人は1日の中でいろいろ活動しますが、大抵は使う体の筋肉など偏ってしまうからです。
そのことから体の凝り、歪みなどを解消するためにもストレッチは効果があります。ストレッチを行うことで、体の凝りや歪みの解消はもちろん、リラックス効果も得られます。
そういう状態で眠ると、体の疲れも取れ、翌朝スッキリした状態で活動できます。
ストレッチ以外にもラジオ体操なんかもおすすめです。
ラジオ体操は朝にやるイメージが強いですが、眠る前にもちょうどよい運動になります。短時間的でも行えるうえ、子供のころからやり方を学んでいることから特別な技術は必要でなく、誰でもすぐに取り組むことが可能だからです。
深呼吸をする
眠りを導く為に大切なのは副交感神経が有意な状態にすることです。最も良いといわれているのは腹式呼吸による方法ですが、しっかりと行うには案外慣れを必要としますので、初心者には深呼吸がおすすめです。
ゆっくりと時間をかけて深く集中して呼吸をするだけでも脈拍が落ち着いて、副交感神経有意な状態に近づくことができます。
リラックスができる落ち着いた音楽を聴く
落ち着いた音楽を流すことでリラックス効果が高い眠りを得ることが出来ます。あまり激しい音楽は精神が高ぶってしまうので逆効果となるためNGです。女性ボーカルでのびやかな声の持ち主のCDなどがあれば最適です。
快眠用BGMサウンドのCDなども販売されており、波の音なども人気です。
寝床に入る30分前にアロマオイルでリラックス
リラックス効果が高いアロマオイルをアロマポットで焚いたり、それらを1、2滴染みこませたハンカチを枕元に置いたりします。
アロマテラピーには「ラベンダー」や「スイートマジョラム」などの鎮静効果のある精油がおすすめです。
ちょっとお値段は高めになりますが、100%の天然オイルがおすすめであり、薬品で希釈したものは逆に眠りを妨げます。
アロマポッドはキャンドルで加熱するもののほうが雰囲気は出るのですが、焚いたまま眠りこんでしまった場合に、火事に繋がる危険があるため豆球で温めるものを使います。
ただし妊娠中の女性は、天然アロマの使用を控えたほうがよい場合もあるため使用を控えましょう。
快眠効果のある飲み物を飲む
ホットミルク、ハーブティー(カモミールなど)、生姜湯がおすすめです。また、ヨーロッパでは睡眠作用があるとレタスジュース(材料はリンゴ、ニンジン、レタス)が飲まれています。
サプリメントをとる
グッスミン(ライオン)、快眠サプリメント(ネムリス)など、体を休息させる効果のあるサプリメントを飲む方法もあります。
寝る前にやったらダメなこと
次に、良質な睡眠を妨げてしまうので避けた方が良い行動をお知らせします。
スマホやパソコン画面のブルーライトで眠気が覚醒
スマートフォンや携帯電話の画面を見ると、目からブルーライトと呼ばれる青い光が入ります。この光によって、脳が覚醒する方向に向かいます。脳が覚醒するということは、眠れなくなるということです。
携帯電話の画面よりもスマートフォンの画面のほうが強くブルーライトが出るそうですので、スマートフォンをわざわざ寝る前に見るのは不眠の元になります。
眠りにつく2時間前にはスマートフォンや携帯電話の画面を見るのをストップしましょう。
メールやSNSのチェック
メールについては仕事に関連するメールであることが多く、翌日やらなければいけないことがぐるぐる頭の中を回り、気になって寝ることができなくなります。
次にLINEやフェイスブックといったSNSのチェックですが、LINEは既読にしてしまうとすぐに返さなければいけない気持ちになり、返すとまた返信がくる。
寝るタイミングがわからなくなるので、寝る前はメールやメッセージによる外部との接触は避けるべきです。
睡眠直前の筋トレ
睡眠前に筋トレをすることで心身ともに興奮した状態になり睡眠の質が下がるからです。筋トレをするならやはり早い時間に済ませ、その後は心身の興奮状態を冷ますようにした方が良い睡眠が取れます。
サラリーマンで普段忙しく、就寝間近に筋トレする方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それによって熟睡できず体に疲れが残り仕事に悪影響を及ぼす可能性もあるので、気を付けた方が良いと思います。
嫌なことを思い出す
その時は気づかなかったけれど、よく考えてみればむかつくような嫌なことを思い出さないようにしましょう。その時は気付かなかった、または、ひっかかってはいたがその場では流してしまったことです。
夜な夜なそのことを考え始めてしまうと、怒りが湧いてきます。しかも、後から気付いたことで自分の間抜けさにも腹が立ち、ぶつけられないことで余計に頭の中は興奮するため。
寝る直前に食事をする
睡眠前に食事をすると脂肪が蓄積されやすくなってしまうので太る原因となってしまいます。また食事をすると腸が活発になってしまい睡眠中でも腸を休める事が出来なくなってしまいます。
そのため腸に負担がかかってしまい腸内環境が悪くなり、お通じが悪くなってしまいます。ダイエットだけでなく、健康面でも睡眠前に食事は控えた方がいいでしょう。
晩ご飯は寝る3時間前までに食べておくことが推奨されています。
コーヒーを飲む
疲れている時ほど、強いカフェインを含むコーヒーを飲みたくなってしまいます。
疲れているのでぐっすり眠りたいのに、コーヒーに含まれているカフェインの覚醒作用で眠りが浅くなってしまい、寝つきが悪くなったりすれば全くの逆効果です。
できれば、5時以降のコーヒーはよした方が良いです。どうしても飲みたいのであれば、インスタントのカフェオレですが、インスタントであっても、カフェインは想像以上に含まれているため、極力控えめにするのが良いです。
カフェインの強いお茶を飲む
緑茶もカフェインが多く含まれるので、寝る前にあまりたくさん飲むと目が冴えてしまいます。
食後にゆっくり緑茶を飲む人も多いかと思いますが、夕食後は1,2杯程度にしたほうがいいかもしれませんね。
夜お茶を飲むならノンカフェインのハーブティーや、カフェインの少ないほうじ茶などがおすすめです。
カモミールティーは気分をリラックスさせてくれるので寝る前に飲むとホッとしてよく眠れます。
お酒を飲む
アルコールは寝つきを良くするので寝酒は良いという意見もありますが、最初だけで3時間後からは逆に目が冴えてくる覚醒作用があります。さらに利尿作用で深夜にトイレへ行きたくなって目が覚める確率も高く、熟睡を妨げてしまうのです。
「寝なければいけない」とプレッシャーを感じる
なかなか眠りにつけない焦りから「寝なければいけない」と自分にプレッシャーをかけてしまう場合があります。
眠くない場合は無理して床につくよりも、好きなことをしてリラックスを心がけましょう。
大好きな本や漫画に熱中しすぎないよう注意
寝る時間まで少し時間があるし、いい夢を見られそうだからと、大好きな本や漫画を軽い気持ちで読み始めると続きが気になって仕方なくなるぐらいのめり込んでしまって眠れなくなってしまうことがあります。
物語に夢中になっていたらいつの間にか朝になっていて後悔する方も少なくありません。
好きな漫画や小説を読むこと自体は楽しいのでストレスは発散されるかもしれませんがほどほどに抑えておきましょう。
睡眠ダイエットがおすすめの方
睡眠ダイエットがおすすめなのは、どんなタイプの方なのでしょうか。仕事などで忙しい方が大半ですが、睡眠時間が確保できるライフスタイルだと続けやすいようです。
長期間でゆっくり健康的に痩せたい方
楽しんで続けることがコツです。
他のダイエット方法との相乗効果を高めたい方
睡眠ダイエットは他のダイエット方法と同時並行でき相乗効果を出せるメリットがあります。
夜中についつい暴飲暴食してしまう方
最も睡眠ダイエットの効果が期待できるタイプといえます。
食事制限だとストレスがたまりリバウンドする方
睡眠ダイエットは生活習慣として身につくとリバウンドしにくい良さがあります。
ストレス太りだと思う方
太っている原因がストレスならば、良質な睡眠はストレス解消とダイエットの両方に有効です。
お金をかけずにダイエットしたい方
痩せたいけど費用をかけられない方にピッタリのダイエット法です。
終わりに
以上、睡眠ダイエットについてお伝えしましたが、いかがでしたか?
睡眠ダイエットは、始めてすぐに効果がみられるものではありませんが、長く続けることで健康的に痩せることができリバウンドしにくいダイエット法といえるでしょう。
さらに、免疫が上がる、美肌効果がある、昼間の活動で集中力が上がるなど、ダイエット効果以外にも様々なメリットがあります。よかった挑戦してみてくださいね。