「無料でネイルをさせて欲しい。」と若い女性に声をかけて店に連れて行き、肌の不安をあおって、高額な美顔器を販売していた事業者に業務停止命令(9か月)
平成25年9月2日
生活文化局
本日、東京都は、渋谷で若い女性に「無料でネイルの練習をやらせて。」と声をかけて店へ連れて行き、肌診断を行い、勧誘者が、「あなたの顔は10年後や20年後はシミで大変なことになる。」と、消費者の不安をあおって高額な美顔器を販売していた事業者に対して、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条の規定に基づき、業務の一部を停止(9か月)すべきことを命じました。
1 事業者の概要
| 事業者名 | 株式会社TD PARIS(ティーディー・パリス) (屋号:ビューティ・サロン・アンジー(Beauty Salon Angle)) |
| 代表者名 | 代表取締役 山下大輝(やましただいき) |
| 所在地(登記上) | 東京都渋谷区道玄坂二丁目18-11サンモール道玄坂430 |
| 所在地(店舗) | 東京都渋谷区道玄坂一丁目19-12並木ビル6階 |
| 設立 | 平成18年6月21日 |
| 業務内容 | ネイルサロン・エステサロン経営、美容機器・化粧品の開発・卸売・小売 |
| 売上高 | 約7,180万円(平成23年6月~平成24年5月) |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員数 | 7名(代表者、アルバイト含む) |
2 勧誘行為等の特徴
- 渋谷のスクランブル交差点付近で、「もうすぐネイルのコンテストがあるので、無料で練習をさせて欲しい。」と、若い女性に声をかけて、雑居ビルの上階にある店舗へと連れて行く。
- 「美容関係のすごい人」と説明された営業員が現れて、消費者の肌診断を行い、「あなたの顔は将来シミだらけになってしまう。」等と言い、「美顔器を使うとシミもなくなる。」と勧誘する。
- 「本当は240万円ぐらいする美顔器で、社長の会社が、エステサロン等に販売しているものだから、普通は一般の人は買えないが、特別に安く売ってあげる。」等とうそを言う。
- 学生等で収入の少ない消費者に対しては、クレジット契約書に、職業、収入及び勤続年数等について、実際のものと異なる内容を記載するように指示する。
3 業務の一部停止命令の内容
平成25年9月3日(命令の日の翌日)から平成26年6月2日までの間(9か月間)、特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売に係る次の行為を停止すること。
- 契約の締結について勧誘すること。
- 契約の申込みを受けること。
- 契約を締結すること。
4 業務の一部停止命令の対象となる主な不適正な取引行為
| 不適正な取引行為 | 特定商取引法の条項 |
|---|---|
| 「無料でネイルをするから、練習台になって欲しい。」等と、美顔器の勧誘をする目的であることを告げずに、渋谷区内の路上において呼び止めて同行させることにより誘引した消費者に対し、雑居ビルの上階にある営業所内の、仕切りによって周囲と遮断された一角において、美顔器の売買契約の締結について勧誘をしていた。 | 第3条 販売目的隠匿 第6条第4項 公衆の出入りする場所以外の場所での勧誘 |
| 契約申込みを受け、又は契約の締結をしたとき、消費者に対し、契約書面を交付していない事実があった。 | 第5条第1項 書面不交付 |
| 肌診断を行った消費者に対し、「あなたは20代後半から30代になると、シミとソバカスだらけになる。」等と、消費者の肌の状態が悪く、シミが近い将来必ず出てくるかのように告げていた。 | 第6条第1項 不実告知 |
| 当該美顔器について、一般消費者に対して30万円から50万円で販売を行っていたにもかかわらず、「本当は240万円ぐらいする美顔器で、社長の会社が、エステサロン等に販売しているものだから、普通は、一般の人は買えない。しかし、社長自身が中国に発注しているから、1台、こっそりと発注台数の中に忍ばせて、特別に安く売ってあげる。」等と告げていた。 | |
| 「肌に異常が出てきたらクーリングオフできる。」「契約は解除できない。」等と、クーリングオフについて不実を告げていた。 | |
| 消費者が契約の意思を表明せず、支払いに不安を覚えて契約を拒んでいるにもかかわらず、購入を前提とする支払い方法を含む契約の話を長時間に渡り続ける等、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘を行っていた。 | 第7条第4号、 省令第7条第1号 迷惑勧誘 |
| 契約者が学生等で収入が少ない場合、当該契約に係るクレジット契約書面に、職業、収入や勤続年数等について虚偽の記載をさせていた。 | 第7条第4号 省令第7条第4号 虚偽記載教唆 |
5 今後の対応
業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の2の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
(参考)東京都内における当該事業者に関する相談の概要(平成25年8月27日現在)
| 平均年齢 | 平均契約額 | 相談件数 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 21年度 | 22年度 | 23年度 | 24年度 | 25年度 | 合計 | ||
| 22.0歳 | 約37万円 | 10件 | 8件 | 6件 | 14件 | 4件 | 42件 |
※当該事業者には、平成22年度に行政指導を行いました。
消費者へのアドバイス
販売目的を隠して店まで同行させるキャッチセールスには、十分注意してください。勧誘を受けても、その場の雰囲気に流されて契約を行わずに、一度冷静になって考えてみましょう。
同様の事例でお困りの方は、お住まいの近くの消費生活センターにご相談ください。
また、このような手口(商法)に心当たりのある方は、ぜひ情報をお寄せください。
【悪質事業者通報サイト】
| 問い合わせ先 生活文化局消費生活部取引指導課 電話 03-5388-3073 |