BMIについて
BMIというのはご存じでしょうか?
おそらく聞いたことはあると思います。
正式名称はボディマス指数と言います。
体重と身長の関係から算出される、肥満度を表す体格指数です。
下記の式からBMI指数を計算できます。
BMI=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
例えば、体重が55kgで身長が163cmだとします。
その場合の計算式は、
BMI=55kg÷(1.63m×1.63m)≒20.7
となり、BMIは20.7となります。
BMIの一般的な判定基準
では、このBMIの数値によって何が分かるかですが、
簡単に言うと、“痩せている”、“標準”、“肥満”が分かります。
計算式によって算出された数値によって上記の3通りに分類されます。
下記の表を見てください。
BMI | 判定基準 | 判定状態 |
|---|---|---|
18.5未満 | 低体重 | 痩せ型 |
18.5~25未満 | 標準体重 | 理想型 |
25~30未満 | 肥満(1度) | 軽度の肥満 |
30~35未満 | 肥満(2度) | 中等度の肥満 |
35~40未満 | 肥満(3度) | 高度の肥満 |
40~ | 肥満(4度) | 超肥満 |
※成人における「日本肥満学会」の肥満基準(2000年)
一般的にBMI22が理想値と言われているのは、
統計的に最もかかりにくい体重と言われているからです。
BMIの計算式は世界共通ですが、各国によって判定基準は違います。
日本肥満学会においては、22を標準体重、25以上を肥満、18.5未満を低体重としています。
肥満に関しては4つに分かれていて、軽度、中等度、高度、超肥満があります。
この肥満の度合いが高いほど肥満症にかかりやすくなります。
また、肥満とは外見が太っているのではなく、体脂肪が正常値以上に増えた状態のことをいいます。
BMIが平均余命に対する関係性
喫煙しない米国の白人男性のBMIごとの10年後の相対的死亡リスク
提供元:wikipedia
上記の図のように、10年後の相対的死亡リスクはBMIが18.5~24.9が一番少ない。
このデータから、BMIから算出される標準体重が一番リスクが低いことが分かります。
例えば、肥満と糖尿病には関連があり、40~59歳の男性で、
糖尿病が強く疑われる人の割合は以下の通りです。
BMI | 割合 |
|---|---|
18.5~22 | 5.9% |
22~25 | 7.7% |
25~30 | 14.5% |
30~ | 28.6% |
加齢を重ねていない20~39歳の男性ではこのような大きな差は出ていません。
少し古いデータになりますが、1971年~1980年の糖尿病患者と
日本人一般の平均寿命を比べると男性で約10年短縮されています。
ちなみに女性では約15年短縮されていました。
これは、高血糖によってタンパク質本来の機能を損うことによって障害が発生します。
この影響で、血管の主要構成成分であるコラーゲンなどの
寿命の長いタンパク質ほど大きな影響を受けます。
血糖が高い状況になることで、老化現象がより進行することになります。
同様に動脈硬化や微小血管障害も進行してしまいます。
このデータを見ると分かるように、
BMIを標準の状態で年を重ねることで健康状態が維持できます。
しかし、BMIを肥満の状態で年を重ねることで寿命が徐々に縮んでしまいます。
なぜBMIのような指標を使うのか
肥満は、糖尿病、高血圧といった危険な病気になってしまう前のサインです。
また痩せていても、栄養不良や慢性進行性疾患などで生じることがあります。
このことから、どれだけ肥満で痩せているかを正確に把握することで、
それらの病気や予防、治療のために役立つことができます。
対策をしていくために、BMIを判定することは大切になってきます。
肥満かどうかを調べるには、本当は体脂肪率でするべきですが、
それを計測するのは通常はかなり困難です。
(普及している体脂肪計は、両足の間の電気抵抗を測定しているだけです)
このため、身長と体重から簡単に計算できるBMIが使用されています。
BMIの最も良い点は、大抵の人が体の総脂肪量とよく相関することです。
BMIの欠点
BMIは体重と身長で算出されています。
そのため、その指数にはどうしても限界があります。
体型が全く同じだとしても、身長が高ければその分BMIは高くなります。
まずは下記の表を見てください。
身長 | 体重 | BMI |
|---|---|---|
170cm | 63kg | 21.8 |
160cm | 54kg | 21.1 |
150cm | 45kg | 20 |
140cm | 36kg | 18.4 |
これは一般的に健康な体重と言われていて下記の計算式で算出しています。
健康的な体重={(身長-100)×0.9}
表を見ての通り、体型が同じでも、身長が高くなると、BMIは増加します。
BMIは大人で22程度が正常値ですが、3歳児では16程度が正常値なのはこの為です。
身長の低い人では数字が小さくなるので、肥満を過小評価してしまいます。
それに加え、体脂肪が考慮されていません。
トップ・アスリートやボディービルダーのような人達で、
筋肉質で体重が高く、体脂肪率が低い場合は「肥満」と判定されます。
逆に隠れ肥満のような、体重が低く、体脂肪率が高い場合は「痩せ」と判定されます。
また、メタボリックの人が運動をし、脂肪を筋肉に変えて体重が増加すると、
BMIは増加し、肥満が悪化したと判定されてしまいます。
ですから、激しい運動を伴う職業の人達は、
体組成計等で体脂肪率を測定した方が良いとされています。
若い人に比べると、高齢者の人は水分含有量が少ないです。
それに加え、男性の方が水分含有量が少ないです。
同じ体型でも、水分含有量が少なければ体重は重くなり、BMIは高くなります。
加齢の影響によって、背骨(脊椎)の間の軟骨が磨り減ると、身長は低く計測されます。、
背骨(脊椎)の圧迫骨折により円背が生じた場合も、身長は低く測定されます。
どちらの場合も、体重は一定でも、BMIは増加します。
このように、BMIには欠点が多いです。
しかし、現段階でBMIを上回る指標がありません。
そのため、問題が残されていながらも、
計算式が簡単なこともあって、成人の肥満の指標として多用されています。