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27.あまい樹液。
しおりを挟む茶筒が完成するまでに一つ実験じゃ。
そう思い立ち宿屋の主人に中庭を貸してもらう。
即席の竈をこしらえ鍋をのせる。
中には甘みの薄い樹液。
これを煮詰めればきっと出来るはずじゃ。
メープルシロップがの。
本物のメープルシロップは20分の1くらいに煮詰めるんじゃったかのぅ。
もっとじゃったか?
まぁやってみればわかるじゃろ。
樹液はまだまだ沢山あるからの。
じっくりことこと煮詰める。
木匙でかきまぜながら煮詰める。
焦げつかないように煮詰める。
「のんびり一服しながら、焦らずじっくりじゃな」
何を急ぐでもない。
木炭も木材も沢山あるからの。
木材を薪にするのは少し勿体ない気もするがの。
半日ほど薪をくべ続けると鍋の中身はとろみのある甘い樹液になっていた。
「これで1割くらいかの?」
舐めると砂糖とは違う甘さが口に広がる。
「香りも色もいいのぅ。この甘さはクセになるの」
にこにこしながらまた一舐め。
「美味しいメープルシロップの完成じゃ」
鍋から陶器に移し替え無限収納へ仕舞う。
「メープルシロップが出来たらホットケーキかのぅ」
ふわふわケーキにメープルシロップをたっぷりとろーり。
少し溶けたバターと一緒に、口いっぱいに頬張る。
うむ、我慢できんのじゃ。
鍋と竈を5セットこしらえる。
「メープルシロップ量産開始じゃ」
のんびりかきまぜながらの煮詰め作業。
その間に魔道具コンロにフライパンを置く。
しっかり泡立てメレンゲにした卵白。
卵黄、砂糖、牛乳を混ぜ、メレンゲを少し加えさっくり混ぜる。
小麦粉と残りのメレンゲも入れて切るように混ぜたら熱したフライパンへ。
こっちも焦らずじっくりじゃ。
下手に触ると膨れんからの。
生地がふつふつと気泡を見せたら裏返す。
シロップとは違う甘い香りが辺りに広がる。
懐かしいのぅ。
タクミに作ってやったのと同じ匂いじゃ。
少し焦げ目が付いたら皿にとり、バターとたっぷりのメープルシロップをかけて完成じゃ。
「さて出来栄えはどうかのぅ」
ナイフとフォークで切り分けさぁ食べよう、、、ダメじゃな。
木蔭からじーっとこっちを見とるのぅ。
子供たちにあんな風に見られたら食べれんじゃろ。
「一緒に食べんか?」
「「いいの?」」
「じじいが誘ってるんじゃからいいんじゃよ」
2枚皿を追加し、みんなで仲良く3等分。
「いただきます」
「「いただきます」」
2人はがぶっと一口。
「「あまーい」」
良い笑顔じゃ。
「どれ儂も」
うむ、懐かしい味じゃ。
も少し焼くかのぅ。
昼ごはんだと思えばいいじゃろ。
「まだ食べるかの?」
「「うん」」
追加のホットケーキを焼いているとおかみさんが姿を見せる。
「アサオさんすみません。ほらごはんならあるからおいで」
「「あまいのたべるの」」
お子様に気に入られたようじゃ。
ホットケーキを嫌う子供もそうおらんじゃろ。
「今焼いてるから平気じゃよ。それよりどうじゃ? 食べてみんか?」
「ご迷惑じゃないですか?」
「いいんじゃよ。みんなで食べた方が美味いからの。手が空いてるなら旦那さんも一緒にどうじゃ?」
母屋を見れば主人がこちらを見ていた。
奥さんと子供が遅いから気になったってところじゃな。
「新しい料理ですか?」
料理の方が気になっとったんか。
「ホットケーキと言うんじゃ。このメープルシロップをかけて食べるんじゃよ」
出来あがった一枚を皿にのせ手渡す。
「じゃんじゃん焼くからどんどん食べて平気じゃ」
メープルシロップの量産にホットケーキの量産。
なかなか忙しいのぅ。
楽しいからいいんじゃがの。
「この甘さは砂糖じゃないですね。このシロップはどうやって作ってるんですか?」
「ダンジョン産の樹液を煮詰めただけじゃよ」
「樹液? あれは使い途がないからみんな捨ててますよね?」
おぉ知っとったか。
「そのままだとほとんど甘くないからのぅ。それをじっくり煮詰めるとこれになるんじゃ」
「樹液がこんな美味しいものになるなんて、、、」
「美味しいじゃろ?」
「「あまくておいしー」」
子供は素直じゃな。
「砂糖の代わりに十分なりますね。しかもそれがほぼ捨てられてるものとは」
「煮詰める手間があるからのぅ。流行るまではいかんじゃろ」
「それで庭を貸して欲しいと言われたんですね」
「こんなこと室内でやれんからの。まだまだ樹液はあるから何日かに分けてやるつもりじゃよ」
「いくらか分けていただけませんか? 料理に使ってみたいです」
何か浮かんだのかのぅ。
美味しい料理になるなら問題なしじゃな。
「なら煮詰めるのを手伝ってくれんか? そしたらタダで構わんのじゃ」
「やります! でもタダはダメです。夕飯1食分で1瓶でどうですか?」
「それでいくかの」
交渉成立じゃな。
明日は薪を仕入れてやればいいじゃろ。
一家と夕方まで煮詰め作業をし5瓶完成。
一人1瓶を渡し今日の分は終わりじゃ。
夕食にはメープルシロップと醤油を使った鶏の照り焼きを頼んでみた。
これにも驚いたみたいじゃった。
まぁ塩味ばかりじゃからな。
焼いた鶏にタレをからめるだけじゃが、そのタレの発想がないんじゃからしょうがないの。
満足行く味の夕食をすませ部屋へと戻る。
「さて明日はあっちの樹液じゃな」
煮詰める作業とは別にするようじゃろな。
万が一にも混ざったらいかんからの。
寝る前の一服をしながらそんなことを考えるじい様だった。
しおりを挟むそう思い立ち宿屋の主人に中庭を貸してもらう。
即席の竈をこしらえ鍋をのせる。
中には甘みの薄い樹液。
これを煮詰めればきっと出来るはずじゃ。
メープルシロップがの。
本物のメープルシロップは20分の1くらいに煮詰めるんじゃったかのぅ。
もっとじゃったか?
まぁやってみればわかるじゃろ。
樹液はまだまだ沢山あるからの。
じっくりことこと煮詰める。
木匙でかきまぜながら煮詰める。
焦げつかないように煮詰める。
「のんびり一服しながら、焦らずじっくりじゃな」
何を急ぐでもない。
木炭も木材も沢山あるからの。
木材を薪にするのは少し勿体ない気もするがの。
半日ほど薪をくべ続けると鍋の中身はとろみのある甘い樹液になっていた。
「これで1割くらいかの?」
舐めると砂糖とは違う甘さが口に広がる。
「香りも色もいいのぅ。この甘さはクセになるの」
にこにこしながらまた一舐め。
「美味しいメープルシロップの完成じゃ」
鍋から陶器に移し替え無限収納へ仕舞う。
「メープルシロップが出来たらホットケーキかのぅ」
ふわふわケーキにメープルシロップをたっぷりとろーり。
少し溶けたバターと一緒に、口いっぱいに頬張る。
うむ、我慢できんのじゃ。
鍋と竈を5セットこしらえる。
「メープルシロップ量産開始じゃ」
のんびりかきまぜながらの煮詰め作業。
その間に魔道具コンロにフライパンを置く。
しっかり泡立てメレンゲにした卵白。
卵黄、砂糖、牛乳を混ぜ、メレンゲを少し加えさっくり混ぜる。
小麦粉と残りのメレンゲも入れて切るように混ぜたら熱したフライパンへ。
こっちも焦らずじっくりじゃ。
下手に触ると膨れんからの。
生地がふつふつと気泡を見せたら裏返す。
シロップとは違う甘い香りが辺りに広がる。
懐かしいのぅ。
タクミに作ってやったのと同じ匂いじゃ。
少し焦げ目が付いたら皿にとり、バターとたっぷりのメープルシロップをかけて完成じゃ。
「さて出来栄えはどうかのぅ」
ナイフとフォークで切り分けさぁ食べよう、、、ダメじゃな。
木蔭からじーっとこっちを見とるのぅ。
子供たちにあんな風に見られたら食べれんじゃろ。
「一緒に食べんか?」
「「いいの?」」
「じじいが誘ってるんじゃからいいんじゃよ」
2枚皿を追加し、みんなで仲良く3等分。
「いただきます」
「「いただきます」」
2人はがぶっと一口。
「「あまーい」」
良い笑顔じゃ。
「どれ儂も」
うむ、懐かしい味じゃ。
も少し焼くかのぅ。
昼ごはんだと思えばいいじゃろ。
「まだ食べるかの?」
「「うん」」
追加のホットケーキを焼いているとおかみさんが姿を見せる。
「アサオさんすみません。ほらごはんならあるからおいで」
「「あまいのたべるの」」
お子様に気に入られたようじゃ。
ホットケーキを嫌う子供もそうおらんじゃろ。
「今焼いてるから平気じゃよ。それよりどうじゃ? 食べてみんか?」
「ご迷惑じゃないですか?」
「いいんじゃよ。みんなで食べた方が美味いからの。手が空いてるなら旦那さんも一緒にどうじゃ?」
母屋を見れば主人がこちらを見ていた。
奥さんと子供が遅いから気になったってところじゃな。
「新しい料理ですか?」
料理の方が気になっとったんか。
「ホットケーキと言うんじゃ。このメープルシロップをかけて食べるんじゃよ」
出来あがった一枚を皿にのせ手渡す。
「じゃんじゃん焼くからどんどん食べて平気じゃ」
メープルシロップの量産にホットケーキの量産。
なかなか忙しいのぅ。
楽しいからいいんじゃがの。
「この甘さは砂糖じゃないですね。このシロップはどうやって作ってるんですか?」
「ダンジョン産の樹液を煮詰めただけじゃよ」
「樹液? あれは使い途がないからみんな捨ててますよね?」
おぉ知っとったか。
「そのままだとほとんど甘くないからのぅ。それをじっくり煮詰めるとこれになるんじゃ」
「樹液がこんな美味しいものになるなんて、、、」
「美味しいじゃろ?」
「「あまくておいしー」」
子供は素直じゃな。
「砂糖の代わりに十分なりますね。しかもそれがほぼ捨てられてるものとは」
「煮詰める手間があるからのぅ。流行るまではいかんじゃろ」
「それで庭を貸して欲しいと言われたんですね」
「こんなこと室内でやれんからの。まだまだ樹液はあるから何日かに分けてやるつもりじゃよ」
「いくらか分けていただけませんか? 料理に使ってみたいです」
何か浮かんだのかのぅ。
美味しい料理になるなら問題なしじゃな。
「なら煮詰めるのを手伝ってくれんか? そしたらタダで構わんのじゃ」
「やります! でもタダはダメです。夕飯1食分で1瓶でどうですか?」
「それでいくかの」
交渉成立じゃな。
明日は薪を仕入れてやればいいじゃろ。
一家と夕方まで煮詰め作業をし5瓶完成。
一人1瓶を渡し今日の分は終わりじゃ。
夕食にはメープルシロップと醤油を使った鶏の照り焼きを頼んでみた。
これにも驚いたみたいじゃった。
まぁ塩味ばかりじゃからな。
焼いた鶏にタレをからめるだけじゃが、そのタレの発想がないんじゃからしょうがないの。
満足行く味の夕食をすませ部屋へと戻る。
「さて明日はあっちの樹液じゃな」
煮詰める作業とは別にするようじゃろな。
万が一にも混ざったらいかんからの。
寝る前の一服をしながらそんなことを考えるじい様だった。