肝臓の代謝機能は私たちに必要なエネルギーを作る!

    三大栄養素の代謝

    肝臓は人間にとって必要不可欠な臓器であり、体内で様々な仕事をしてくれています。

    そのため健康を維持する上で、肝臓の機能についての知識を得ることは、とても重要なことなのです。

    そんな肝臓の仕事の中でも最もポピュラーなのが代謝機能です。この代謝機能は私たちが食べた物を体内でエネルギーとして活用できるようにしてくれるものです。

    三大栄養素と言われているタンパク質、糖質(炭水化物)、脂質などの様々な栄養素を肝細胞が代謝(合成・分解・酸化)して必要な物質を生成してくれます。

    栄養素の中でも特に大切なのがタンパク質です。タンパク質はアミノ酸が結合して生成された高分子化合物で、構成するアミノ酸の数は数千個以上と言われています。結合する数量、種類、順序で種類が異なるのです。

    ちなみに結合数が少ない場合はペプチドと呼ばれています。

    タンパク質は体内での機能によってたくさんの種類に分別することができます。その中でも化学反応を発生させる酵素タンパク質、酸素を運ぶヘモグロビンなどの運搬タンパク質、コラーゲンやケラチンなどの構造タンパク質は重要です。

    タンパク質を構成するアミノ酸は20種類以上あり、その中でも体内で作ることができるのは12種類に限られています。そのため残りの8種類は外部から吸収しなければならないのです。これを一般的に必須アミノ酸と呼んでいます。

    通常私たちが食べ物から摂取するタンパク質は、そのままでは体内で活用できません。まず、小腸でアミノ酸に分解されてから吸収されます。そして門脈を経由して肝臓へ運ばれます。肝臓では、アミノ酸が体に必要となる様々な種類のタンパク質へ合成されるのです。

    肝細胞は非常に多くのタンパク質を合成していますが、その中でもアルブミン、グロブリン、コリンエステラーゼなど、健康維持に欠かせない血清タンパクも多数作られているのです。

    糖質(炭水化物)も体内で代謝されています。まず、糖質は小腸でブドウ糖(グルコース)や果糖などの単糖類に分解され消化管から吸収されます。その後、門脈を通り肝臓へ移動し、肝細胞で酸化してエネルギー源となり消費するという流れになっています。

    尚、糖質の消化吸収率は99%と高く、短時間で酸化してエネルギーとして活躍してくれます。

    また、ブドウ糖は私たちにとって非常に大切な存在であり、血液中のブドウ糖の濃度を示す値は高すぎても低すぎてもいけません。

    肝臓は血糖量の調整も行っており、腸管からの単糖類が多い場合は不要なブドウ糖をグリコーゲンとして蓄えます。そして血糖量が低下するとグリコーゲンを分解してブドウ糖に変えて血液中に流入して血糖量を増やしてくれます。

    それでは三大栄養素で最後に残った脂質の代謝について説明します。私たちの口から入ってきた動植物の脂肪は、小腸で消化酵素(膵液リパーゼ)によってグリセロールと脂肪酸に分解され吸収されます。

    その後、グリセロールと脂肪酸はすぐにトリグリセリドなどの脂質と再合成されて、リポタンパク質となり、リンパ管へ流入します。そしてリポタンパク質は左鎖骨静脈で血管へ入り、全身を巡ってから肝臓へ流れ込みます。

    脂肪は肝臓内ではエネルギーとして消費されたり、貯蔵脂肪として皮下組織などへ送られるのです。

    そしてエネルギー源が不足すると皮下脂肪が肝臓に移動して分解され、エネルギーとなって活動してくれるのです。

    このように肝臓の代謝機能は私たちの健康維持に大きく役立っています。

    ビタミンとホルモンの代謝

    肝臓がビタミンやホルモンを代謝する機能はとても重要です。

    まずビタミンについてご説明します。

    代謝に必要不可欠である酵素はビタミンのサポートを受けることによって、代謝促進がスムーズになり、ビタミンに大いに助けられています。肝臓はこのビタミンが、酵素の手助けができるように変えてくれるのです。

    例えば、歯や骨をつくるカルシウムの代謝では、ビタミンDがその働きを促進してくれます。しかし、ビタミンDは肝臓で水酸化され、ジヒドロキシビタミンDへ変換されることによって、初めてカルシウム代謝をサポートする作用が生まれるのです。

    また、糖質の代謝で必要なビタミンB1は、リン酸と結合してサイアミン・ピロリン酸にならなければ効力は発揮できませんが、これにも肝臓の働きが大切なのです。

    次にホルモンについてご説明します。

    そもそもホルモンは、その必要な役目が終わると、すぐに分解されて排出されることが理想的です。これがきちんと行われないと様々な健康上の問題が発生するのです。

    肝臓はそんなホルモンを分解・排泄してくれます。

    例えば副腎皮質の球状帯から分泌され、ステロイドホルモンの1つであるアルドステロンは、自分の役目を終えると肝臓に流れて分解され、尿の中に排出されるのです。同様に女性ホルモンのエストロゲンも肝臓で代謝され、不活性化された抱合型エストロゲンに変わり、尿として排泄されます。

    このように肝臓の代謝機能はとても重要であり、肝臓の機能に異常があると健康が保てなくなるのです。そのため普段から肝臓を大切にするように心掛けることが大切です。

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