みなさんはぶら下がり健康器を知っていますか?
小さいころですと鉄棒などにぶら下がっていたことはあるかと思いますが、わざわざぶら下がり健康器にぶら下がったことがある人は少ないでしょう。
ぶら下がり健康器にぶら下がるといいとされている、ぶら下がり健康法は1970年代後半に大ブームが起こったそうです。
その大ブーム時期ではテレビショッピングで1日20万台ほど売れたこともあり、1日1分ぶら下がっているだけで健康に非常にいいと言われており、老若男女使える健康器具であったことも人気の1つであったといえるでしょう。
しかしながら、あっという間にそのブームは過ぎ去ってしまい、ブームにのって買った人は部屋の隅におき洋服をかける棒として使っている人も多いかもしれません。
今更ぶら下がり器なんて…と思っているそこのあなた。
ただぶら下がるというだけの健康法ではありますが、日常生活を送っているうえで伸ばしにくい箇所を伸ばすことができるため、様々な健康効果が期待できるのです。
今回は存在を忘れ去られているぶら下がり健康器の効果と、みなさんがお手軽にできるようなエクササイズ法をご紹介していきます。
ぶら下がり健康器とは
ぶら下がり健康器とは、みなさんもなんとなく知っている・分かっているという方もいるとは思いますが、鉄棒のように懸垂をしたり、自分自身の体重だけで背筋を伸ばしたりして
腕を鍛えたりなどできるトレーニング道具の1つです。
コンパクトで持ち運び便利なものですとそこまでお値段は高くはありませんが、大きいサイズになりますとお値段は少々高くなります。
しかしながら、年齢や性別問わずみなさん誰でもできる簡単な道具ですのでトレーニングの手始めには意外とお勧めグッズです。
自分に合ったサイズや値段のぶら下がり健康器を探し購入して、はじめてみてはいかがでしょうか。
ぶら下がり健康器によって起こる身体の変化
さて、ぶら下がり健康器ですがこちらを使用し過ごし続けていると身体にどのような事が起こるのでしょうか。
大きな変化として2つ挙げられます。
背骨が伸びる
まず1つ目の変化としては、背骨が伸びます。背骨とは24個の椎骨・仙骨・尾骨から成り立っています。
椎骨はそれぞれ椎間板とよばれるクッションや椎間関節によって連なってできており、解剖学的には以下のような身体の動きを可能にしています。
- 屈曲(前屈)
- 伸展(後ろ反らし)
- 側屈(横曲げ)
- 回旋(ねじり)
- 伸縮(伸び縮み)
ぶら下がるということは、背骨に上下に伸びの動きを与えてくれます。この動きは意外と普段生活していてないものです。
日常生活では地に足がついている状態ですので、体重によって縮む方向にばかり圧力がかかっているのです。
ですのでぶら下がり、久しぶりに関節に伸びの動きが生じるのです。
これにより背骨の柔軟性が復活し、復活すれば椎間板がつぶれるような変性も起こりにくくなります。
筋肉が伸びる
次に2つ目の変化として、筋肉が伸びます。
ぶら下がるという動きをいれることで、背骨のみではなく筋肉が伸びていく感覚は自分自身でも感じることができると思います。
しかも特定の筋肉というわけではなく、名前を挙げるときりがないほど多くの筋肉が一度に伸びていきます。
その中でも姿勢矯正に重要な「広背筋」は、ひときわ大きく伸ばされます。
広背筋とは腰部と上腕骨を結んでいる広い背中の筋肉の事をいい、男らしくたくましい逆三角形を作る筋肉としても知られています。
手を上に挙げたときに脇の下の一番外側に触れる筋肉が広背筋です。広背筋はおもに、以下のような身体の動きを可能にしています。
- 腕を下ろす
- 腕を内側にねじる
猫背の人というのはたいてい腕や肩が内側に入ってしまっています。
この原因の一つが、広背筋の短縮です。
ぶら下がるという動きをすることで、広背筋はもちろん特に脇の下がよく伸びるので脇を伸ばすことが猫背矯正の重要なアプローチとなります。
ぶら下がり健康器の効果
次にぶら下がり健康器の効果をいくつかご紹介します。
腰痛予防
そもそも腰痛の主な原因のひとつは、負担のかかる姿勢が積み重なり背骨の歪みが起こったことにあります。
立ち仕事やデスクワークで同じ姿勢をし背骨に負担をかけ続けていると、背骨の位置が正しい位置から少しずつずれていきます。
そのズレが大きくなると痛みなどの、身体に異変がでてくるのです。
背骨は普段、体重によって「縮み」方向にばかり圧がかかっています。
しかし、ぶら下がるという行動をとることで、背骨に普段はすることのない上下の「伸び」の動きが生じていきます。
それによって背骨の柔軟性の回復が期待でき、柔軟性が回復すれば、椎間板がつぶれるといった椎間板の変性も起こりにくくなるのです。そして腰痛の予防に繋がっていきます。
よく椎間板ヘルニアは聞いたことがあると思いますが、その症状もこのぶら下がり健康器で改善を促すことができるのです。
ぶら下がる事で、自分自身の体重によってなかば強制的に腰がストレッチされるというのは、本当に簡単にできるので非常に魅力的ですよね。
マッサージされているような気持ちいい感覚ではありませんが、朝目が覚め起きた時に腰の痛みや重さが楽になっているなと感じるような慢性的腰痛にも効き目があるので、腰痛に悩まされている方はオススメなのです。
腰痛に悩んでいるという人は、
肩凝り・猫背の改善
ぶら下がるという行動は背骨が柔らかくなるだけではなく、筋肉を伸ばすこともできます。なかでも姿勢矯正に重要である「広背筋」はぶら下がることで特に大きく伸ばされます。
猫背の人はたいてい肩が内側に入っておりますが、この原因の一つは「広背筋の短縮」です。
しかしぶら下がることで、広背筋、特に脇の下がよく伸びていき猫背矯正の重要な動きを加えることができます。
猫背の悪い状態は背骨が曲がっているので内臓機能やホルモン機能の低下や、血行不良などを招き、それが肩凝りにつながっていくこともあります。
しかし、肩甲骨やまわりの筋肉をよく伸ばしてくれることで、肩こりの予防改善も期待ができます。
肩こりや猫背に悩んでいるという人は、
腕の引き締め
ぶら下がっているという動きだけで腕を鍛えることはできるのですが、ぶら下がっている際に両膝を左右に捻るように動かすことで、二の腕から脇にかけて負荷をかけることができます。
その結果、二の腕痩せやすっきりとした肩から腕のラインを作る効果が期待できるのです。
基礎代謝アップ
ぶら下がることで姿勢を正しく矯正することができ、内臓の動きを活発にさせる効果があります。
そもそも姿勢を正すとなぜ内臓が活発になることに繋がるかといいますと、体内にある内蔵が圧迫から開放されるということなのです。
姿勢が悪いと、肺が縮まり肺活量が少なくなります。そして肋骨が、つねに肺を上から押さえつけている状態になるので、呼吸が浅くなり十分な酸素を取り込めないのです。
これが習慣になっていくと、脂肪の燃焼効率が悪くなっていきます。姿勢をよくするというだけで、肺が大きくふくらむため、たくさんの酸素を取り込めるようになります。
そして、内臓が正しい位置に収まるようになるので内臓の血行もよくなり、代謝が活発になって脂肪の燃焼効率が向上します。
内臓が活性化していれば、基礎代謝のアップにつながりるので、ダイエットで痩せやすい体質になるという極めてうれしい効果ですよね。
基礎代謝を今より上げたいという人は、
リラックス効果
力を抜きぶら下がることで、リラックス効果を得ることができるといわれています。
リラクゼーションというのはそもそも、心身の緊張をときほぐし身体や心の状態を解放しゆるめることです。
心身の緊張状態とは、不安や恐怖、嫌悪感を感じたり逆に強い義務感を感じたりする時などに起こります。そのような緊張状態を感じるということは、自分のために必要な反応ということもあるとは思いますが、その状態の継続は心身の疲労・障害に繋がっていきます。
そんな時にぶら下がり健康器にぶら下がると、腕・肩・背中・お腹・腰・足と全ての筋肉が伸びて楽になっている様子を感じます。
そして身体の中の内臓部分である胃や腸などの臓器も緩み、楽になるのです。筋肉が伸び内臓も正常な位置に戻ると、血流がよくなり皮膚の体温が上がります。
そして心身がざわつき乱れていた呼吸も落ち着き、胃腸の働きもよくなります。このように自身の身体が整っていくと自然と心身ともにゆるみ、リラックスできるということなのです。
ストレスが溜まっていくと過食になってしまうこともあるので、リラックス効果でストレス解消が可能になり食べ過ぎの防止にもつながります。
ダイエット時に行うストレッチとしては非常におすすめということですよね。
お腹回りインナーマッスルの強化
インナーマッスルを刺激して体の軸を鍛えるという効果があると言われています。
人間の筋肉は、身体の中心に近い部分や骨に近い部分から何層にも重なり身体を覆っています。その中で比較的に深い部分にある筋肉をインナーマッスルと呼んでいます。
簡単に言うと筋トレして鍛えられる外側の筋肉ではなく、深層部にある小さい筋肉のことです。なので、文献によっては深層筋なんて呼んでいることもあるようです。
そしてこのインナーマッスルの働きとしては、主に姿勢を細かく調節したり、関節の位置を正常に保ったりしてくれるのです。
ぶら下がる事でインナーマッスルを鍛え体幹を整えて、すっきりお腹をゲットしましょう。
ぶら下がり健康器のストレッチ
それではぶら下がり健康器を使ったストレッチをいくつかご紹介していきます。
ぶら下がりながらそこに少し動きを加えていけば、ストレッチ効果がさらにアップするのです。
ぶら下がりに余裕があれば挑戦していきましょう。
ぶら下がり健康器 初心者の使い方
- 両足が下につく高さにぶら下がり健康器を調整します。
- 膝を少し曲げるようにし、体重を手の方へ移していき徐々に背骨が伸びる感覚がわかるくらいの負荷をかけます。
- この時高年齢の方や女性、体重の重い方などは無理をすることなく、背中に伸びを感じる程度からで大丈夫です。
最初のうちは1日1回15秒、足をつき行っていきましょう。1週間ぐらいこちらで様子を見て、大丈夫そうであれば1日2回などぶらさがる回数を増やしてください。
慣れてきて特に問題なさそうであれば、ぶら下がり健康器の高さを調節し完全にぶらさがれる高さで行っていきましょう。
足をピンとまっすぐ伸ばせる高さである方が、全身のストレッチ効果は高いのです。
そもそもぶら下がり健康器にぶら下がるという事は、ある程度の握力が必要になってきます。
完全に足をつかず宙ぶらりんになってぶら下がるのは、普通の人で5秒程度もてばいいと言われています。
ですので焦ることなく、自分自身のペースで行っていくことが続けていくには必要ですし大切です。
ぶら下がり健康器 両脇ストレッチ
両足が床につく状態で両膝をそろえ、左右にひねります。ひねることで、腕から脇にかけ更に筋肉を伸ばすことができます。
- ぶら下がり健康器のバーを足が床につく位置まで下げます。
- 両手はバーを持ち、両膝を曲げ揃えぶら下がります。
- 右の方へと両膝をねじっていきます。この時両脇を伸ばすイメージを持ち行っていきましょう。
- このねじっている状態を10秒キープします。
- 左側も同様に行っていき、この動作を左右交互に10回行います。
ぶら下がり健康器 脇から大腿部ストレッチ
両足がつく状態で、片足を斜め後ろに交差させるようにし伸ばします。伸ばしたほうの骨盤を落とすようにすると、脇~大腿部にかけてが伸びていきます。
- ぶら下がり健康器のバーを足が床につく位置まで下げます。
- 両手はバーを持ち、右の骨盤を下へ落とし右足を左後方にぐっと伸ばします。この時身体の脇や腹筋、大腿部を意識してしっかりとストレッチしていきましょう。
- 反対も同様に行っていき、この動作を左右交互に10回行います。
ぶら下がり健康器 身体前面のストレッチ
両足がつく状態で、両足を真下ではなく後ろに持っていき身体が伸びるように行います。
- ぶら下がり健康器のバーを足が床につく位置まで下げます。
- 両足が付いた状態で、両足を後ろに持っていき身体を反らしていくように伸ばします。
- この動作を1回につき10秒行い、1日5回行います。
腕から脇、腹筋にかけての身体の前面が伸びますし、また腰椎の伸展エクササイズにもなります。
いかがでしたでしょうか。
単にぶら下がってストレッチするだけの簡単な健康法にみえますが、自分の体重が2本の腕にかかるので、実は体力的には非常に負荷のかかる運動です。
ですのでそこでおすすめなのが紹介している通り、足を床につけてぶら下がる方法。
立ったまま両手が楽に届く高さにバーを置くことにより、膝を曲げる角度でぶら下がりの強度を調節し行っていきます。
このようにするとつらさをほとんど感じずに続けられますし、初心者でもはじめやすいでしょう。
またぶら下がるだけではなく、ぶら下がり健康器を利用して腹筋運動を行ったり、使用する方法は意外とあるものです。
うまくストレッチや運動に利用していきましょう。
ぶら下がり健康器で身長が伸びるって本当?
ぶら下がり健康器にぶら下がると身体が伸びるので身長も伸びているのではないかなと感じている方もいるのではないでしょうか。
しかしながら身長とは骨が成長することで伸びるものですので、どれだけぶら下がったとしても身長は伸びていないということになります。
よってぶら下がることでは骨を成長させることはできないのです。
もしも身長を伸ばそうとしていてぶら下がり健康器を始めている人がいるのであれば、やめてください。
身長を伸ばそうとしている方は全身を動かす運動をする方が効果的です。身体全体を動かすと、骨を成長させるホルモンの成長をよりしてくれるのです。
そのホルモンが活発に活躍してくれるようになるには多少時間はかかりますが、試してみてはいかがでしょうか。
ですが今まで姿勢が悪かった方が、ぶら下がり健康器にぶら下がる運動を続けたことで、今までの姿勢より格段によくなっていきますので、身長が伸びたようにみられるということはあるでしょう。
その他、身長が伸びるとされている行為に股割りがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ぶら下がり健康器は毎日継続的に実践していくことで、身体の歪みを正し腰痛や肩凝りの改善・予防だけではなく、背骨から多くの内臓にアプローチし活性化をもたらすことができるので、アンチエイジングに効果的といえます。
しかしながら、いきなりがっつりと始めてしまうと肉離れなど起こしてしまいかえって逆効果をもたらしてしまうこともあるので、はじめは足をつきながら身体を慣らしていき、少しずつ負荷がかかるストレッチを行っていく方がよいでしょう。
最近の人はブームが去り馴染みがなかったかもしれませんが、この機会にぜひ始めてみて健康維持を目指してみませんか。