減価償却って何? 減価償却費は決算・損益に影響する? 税金に関係する? など減価償却費については、分からないことが多いと思います。
今回、このような疑問を理解していただき、健全な財務体質とされるように減価償却費について記しました。
減価償却費とは、大まかにいうと資産 (例えば美容機器) を定められた「法定耐用年数」の期間において毎期ごとに計上する費用のことです。
この減価償却費を各期に計上をしないと、各期における損益が正しく決算書に反映されません。
以下、減価償却費のことについて、概略説明いたします。
1.減価償却とは?
会社が長期間にわたり使用する機械設備等(資産) を購入した場合、いったんその機械設備を資産として受け入れた後、資産の耐用年数にわたって費用をならして各期ごとに計上する会計システムのことをいいます。
分かりやすく要約すると、購入した資産の金額を、購入した年度に一度に費用にしないで、法定耐用年数の間に費用を配分して計上するという会計処理の仕組みのこと。
2.減価償却費を計上する目的とは?
減価償却費の目的は、取得購入費をまとめて計上すると、取得した期は経費が膨らみ、その他の法定耐用年数の期は、費用がかかっているにも係らず費用は計上されないことになります。このことをなくし望ましい会計処理を行うために減価償却費を計上するものです。
3.減価償却費計算に必要な3つの要素
減価償却費計算の3つの要素とは、①「取得価格(原価)」 ②「法定耐用年数」 ③「減価償却費計算方法」のことです。
①「取得価格」とは、資産の購入価格とそれに伴う不随費用を合計した価格です
不随費用には、運送にかかった費用、荷役費、保険料、手数料などがあります。不動産取得税、登録のための費用等は入りません。
②「法定耐用年数」とは、固定資産がどの位の期間で使えるのかという年数のことです
この法定耐用年数は、法令等で「法廷耐用年数」として画一的に決められています。
当社の美容機器では法定耐用年数5年。…会社の機械等については確認して下さい
③「減価償却費計算方法」とは、減価償却費を計算するための方法で定額法と定率法のほかに生産高比例法及び取替法などがあります。
4.減価償却費を計算する方法
減価償却費を計算する方法について、ここでは定額法、定率法を説明します。
- 定額法とは取得価格を法定耐用年数で割って一定額で計算する方法です。
- 定率法とは取得額に償却率を乗じて算出する方法で、減価償却費を最初の何年間かは多くして、経年ごとに少なくしていく方法です。
- どちらの計算方法を適用するかは法令等の確認、税理士等に相談してください。
※ 定額法、定率法のいずれの方法を適用しても最終的な合計償却金額は変わりません。
5.減価償却費の計算 (例)
資 産 : 美容機器取得価格
取得価格:100 万円
法定耐用年数: 5 年
定額法償却率: 0.20 (100/5= 0.20 %)
定率法償却率: 0.40
1) 定額法で計算する場合
毎期同じ金額で減価償却する方法。耐用年数が5年のため5年間減価費償却を計上
1年目~ 5年目まで 毎期200,000 円 (100 万円× 0.2)
200,000 円× 5 年間 = 100 万円
毎期 200,000 円費用計上することにより 200,000 円分資産価値を下げている
※ 最終的に備忘価格(残存価格) として1円残します。
2) 定率法で計算する場合 (単位は万円) → 適用にあたっては税理士等と相談を!
減価償却費を最初の数年は多く、経年ごとに少なくする計算方法です。
1 年目: 100 万 × 0.4 = 40 万円 (減価償却費)
2 年目: 60 万 (100-40)× 0.4 = 24万円
3 年目: 36万 (60-24)× 0.4 =14.4万円
4 年目の算出では 8.64万 ((21.6万 (36-14.4)×0.4)) となるが、
償却保証額の取得価格10.8万 (100万×0.108) の方が大きいため
4年目の償却額は改訂償却率0.5を使用し、
4 年目: 21.6 万×0.5 = 10.8万
5 年目: 21.6 万×0.5 = 10.8万
になります。
償却額の合計は (40+24+14.4+10.8+10.8) = 100 万円
※ 最終的に備忘価格(残存価格) として1円残します。
6.減価償却費の適用時期
減価償却費の適用時期は、「事業の用に供した日」から計算することになっています。
機械を試運転する場合がありますが試運転は事前の確認のためであり生産活動ではないので事業の用に供したことにはなりません。
(購入の日×、 試運転の日×、 事業の用に供した日○ ←減価償却適用開始)
7.法定耐用年数と使用可能年数の違い
減価償却資産の法定耐用年数とは使用可能期間ではありません。
法定耐用年数が過ぎてもその資産は使用することができます。
法定耐用年数が終了すれば固定資産としての価値はなくなりますが、資産は残っているため貸借対照表に備忘価格1円 を計上しておきます。(会社の所有物のため)
8.リース物件における減価償却費
リース物件においても減価償却費の対象となります。細部は税理士等と打合せてください。
今回、減価償却費に関する記事を掲載しましたが具体的な適用に当っては税理士等と相談のうえ対応してください。
今回の減価償却費の記事が皆様にとって少しでも役に立てれば幸いです。