シミ・シワや疲労を強力に防御、体脂肪減少にも「アスタキサンチン」

サケやイクラ、藻などに含まれるアスタキサンチンは、天然の赤い色素をもつカロテノイドの一種。活性酸素から体を守る強い抗酸化作用をもつほか、脳や目に入り込むことができる数少ない成分ともいわれます。今回はアスタキサンチンの多彩な機能についてご紹介します。

紫外線から体を守る抗酸化成分

自然界に広く存在する天然の赤い色素アスタキサンチン。健康や美容に役立つ様々な働きが注目を集めていますが、その基礎となるのは、強力な抗酸化作用です。特に紫外線によって発生する一重項酸素に強く作用することがわかっています。

また、アスタキサンチンの構造は、細胞膜になじみやすいのも大きな特長。細胞膜とぴったりくっついて、その強力な抗酸化作用を十分に発揮することができるのです。

さらに注目されているのが、脳の中にまで入り込むことができる性質です。脳は、体内に取り込まれた酸素の約20%を消費する器官であり、毎日多量の活性酸素を発生させています。しかし脳には「血液脳関門」という必要な栄養素のみを選別するフィルターのようなものがあるため、ほとんどの抗酸化成分は脳内に入ることができません。アスタキサンチンは、この「血液脳関門」を通過することができる数少ない成分。活性酸素をダイレクトに消去して、脳を守ることができます。

多彩な機能をもつアスタキサンチン

●紫外線から皮膚や目を守る

皮膚や目は常に紫外線にさらされる危険性があるため、体の中でも害を受けやすい器官です。紫外線は体内に多量の活性酸素を発生させ、肌にシミやシワをつくる原因となるほか、目の水晶体にも影響。紫外線の強い地域に住む人や屋外で働く人は、白内障を発症しやすいといわれています。アスタキサンチンを摂取すると、血液を介して皮膚や目の内部にまで到達。いち早く活性酸素を消去し、皮膚や目を守ると考えられます。
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●筋肉疲労

運動中に発生する活性酸素が引き金となって筋損傷を起こすと、筋肉疲労の原因となります。毎日アスタキサンチン4mgを摂取し、膝の屈伸運動ができる回数を測定した試験では、摂取しなかったグループと比べて3ヵ月後、6ヵ月後と時間を追うごとに回数が増加しました。これはアスタキサンチンの摂取により、筋肉疲労を軽減しやすい体になった結果、持久力が上がったと考えられます。
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また、アスタキサンチンは運動による交感神経活性化状態を、いち早く副交感神経優位な状態に回復させる報告があり、自律神経のバランスを調整することでも運動疲労の回復を促すと考えられます。

●眼精疲労

目は毛様体筋という筋肉によって水晶体を引っ張ったり緩めたりして厚みを変え、ピントを調節しています。このため、使いすぎれば筋肉疲労が起こり、眼精疲労につながります。眼精疲労を訴えるVDT作業者にアスタキサンチンを摂取してもらった試験では、眼精疲労の自覚症状や調節力(遠くを見ていて近くを見たとき、近くの指標にピントを合わせるまでの調節緊張時間)が改善することがわかりました。
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●体脂肪減少

いくつかの動物試験の報告から、アスタキサンチンは脂肪組織に作用し、脂肪酸の代謝促進などによる体脂肪蓄積低減効果や、脂肪細胞の肥大を改善する働きがあると考えられています。

BMIが25以上の25~65歳の男女を対象とし、アスタキサンチンを12週間摂取した二重盲検試験では、摂取開始後8週目・12週目に、皮下脂肪面積と血中総コレステロール値が低い値を示しました。このことから、アスタキサンチンは人においても体脂肪を減少させたり、脂質代謝を改善する働きが期待できます。

シワと弾力性が改善

平均年齢47歳の女性49名を2群に分け、アスタキサンチンを1日4mg、またはプラセボを摂取してもらい、皮膚科医による視診触診で肌の状態の変化を調べたところ、アスタキサンチン摂取群は6週間後にシワと弾力性が有意に改善した。紫外線によって発生した一重項酸素を消去することでコラーゲンの酸化、分解を防ぎ、守られたコラーゲンがもたらした結果と考えられる。

筋肉持続力向上作用

男子学生40名を2群に分け、アスタキサンチンを1日4mg、またはプラセボを摂取してもらい、ウォーミングアップで自転車こぎを行い、その後42.5kgの負荷をかけて屈伸運動ができる回数を測定した試験では、アスタキサンチン摂取3ヵ月後、6ヵ月後と時間を追うごとに回数が増加した。アスタキサンチンの摂取により、筋疲労を軽減しやすい体になった結果、持久力が上がったと考えられる。

アスタキサンチンの眼精疲労回復効果

眼精疲労を訴求するVDT作業者(コンピュータを用いた作業をする人)を二重盲検的にアスタキサンチン5mg群と0mgのプラセボ群(各13名)に分け、4週間摂取した後、自覚症状をアンケート形式で調べた。すると、アスタキサンチン群はプラセボ群に比べ、有意に改善することがわかった。また、アコモドグラムにて調節力を測定した結果、アスタキサンチンの摂取により調節力が有意に改善した。
※13名の非VDT作業者の値を参考に付した。調節力は、過度のVDT作業により減少するといわれている。

2012-04-09