乳児湿疹は、育児の大きな悩みのひとつですよね。なかなか治らず、どうしてあげたらいいか分からないと困っている人も多いかと思います。しかし、赤ちゃんに飲ませている母乳が、乳児湿疹の原因になる可能性があることをご存じですか?赤ちゃんの体をしっかり洗って清潔に保ち、保湿を心がけても乳児湿疹が治らない場合には、母乳が原因かもしれません。今回は母乳と乳児湿疹の関係、母乳を改善するための食事などについてご紹介します。
乳児湿疹とは?
乳児湿疹とは、新生児期から乳児期にかけて赤ちゃんの顔や体にできる湿疹の総称です。乳児湿疹が起きる原因はさまざまで、皮脂が過剰に分泌されて起こったり、肌が乾燥して起こったりします。
生後2週間以降に乳児湿疹が現れ始め、生後5ヶ月頃までをめどに、自然に治まっていく傾向にあります(※1)。症状がよくならず悪化していく場合は、アトピー性皮膚炎により湿疹が起きているかもしれません。
自己診断で乳児湿疹とアトピー性皮膚炎を見分けることは難しいので、湿疹がなかなか治らない場合は、再度医師に診てもらうようにしましょう。
乳児湿疹の原因になる母乳とは?
乳児湿疹の原因に、母乳が挙げられることがあります。母乳育児を行っていれば、与える母乳は赤ちゃんの健康状態を大きく左右します。
たとえば、授乳中のママが食事で、揚げ物やお肉といった脂っこいものばかりを食べていたり、スナック菓子やチョコレート、ケーキなどの甘いものばかりを食べたりしていると、母乳にも影響して、脂肪分や糖分が多く含まれた母乳を赤ちゃんに与えることになります。
また、乳製品や卵などを過剰に食べてしまうと、母乳に多くのタンパク質が含まれるようになり、赤ちゃんがうまく消化できずに湿疹が出てしまいます。食べるものに神経質になりすぎる必要はありませんが、赤ちゃんの健康のために、できるだけ栄養バランスのとれた食事を心がけたいところです。
乳児湿疹を起こさない母乳を作るには、どんな食事がいい?
乳児湿疹に母乳が影響していると考えられる場合は、食生活を見直してみましょう。まずは食事全体を、和食中心に変えてみてください。魚や大豆製品、海藻類を多く使った野菜中心の和食は、洋食と比較して脂肪分が少なく、母乳の質を高めるにはおすすめの食事ですよ(※2)。油を多く使うものは避け、味つけを薄くし、栄養価の高い食材を使うのが理想です。
食べてはいけないわけではありませんが、洋食を食べる頻度をできるだけ抑えましょう。洋食は、調理法などからどうしても脂肪分の多い肉が中心となってしまうからです。また、ケーキやクッキーなどの洋菓子も脂肪分と糖分が多くなる傾向がありますので、「授乳期間は少し我慢しよう!」と思い、摂取量をひかえたいところです。
ただし、我慢のしすぎでストレスになってしまうと、かえって母乳の質を低下させてしまうことも。母乳の状態や赤ちゃんの肌の調子がよければ、量に気をつけてながら、イライラしてまで「絶対に食べない」と気負いすぎないでくださいね。
また、甘いものがどうしても食べたいということであれば、洋菓子よりも和菓子を選びましょう。和菓子は洋菓子よりも脂肪分が少ないため、母乳への影響を抑えられます。
乳児湿疹への対処法は?母乳を飲ませてもいいの?
乳児湿疹の原因が母乳の可能性があっても、母乳をあげるのを止める必要はありません。母乳は赤ちゃんの大切な栄養源です。母乳が乳児湿疹を起こしていると考えられる場合は、母乳をあげるのを止めるより、食事内容の見直しを検討してよいでしょう。
基本的に、乳児湿疹は肌を清潔にしておくことで自然に治まっていきます。たとえば、お風呂のときは、弱酸性の石鹸を泡立てて、赤ちゃんの体を優しく洗ってあげてください。顔は、石鹼をつけた濡れたガーゼで丁寧に洗うといいですよ。
生後2~3ヶ月までは、赤ちゃんのホルモンバランスの変動で顔の皮脂はしっかり分泌されているので、乾燥している場合、湿疹がある場合は入浴後にローションやクリームを使ってよいでしょう。しかし、生後2~3ヶ月を過ぎて、乾燥によって乳児湿疹が起きている場合は、ベビー用ローションや保湿クリームを積極的に塗ってあげてください。加湿器などを使って、部屋の湿度を調節することも大事です。
乳児湿疹は一般的に生後5ヶ月までに自然に治まっていきますが、対処を行っているにも関わらず症状が全然よくならない場合や、症状が悪化していく場合は、アトピー性湿疹の可能性があるため一度皮膚科もしくは小児科を受診するようにしましょう。
乳児湿疹の原因は母乳だけではないので、心配しすぎないで
「乳児湿疹は母乳のせいで起きているかも」と思うと、落ち込んだ気持ちになりがちですが、乳児湿疹はそもそも多くの赤ちゃんに起きることであり、母乳が原因だとも言い切れません。
したがって、「母乳は乳児湿疹を引き起こす原因のひとつ」程度にとらえ、過度に神経質になって母乳のことを気にする必要はありません。ただし、普段の食事内容は、母乳ひいては赤ちゃんの健康状態に影響を与えることを意識することは大事で、脂肪分や糖分の多い食事は避けたいところです。
赤ちゃんとママの健康のためにも、食生活を見直すきっかけにできるといいですね。