治療院の売上計上のポイント
治療院の売上について
接骨院、鍼灸治療院、カイロプラクティック治療院の売上の種類は、保険診療や自由診療、店頭販売などがあります。売上の占める割合としては、接骨院の売上においては、保険診療が大半を占めます。鍼灸治療院の売上は、営業方針によって、保険診療が大半を占めたり、自由診療が大半を占めたり様々です。カイロプラクティックなどの治療院の売上は、保険診療がないため自由診療になります。
売上を計上するにあたって、注意すべき点は、保険診療と自由診療は明確に区分する必要があります。その理由として、消費税の取り扱いの違いにあります。区分するためには、帳簿を付ける際に勘定科目を分けて記帳するようにしてください。また売上を計上するタイミングについてもご説明致します。
接骨院、鍼灸院の売上について
接骨院、鍼灸院の売上の種類
保険診療には、国・組合負担分と患者負担分があります。消費税の区分は、双方とも非課税になります。記帳する際には、わかりやすくするために、補助勘定を使って国・組合負担分と患者負担分で区分するようにするといいでしょう。
自由診療である自賠責や労災の収入は非課税になります。自賠責や労災の収入は、自由診療ですが、保険診療に含めて、補助勘定を使って区分をするのも一つです。その方が、消費税の課税事業者に該当するか否かを判断する際に、自由診療の総額(課税売上)をみれば、一目で判断できます。また勘定科目を自賠責や労災の収入とそれ以外の自由診療収入で分けても構いません。
労災など以外の自由診療は、課税になります。接骨院以外で副業をされていて、課税売上がある場合には、その自由診療に加算して消費税の課税事業者の判定をするようにしてください。
| 収入 | 細目 | 消費税 |
| 保険診療 | 患者負担 | 非課税 |
| 国・組合負担 | 非課税 | |
| 自由診療 | 自賠責・労災 | 非課税 |
| 自賠責・労災以外 | 課税 | |
| 店頭販売 | 課税 |
接骨院、鍼灸院の売上の計上時期
パターン1
入金されたタイミングで売上を計上していく方法です。診療報酬の患者負担分、自由診療は窓口でお金を受け取りますので、受け取った日に売上を計上します。診療報酬の国・組合負担分は請求後、数ヶ月遅れで入金されますので、入金された日に売上を計上します。そうすると、決算月に請求済みの診療報酬の国・組合負担分が数ヶ月分入金されていないことになりますので、決算修正仕訳でその請求済みの未収入金分を計上する必要があります。これをおこなわないと売上の計上時期がずれ、税務調査で指摘されてしまいますので、必ず行うようにしてください。
パターン2
パターン1を一部変更する方法です。窓口収入は、パターン1と同じですが、診療報酬の国・組合負担分の売上の計上時期は入金した日ではなく請求した月の前月末日で売上を計上します。月末で締めて翌月に請求する場合は、その月末で売上を計上します。そうすると、診療報酬の国・組合負担分は、窓口収入と同じタイミングで計上されることになります。決算で修正をする必要もありませんし、管理上、計上時期が一致している方が好ましいので、パターン2の方法を推奨します。
カイロプラクティックなどの治療院の売上について
接骨院・鍼灸院と違いカイロプラクティック治療院の売上は、自由診療になります。そして消費税は課税になります。
売上は窓口で受取る自由診療報酬を日ごとに集計して計上することになります。毎日の売上を計上していれば、基本的には問題ないのですが、カード決済の場合は、入金が翌月になるので注意が必要です。決算月のカード決済があった場合、翌月に入金がされたとしても当期の売上になりますので、決算修正仕訳でそのカード売上分を計上し忘れないように注意しましょう。
回数券の売上時期
カイロプラクティックなどの治療院は、回数券を販売すことがあると思います。回数券の売上の計上時期は、原則として、回数券を販売した時期になります。回数券が使用されて、初めて売上を計上することの方が、普通な感じもしますが、税務上、回数券を販売した時期に計上することになっています。ただし、回数券が使用されたタイミングで売上を計上することもできます。その場合は、税務署へ事前に届け出ることが必要になります。
仕訳(原則)回数券を販売したタイミング
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 現金預金 | 50,000 | 売上 | 50,000 |
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