エステ・美容室・ネイルなど。どのサロンにとっても悩みのタネである、”集客”。「結局、ウチは何すればいいの?」というギモン解消ために、集客の手段とその選択基準について、お話します。ちょっと骨太な記事になるので、ゆっくりコーヒーでも飲みながら、お読みくださいね。^^
集客とは何か?を知る。
まず、最初に1番大切なポイントからお伝えしておきます。集客とは何か?その答えは、
「コレを見せれば一定数の人が来店される」というモノを作り、それを1人でも多くの人に見てもらう活動。
と、僕は定義しています。この記事ではこれから、集客の様々な手段を含めてご紹介していきますが、あなたがどんな手段を選ぶにせよ、本質はココにあるのです。
例えば、あなたがチラシを作ったとします。
「100人に見せれば1人が来店する。」
というチラシが仮に完成したなら、1000人に配れば10人。1万人に配れば100人の来店となりますよね?ここで大事な点は2つ。
- 100人に見せて、2人来店されるチラシに改善できないか?
- チラシそのものを、より多くの人に見てもらうには、どうすればいいか?
という点です。どちらか一方でも改善できるなら、集客が伸びるのは目に見えています。
こういった工夫や改善を繰り返していくのが、集客のポイント。これは核の部分なので、手段が何であれ同じなのです。ネット上にあるモノでも、リアルな紙媒体でも。突きつめれば、
「コレを見せれば一定数の人が来店される」というモノを作り、それを1人でも多くの人に見てもらう活動をする。
という事には、変わりありません。この記事を読み進める上でも、ココは大前提として覚えておいてください。
悩みの根源はナニ?
集客に関する多くの問題は、
「結局、ウチにはどんな集客が合ってるの?」
という根本的なところにあります。ある意味、ココが明確なら迷わないワケです。この問題を解消するには、
- サロン集客の主な手段を知ること
- 自サロンの集客にかけられるコストを、見極めておくこと
- 自サロンに最適な集客の手段を選ぶ基準をもっておくこと
上記3つが必要です。順に、分かりやすくお伝えしていきますね。
個人・自宅サロンにオススメの集客手段
まずは集客の手段から。サロン集客と一言に言っても、本当に様々な手段があります。ここでは、僕が個人・自宅サロンさんのオーナーさんにもオススメできる集客に絞って、ご紹介していきますね。
ホットペッパー等の集客系サイト
まずは皆さんご存知、ホットペッパービューティーをはじめとする、いわゆる、
「集客系サイト」
です。有名どころはホットペッパーですが、他にも、
- アイスポット
- EPARK
- 楽天ビューティー
- エキテン
などなど。他にも沢山ありますし、地域限定モノも多数あります。中でも最も安定して成果を出し続けているのは、やはりホットペッパーではないでしょうか。
選択肢が多い集客サイトですが、見極めのポイントは意外とシンプル。
そのサイト自体に、地域の見込客が集まっているかどうか?
たとえばホットペッパーの場合、多大な広告費(テレビCMなども含めて)をかけて認知度を拡大。ユーザーを取り込んでいます。また、SEO(検索エンジン対策)においても、最強レベル。
ちなみにネット予約件数は、ここ数年で7倍まで成長。実際、2016年12月に公開されたデータによると、ホットペッパービューティー経由の全国ネット予約、年間件数は、
- ヘアサロン 34,179,051
- リラク・ビューティーサロン 21,332,954
という数字になっています。当然、それに比例して参画店舗も多いワケですが・・・。そこを考慮しても、やはり強力な手段の1つと言えます。
ホットペッパーに限らず、
「地名(もしくは駅名)+ 業種名」
で検索上位にヒットするようなサイトは有望です。あなたのサロンの地域でも検索して、調べてみましょう。地域限定のサイトで、人が集まっている場合も、当然有望ですからね。
メリット
すでに見込客が集まっている媒体を選べば、他の手段に比べて少ない手間・短い期間で目標の集客数を達成できる可能性が高い。
デメリット
掲載費用が発生する。掲載する「だけ」ではなく、その後の「運用」も必要。
ホットペッパー関連記事|
チラシ(ポスティング・ハンティング・新聞折込)
「チラシなんて、今時効果あるんですか?」
なんて言われる事もありますが、これは見当違いな質問です。
実際、クライアントサロンでは「チラシだけで」集客をまかなえているサロンも沢山あります。
チラシというのは、
「あなたのサロンの存在を知ってもらうキッカケ作り」
そもそも、ネットではリーチできない顧客層が常に存在します。特にターゲットの年齢層が高い場合はそうです。
「ウチはホームページもあるし、ブログも頑張っています。」
というのも間違いではありませんが、それでは不十分。それらは、基本的に検索しないと目に触れる事もありません。たとえ、「地域+業種」のキーワードで上位表示されていても同じです。
まずは、「存在を知ってもらう」こと。
そのための有効な手段の1つが、チラシなのですね。
チラシに関しては、作成方法や配布方法によってコストが大きく変わるため、予算に合わせた方法を選ぶといいでしょう。今は、ラクスルなどのネットプリントを使うと制作費も低くおさえられます。配布方法に関しては、
- 自分でポスティング
- 自分で手配り
- 新聞折込
- 他の配布媒体に折込
- ポスティング業者に委託
など。環境や予算、目的に合わせて使い分けるのがオススメです。たとえば、人通りの多い場所にサロンがあるなら、手配りの方が低コストかつ効率も良いハズです。
メリット
知ってもらうキッカケになりやすく、方法によっては低コストで実行できる。ネットにいない客層にもリーチできる。
デメリット
コストを押さえる場合は手間や時間がかかる。情報量が限定されるため、自社サイトへの誘導などの工夫が必要。
チラシ関連記事|
関連記事|
ブログ(レンタル系・独自ドメイン)
10年ほど前から、サロンでもブログを活用する人が増えてきました。近年では、「ブログ集客法」なるものも確立されているほどです。ブログは大きく分けて、
- レンタル系
- 独自ドメイン系
に分類できます。レンタル系は、キホン無料で提供されているブログサービス。アメーバ・ライブドア・はてなブログ・FC2など。様々なサービスが展開されており、それぞれにコミュニティが存在。たとえば、
「アメブロの有名人がはてなブログの集まりに行っても、誰も気づかない。」
という感じの世界となっています。
特にアメブロ、はてなブログというのは、ブログというジャンルでありながら、SNSの要素が強い。
Facebookやツイッター等に近い存在で、
「コミュニティの中で人との繋がりを広げていく。拡散していく。」
という要素が強く、かつそれこそが重要課題だったりします。
レンタル系ブログのメリット
導入がカンタン。費用がほぼ無料。コミュニティを広げる事で販路拡大できる可能性がある。
レンタル系ブログのデメリット
自由度の低さ。記事やブログそのものの削除、仕様変更など。運営側の意図に左右される。無料ブログのため信頼度が上がらない可能性がある。更新しないとアクセスが落ちる傾向が強い。広告がウザい。
対して独自ドメイン系は、その名の通り。自分でドメインを取得して運用するブログ。代表的なところでは、Wordpress(ワードプレス)で運営している方が多いですね。このブログもWordpressです。
こちらはレンタル系に反して、コミュニティで輪を広げていくというイメージではありません。SEO(検索エンジン対策)と、SNS(Facebookやツイッター等)を絡めて、アクセスアップを図るイメージです。
少し難易度が高いイメージを抱かれがちですが、実際に必要な知識やレベルには大差ないように感じます。
ちなみに、キッチリと運営できれば、レンタル系・独自ドメイン系共にサロン集客にも有効です。
独自ドメイン系のメリット
自由度が高く、SEOなどの対策にも適している。ある程度育てれば、更新に頼らなくてもアクセスが落ちない。(むしろ伸びる)
独自ドメイン系のデメリット
導入の手間がかかる。無料ブログから引っ越すと、最初は難しく感じる。サーバーレンタル料金、ドメイン費用が発生する。(年間コスト1万5千円前後〜)
注意点としては、どちらにしても、
「正しい運用が出来ないと、集客効果はゼロ」
という点です。もし、あなたがブログ集客にこれから取り組む場合、自己流ではなくしっかり正しいノウハウを学んで実践しましょう!
ブログ全体のメリット
低コストで運営ができる。新しい仲間に出会える。正しいノウハウで運営し続けることで、サロンの大きな資産にできる可能性もある。
ブログ全体のデメリット
成果に結びつくまでに時間と手間がかかる。
ホームページ
ここで言うホームページとは、ブログとは違い「サロンの顔」となるメディアを指します。多くの人が勘違いしているようですが、
「ホームページを作る=集客できる」という図式は成り立ちません。
これは、「チラシを制作しただけでは集客できない」というのと同じ。
「見てもらう為の工夫」
が、必要となるのですね。チラシで言えば、「配布」にあたる行為です。方法は色々とありますが、
- ネット広告を出す
- SNSでシェアして拡散する
- SEO(検索エンジン対策)
- チラシや名刺、誌面モノなどリアルな媒体からの誘導(●●で検索 など)
などが考えられます。つまり、ホームページ単体では、集客に直結しないと考えてください。
とはいえ、僕はクライアントサロンに、
「ホームページは作っておきましょう。」
と、お伝えしています。これは、「信頼性」の問題です。たとえば、あなたのサロンに興味を持った人が、サロンを検索した時。
「無料ブログしかヒットしないサロン」
と、
「しっかりとしたホームページとブログが両方ヒットするサロン」
では、明らかに後者の方が信頼度が高いでしょう。
特に、高単価サロンの場合は必須と考えてください。
単体では集客に直結するモノではないにせよ、「じゃ、いらない。」というワケにもいかないのがホームページ。この重要性は、あなたがお客様の立場になった時を考えれば、容易にイメージできるのではないでしょうか?
※2016年現在では、Wix や Goope といった、比較的カンタンに自身でホームページ作成できるサービスも展開されています。これらは月額1000円ほどを支払うことで利用できるので、選択肢の1つとして覚えておきましょう。個人的には、Wixの方が若干使いやすいかなーという感じですが、どちらも無料お試しで使えるので、双方使ってみて、自身で使いやすい方を選べば良いでしょう。
予算が割ける場合は、外注してしまう方が無難です。ただし、「初期費用が安く、月額料金が高い。かつ●年契約など」といった営業も多いので注意しましょう。
メリット
しっかりしたホームページが存在する事で、信頼性が高まる。キッチリと作れば集客にも貢献する可能性がある。ホームページそのものにアクセスを集める施策をすることで集客効果を高めることが出来る。(そのものをネット上のチラシのように広告することが出来る。)
デメリット
外注すれば制作費用がかかる。
ホームページ関連記事|
地域モノ(クーポン誌・タウン誌)
美容室・エステ・ネイル・リラク・整体。あなたの業種が何であれ、忘れてはいけないのは、
「基本的に地域の方が見込客」
ということです。そこで、地域に根ざしたタウン誌やクーポン誌、情報誌というのは有力な広告メディアの1つとなります。ここで注意したいのは、
「あなたのターゲット層が見ている媒体かどうか?」
という点。また、タウン誌や情報誌の場合、「発行部数」と「実売部数」には大きな違いがある場合もあるので、見極めも必要です。
例えば、僕の住んでいる徳島県(四国)であれば、「Cu」「徳島人」などといったタウン情報誌が人気ですが、前者は比較的、若い女性向け。後者は、もう少し高い年齢層からの支持も高い媒体となっています。クーポン誌などにおいても、徳島限定のクーポン誌などが存在し、ある程度の集客が見込める状態です。
四国の田舎でも、このようにタウン誌やクーポン誌、ウェブ上のクーポンサイトが乱立している状態ですので、あなたの地域でもほぼ間違いなく(離島や極端な過疎地域を除いては)このような媒体が存在するでしょう。
重要なのは、購読層やユーザー層をリサーチする事。また、同業種の集客状況なども事前にリサーチした上で臨むことです。ストレートに言ってしまえば、これらの情報は、
「直接連絡を取って、営業担当に聞く」
という事で、ある程度仕入れることが出来ます。
メリット
あなたの地域に住む人に知ってもらえる可能性が高い。認知度を広げるためには有効。基本的に手間や時間はほとんどかからない。
デメリット
掲載費用がかかる。媒体によっては全く集客に繋がらない可能性も考えられる。
SNS
SNSとは、ソーシャルネットワークサービスの略。カンタンに言ってしまえば、
「不特定多数の人がネット上でコミュニティを作ったり、交流したりする場」
代表的なモノで言えば、
- ツイッター
- インスタグラム
あたりでしょう。先ほども少し書きましたが、これらに加えて「アメブロ」など一部の無料ブログも、コミュニティ形成という意味で、SNSに非常に近い存在と言えます。
一見、あまりサロン集客には関係ないように見えるSNSですが、2016年現在ではすでに、無視できない存在となりつつあります。
SNSの最大の特徴は、拡散力です。
たとえば、あなたがブログで記事を書いて、Facebookでシェアしたとします。すでに繋がりのある友達がその投稿に「いいね!」すれば、その「友達と繋がりのある友達」のフィードにもあなたの投稿が流れる可能性があるのです。つまり、それだけ人の目に触れる可能性が高まります。
あなたが単にブログ記事を書いただけであれば、その読者が見に来ない限り、人の目には触れません。しかし、SNSでシェアすることで、「あなたの存在すら知らない人」が、あなたのブログを見る可能性が生まれるのですね。これは、本当にスゴイ事です。
※注意点としては、そのサービスによってユーザー層が大きく違うこと。たとえば、Facebookには比較的30代以上〜の中高年が多く、ツイッターやインスタグラムには比較的、若年層のユーザーが多い傾向にあります。
SNS上の広告機能も見逃せません。
特にFacebookは、非常に巧妙にユーザーを分類し、その個人情報や趣向を把握しているのです。例えば、Facebook広告を使うと、
- 住んでいる地域
- 性別
- 年齢層
- 職業
- 趣味、趣向
といったモノを選んで(実際にはもっと細かく)ターゲットとなる特定の層に広告配信する事が可能です。
現状は、ネットビジネスで活動している人が主体に活用している「Facebook広告」ですが、今後はサロンや飲食店など、個人経営の実店舗でも積極的に利用するユーザーが増えるだろうと考えられます。(実際、Facebook広告を利用したいくつかの店舗実験では、一定の費用対効果が確認できました。)
ただし、まだその有用性に気づいている実店舗オーナーは少ないので、成功事例の増加に反比例する形で、その広告効果は落ちていくでしょう。これは、一般ユーザーに流れる広告が増えることで、広告のクリック率が下がるという当たり前の現象として予想できます。
あくまでSNSである事を忘れない。
とはいえ、SNSはあくまでSNS。何が言いたいかというと、
「交流の場でドンドン売り込めば嫌われる」
という事です。あくまで交流の場として利用することを前提に、取り組むのが望ましいでしょう。基本的な位置づけとしては、
- あなたの「人柄」を見せる
- コミュニティで繋がりを広げる
- ここぞという時の拡散に利用する
- 顧客フォローの一環として、顧客と交流する(Facebookグループの活用なども出来る)
といったモノを主軸にしておく事をオススメします。モチロン、広告費を使って宣伝を行う場合は上記に限りませんが。^^
メリット
無料アカウントで運営できる。取り組み始めるのはカンタン。拡散しやすい。人同士のネットワークを広げやすい。
デメリット
使い方を間違えると、嫌われる可能性もある。直接的な集客としては遠回り。(広告を除く)
Facebook関連記事|
LINE@・メルマガ等のリストマーケティング
「リストマーケティング」
という言葉をご存知でしょうか?カンタンに言ってしまえば、
「顧客リストを活用して売上向上を図る仕組み」
といったところです。いわゆる、メルマガ(メールマガジン)やLINE@(LINEの店舗向けサービス・現状は店舗でなくても使用可)などは、このために利用されています。なお、ネット上のものでなくとも、住所リストも同じ役割を果たします。(DMやチラシの送付等)
- メルマガでは、取得した顧客(もしくは見込客)のメールアドレス
- LINE@では、顧客(もしくは見込客)のLINE ID
を元に、こちらから届けたい情報を送るという仕組みです。
僕は主に、
「サロンにおいては顧客フォローとして活用しやすい。」
とお伝えしていますが、もしあなたがブログ等をすでに運営していて、一定のアクセスがあるのなら、メルマガやLINE@への登録を促して、見込客にアプローチする事もできます。ただし、ここで問題になるのは、
「顧客と見込客が混在してしまう可能性が高い。」
という点です。ですから、あくまで見込客用は見込客に向けて。顧客用は別で用意して、来店された時に登録を促す形の方が理想的と言えますね。
LINE@のメリット
LINEに届くので、ほぼ確実に届けることが出来る。月1000通まで(送付先が1000件なら1回)は無料で使える。クーポンの送付等も可能。
LINE@のデメリット
LINEユーザー以外には使えない。直接届くことで、配信数が多いとウザいと感じられる可能性も上がる。
メルマガのメリット
メールアドレスのみの登録なので、アドレスさえ持っていれば対象になる。
メルマガのデメリット
到達率が下がる。特に携帯キャリアに対しては届きづらい。(迷惑メールと判断される可能性)基本的に月額3千円ほどのシステム利用料が発生する。
リストマーケティングのメリット
顧客や見込客に直接アプローチしやすい。一部の優良顧客に向けた限定サービスの案内などを、手軽に送ることが出来る。
リストマーケティングのデメリット
新規集客という意味で活用するのはハードルが高め。発信する(かつ相手が読みたい)情報が必要。
関連記事|
口コミ・紹介
ここで、上記7つの手段に付け加えておきたいのが、「口コミ・紹介」を広げる仕組みについて。当然ながら,口コミや紹介というのは、
「突出してレベルの高い技術やサービス」
を提供できていれば、自然発生するものです。しかし実際には、ある程度「仕組み化」して機能させる事もできます。
実際、僕は美容室を開業して最初の3年間、口コミと紹介のみで売上を伸ばし続けました。
ポイントは、
- 記憶に残る
- オンリーワン
- オモシロイ
です。これについては、別記事で詳しくご説明しています。興味のある方は、
を読んで実行してみてくださいね。
集客手段を選ぶ基準
前章では、集客の手段について。個人サロンにもオススメの方法を7つ、ご紹介してきました。ここからは、
「集客手段を選ぶ基準」
について、お話していきます。特に個人や自宅サロンのオーナーさんは、ココで悩まれている場合が多いのではいでしょうか?でも、ご安心ください。実際に選択基準はシンプルですので、コレを覚えておけば、今後新しい手段が出てきた場合も迷いません。
大まかな2パターンを知る
まず大前提として。集客には2つのパターンが存在します。あなたが集客の手段を選ぶ時。
- 経費をかけるか?
- 手間と時間をかけるか?
まずはこの2択です。コストをかけていいなら、ホットペッパービューティーや、タウン誌への広告。クーポン誌への掲載、Facebook広告やリスティング広告も選択肢に入ってきます。
ようは、お金をかける代わりに、時間と手間を省くのです。
そもそも広告系というのは、そういった経営者のニーズと、「良い店、新しい店の情報を知りたい」という消費者のニーズによって成り立っています。
逆に、経費を極力かけない方向で進めるなら、チラシの手配りや、ブログなどの自社メディアを使った発信などがメインとなってくるでしょう。
お金をかけない分、自分の時間や手間を投資するイメージです。
多くの方が、
「時間も手間も、お金もかけずに集客できる方法はないのか?」
と考えていますが、そんなモノは今のところ存在しません。また、仮に出現したとすれば、大手企業が独占してひた隠しにするでしょう。(笑)
この事は、よく覚えておいてください。ここを誤解していると、詐欺まがいのモノに引っかかるのがオチですからね。^^;
コストによる違い
同じ集客手段でも、コストのかけ方によって(予算次第で)やり方は少し違ってきます。たとえば、チラシの配布を決めたとしましょう。ある程度の予算があり、時間や手間を省きたい場合、
- 制作を外注
- 配布も外注や折込
- 手配りならノベルティを添える
- ポスティングにもオマケを付ける
といった方法が考えられます。最小限のコストで押さえる場合、
- 制作は原稿データを完全に入稿(チラシの印刷はネットプリントに外注した方が安い。)
- ポスティングも手配りも自身で行う
というのが基本となるので、そこにかかる手間や時間は大幅に違いが出るものです。チラシだけでなく、他の手段を選んだ場合も、こういった違いは出てきます。
一概にどちらが正しいという話ではなく、予算とそこにかける手間のバランスを考えて選択すれば良いでしょう。
ただし、特に時間や手間を最小限におさえたいタイミング、(新規オープン時や繁忙期など)は、なるべく集客にかける予算を確保。時間や手間は最小限に押さえる方が賢明です。
ハイブリッドが最もオススメ
ここまで集客手段の選択についてお話してきましたが、基本的には、
- お金をかける手段
- お金をかけない手段
を、上手く使い分けながらブレンドする「ハイブリッド」が最もオススメです。つまり、
「私は集客にお金を一切かけません。」
といった選択はオススメしません。すでにある程度の顧客を掴んで安定しているならまだしも、
「まだまだ顧客数が全然足りない!」
といった状況で、ゼロ円で集客を進めるというのは、さすがに限界があります。「広告費を沢山かけないと無理!」という話ではなく、良いとこ取りで使い分けることを覚えるべきでしょう。たとえばですが、
- 広告系はホットペッパーの安めのプラン
- チラシ制作は一部外注、自分でポスティング
- ブログは自分のペースでボチボチ進めていく
といった形はコストもかかる反面、多大な経費ではありません。
「自分で出来る範囲は、自分でカバー。経費をかける部分には、予算内である程度かける。」
こういうスタンスの方は、ある程度の期間でしっかりサロン収益を伸ばせる可能性が最も高いのです。
常に費用対効果を最大化するために
集客を考える時、よくサロンオーナーも、「費用対効果」という言葉を口にします。つまり、
「かけた費用に対して、どれくらいの集客効果があったのか?」
という点ですね。これは経営者なら気になるのは当然です。では、どうすれば費用対効果を最大化できるのか?大切なのは、
- 時流に合わせた集客手段を選択する
- 正しい知識やノウハウを持って実行する
という2点です。考えてもみてください。たとえば僕が美容界に入った18年前。「クーポン誌」というものはメジャーではなかったし、まだホットペッパーも存在していませんでした。
(ホットペッパーの創刊は2000年。ホットペッパービューティーは2007年スタート。)
それどころか、ほんの10年前ならネット予約もメジャーではなかったし、スマホも普及していないのです。つまり、大きく変化しないモノ(たとえばチラシ等)がありつつも、全く予想もしていなかった手段が今後も出てくるという事。これらは、時代によって変化していくでしょうし、その時々によって、
「費用対効果を最大化しやすいモノ」
が台頭してくるでしょう。そういった情報をキャッチする為に、常にアンテナを張っておく必要もあります。また、どんな手段を使うにしても、正しい知識やノウハウ抜きには、上手くいきません。
手段そのものに関する情報と、それらを正しく活用できる知識やノウハウ。これらを常に吸収することで、費用対効果を最大化して、集客を行うことが出来るのです。
本当の費用対効果とは何か?
費用対効果は一般的に、
「かけたコストに対して、どれくらいの単価で、何人の新規が来店したか?」
という部分で判断されがちです。でも本当に重要なのは、
「何%がリピートし、固定客になったか?」
という点なのですね。たとえば、分かりやすく5万円の広告費をかけて、
- 客単価1万円
- 新規の来店が4名
だったとしましょう。発生した新規の売上だけ見れば、4万円です。しかし、仮に4人のうち2人が、その後1年間サロンに通ってくれたとしたら?月に1度の来店で、単価がそのままなら、
1万円 ☓ 12回 ☓ 2人 = 24万円
新規の売上と合計すると、5万円の広告費から、28万円の売上が発生したことになります。これは、その広告がなければゼロだったハズの売上なのです。
いかに「リピート」が大切か?
明確ですよね?
「集客はリピートから始まる」
と言った方がいるそうですが、僕も全く同感です。いくら集客が上手くいっても、リピートされ、固定客に繋がらないのであれば、自転車操業が続くのですから。
逆にリピートの良いサロンは、そこまで大きく集客しなくても、新規をドンドン固定客に育てることが出来ます。集客できているのに伸びないサロンは、間違いなくリピートの改善を最優先に考えるべきです。
また、リピート強化は新規集客に比べれば、圧倒的にコストも低いのですから、今スグ対策しておきましょう!
少し多いですが、リピートに関する記事はスグに実行できるノウハウも多数盛り込んでいますので、参考にしつつ実行してくださいね。
関連記事|
個人・自宅サロンが「手を出すべきでない」集客手段
ここまで、個人・自宅サロンの集客についてお話してきましたが、一応ここで「オススメできない集客手段」についても、少しお話しておきます。
電話営業のSEO業者(ホームページ制作)
かなりご相談が多いのが、サロンにかかってくる電話営業の1つ、
「御社のホームページを、SEO対策しませんか?ご希望のキーワードで上位表示いたします。」
という類です。詐欺とまでは言いませんが、ほぼ詐欺まがい。(笑)そもそも、そんなにSEOのスゴイ技術があるなら、電話営業なんてしません。
その会社自体、SEOでどんどん受注しているハズです。(笑)つまり、電話かかってくる時点で全く期待できない会社なのです。
また、最近は「集客アプリ」なるモノの電話営業も増えているようですが、こちらも期待は薄いので、手を出さないのが賢明でしょう。
グルーポン
グルーポンは基本的に定価の50%での販売。かつ販売価格の50%が手数料となりますので、仮に定価1万円のメニューで、手元に残るのは2500円となります。
単純に集客数はかなり伸びますが、利益面は微妙。新規来店の3割でも固定化してくれるならいいですが、元々「格安」が売りで集まっているユーザーなので、実際に3割リピートされるという可能性は極めて低く、個人のサロンにはオススメできません。
リスティング広告(クリック広告)
リスティング広告とは、たとえば何か検索した時、ページの上部に「広告」と表示されているアレです。「1クリックされたら●円支払う」という形の広告になります。
別にコレ自体が悪いという訳ではなく、まともな広告ではあります。ただし現状、ネット初心者が運営するには、ちょっと難易度が高い。結果、運営会社に委託するようになりますが、その手数料もバカになりません。
ある程度の事業規模がある場合は良いですが、1人サロンなど個人事業の方には現状、オススメできません。
余談・・・
現状、簡易的に広告出稿できるサービスもあるので、資金に余裕がある場合は実験的にやってみる分にはオモシロイと思います。
インスタグラム
インスタグラムはユーザー数も増加傾向の、写真を主体にしたSNSです。ダメというつもりはありませんが、「集客目的」に使うにはハードルが高めです。強いて言うなら、美容室やネイルサロンは活用できなくもありません。
「写真で魅せて訴求する」
という形になるので、主に「写真で訴求できる」という業種には使えます。ただし、現状では優先順位が高いとは言えません。
多大なコストがかかる集客
「多大なコスト」の定義が難しいのですが・・・。たとえば、月間売上が50万円。粗利益が36万円のサロンにおいて、「毎月12万円以上の広告費」というのは比重が重い。(この場合、粗利の30%)
ただ、月間売上が毎月100万円。粗利益が80万円というサロンにおいて、月24万円以上の広告費(同じく粗利の30%)というのは、効果次第では払えてしまうとも言えます。(やはり比重は重いですが。)
先にも述べましたが、同じ集客手段の中でも、かけるコストは調整できます。1つのおおまかな目安として、
「月の平均した粗利益の20%程度まで」
を、集客コストと考えるのが良いでしょう。モチロン、場合によってはチェレンジしたい時もあるでしょうが,あくまで慎重に進めるべきです。
まとめ|集客とは何か?
ここまで、「個人・自宅サロンの集客を徹底解剖する」をテーマに、
- オススメの集客手段
- 手段ごとのメリット・デメリット
- 集客手段の選択基準
- オススメできない集客手段
という流れでお話してきました。
ここでもう一度、最も重要なポイントを確認しておきましょう。
そもそも、集客とは何か?=「コレを見せれば一定数の人が来店される」というモノを作り、それを1人でも多くの人に見てもらう活動。
言い方を変えれば、
「あなたのサロンの魅力を、1人でも多くの人に知ってもらう活動」
とも言えます。
様々な集客手段を含めてご紹介してきましたが、あなたがどんな手段を選ぶにせよ、本質はココにあるのです。
ぜひ今回の記事を参考に、あなたのサロン集客を成功させてくださいね!
【無料セミナー】個人サロンが、ゼロから月商100万をつくる・7つのコツ
実際にクライアント様の中で、月商100万円を達成しているサロンは、何をしてきたのか?
事例を交えながら、分かりやすくお伝えします。