2011.03.05 Saturday
去る3月1日、「全大腸内視鏡検査」を受けてきました。初めての体験だったので、内心ドキドキものでしたが、終わってしまうと想像していたよりもずっと楽でした。結果はポリープが一つ見つかりまして、内視鏡で見ながら切除するという「ポリペクトミー」付き。採取した組織は目下病理検査の結果待ちです。これから大腸内視鏡検査を受ける方のために、ご参考になればと思い当日の様子を書いてみました。
胃腸関係は割と丈夫だった私、これまで胃カメラを始め内視鏡検査とは無縁でしたが、今年は定期健診で便潜血検査が一日陽性になってしまったので受けることになりました。orz 体験後の印象としては「検査そのものよりも前準備の方が何かと大変だった」……これに尽きます。換言すれば、検査そのものは想像していたよりずっと楽だった,と言うことになりますが。
<直接的な描写はありませんが、検査する場所の関係上、少々生々しくなります。読み進められる際にはその点ご了承の上お願い致します。>
検査の段取りとしては、健診センターから貰った紹介状を持って医療機関(私の場合は個人経営の肛門・大腸疾患専門のクリニック)で初診、その時に血液検査と検査日の決定した後、事前説明と薬品類を処方してもらい、検査日まで準備期間に入るというものです。若干○秘気味の場合は、酸化マグネシウム錠剤とビオフェルミンが処方されて七日前から腸の活動を調整することに。食事制限が入るのは基本的に前日からですが、私は念のため検査3日前から排除すべき食物は避けるようにしておりました。検査前日は毎食後にガスモチン(整腸剤)服用するとともに、繊維や種の多い野菜果物類など、腸内に残渣しやすい食品はNG。医療機関によっては検査食も販売しているようです。
検査当日は朝5時40分起床という普段よりも早いペースで、自分以外の家族の食事の支度開始(笑)。前日夜9時にガスコン(整腸剤)とプルゼニド(緩下剤)各2錠を服用したためか6時少し前にトイレへ。前日も朝と寝しなに2回通ったので、本格的洗浄前としては割とすっきり状態でいざ戦闘開始です。それにしても胃腸関係の薬品ってガスコン、ガスモチンなど何だか脱力系な名前が多いですねー。
6時にさらにガスモチン2錠服用後、ついに洗浄用下剤の「ニフレック」を水で溶いて作る「恐怖の2リットル下剤パッケージ」とご対面の瞬間が。アルミ袋から出して展開したら、よそ様のブログ写真で見て想像していたよりも小さかったのでほっとしました……。そもそも、実物よりもかなり大きいものと想像していたあたり、我ながらびびり具合が忍ばれます。そして指定された6時半からニフレックマラソン開始。散々「死ぬほどマズイ」「我慢出来ずにリバースした」などと書き込まれていたニフレック、最初の一杯をおそるおそる飲みました。
――何というか、微妙……(汗)。
製造元が「味の素」なためか?文字通り味の素の味がするような……ポカリスウェットを塩水でヘンに薄めたものに薬品臭が見え隠れしているような。超絶マズイほどではないにしろ、甘みがないのに妙に薬臭いところが難点かも知れません。もともと、「水で薄めた下剤を大量に飲まねばならぬ」という心理でより不味く感じるのかも。ペットボトルの飲料でも、そうそう2リットルを立て続けに飲みませんからねえ……。
こいつは一気に飲んだ方が良いと思ったので、コップを口から殆ど離さずにリズミカルにぐいぐい吸引するように飲みました。立ち上がって腰に手を当てるという、いわゆる「サラリーマンの健康ドリンク飲み」? ちびちび飲むとうんざりしてしまうので、強引に行くと楽に飲めます(多分)。
三杯目を飲み終わった頃からWC通いの第1ラウンド。とはいえ、お腹を壊したときのような「あイタタタ……もう駄目や~~!」とダッシュする感覚では無く、ちょっとお腹がじわっとして「おっ、そろそろ行っとく?」といった割と穏やかモードです。私は元々下○体質ではないので、そのせいかもしれませんが。第3ラウンドあたりから殆ど液体状になり、正に胃から大腸までザーザー洗浄されているという感覚がぴったり。
一方、ニフレックは15分に180~200ccのペースで飲んでいるため、結構早く時間がやってきます(汗)。それゆえにWC通いの合間にも時計と睨めっこで飲まねばなりません。orz 検査前日の夜9時からずっと絶食状態ですが、ニフレックで妙に腹がふくれているせいか空腹感が無理矢理押さえつけられているような。個人的には4杯目くらいが心理的にしんどかったのですが、1リットル飲み終わる頃にはコツがつかめたのか何とか指定時間の朝8時半には全部飲みきりました。その後も小刻みにWC通いは続き、家を出るまでに合計12回行ったのですが、上述のように殆ど洗浄メインだったように思えます。
目指す医院は内視鏡検査実績が年間二千人というグランドマスターな先生が経営している個人病院で、最寄り駅エリアではあるのですが公共交通機関が微妙に通っていないため、駅の近くまで自転車で行って、駅前からバスを二台乗り継ぐことにしました。歩いて行ける距離ですが、途中でWCに行きたくなる恐れがあったので敢えてバスを選択。12時ちょっと前に病院に到着して受付と問診票を提出し、12時半からの検査に備えます。一般診療は12時で終了しているため、待合室にいるのは検査予約患者だけの模様。私を含め、皆どんよりした面持ちで順番が来るのを待っている……というふうに見えてしまうのでした;。
ところが、予定の時間が来ても順番が来ず、じわじわと待ちくたびれてしまいました。どうやら前の患者さんの手術又は処置が長引いていたようで、結局私が呼ばれたのは1時過ぎ。朝からの絶食と下剤攻撃も相まって一番この「待ち」がしんどかったかも。
まずは更衣室に案内されて、ヒップの部分が割れている、膝上くらいの長さの「濃紺検査パンツ」を渡されて着用。不織布で作ってあるのでゴワゴワします。上半身の衣類と靴下は着用したままでOKなのですが中途半端に間抜け。このままだとお尻丸出しなのでガウンを羽織って処置室にGO。
いよいよ本番なれど、正直もう待ちくたびれていたのでそれほどドキドキも無しでした。まず控え室で手首に点滴を入れて貰って10分ほど待機。ちなみにこの病院では腸の動きを抑える薬を点滴で入れるだけで、麻酔や鎮静剤は使用しません。どうやら私の前の患者さんが内視鏡検査中のようで、エアを入れるプシューッ、プシューッという音がカーテンの向こうから聞こえてきます。先生と患者さんが普通に話しながら検査しているのでちょっと安心。
そしていよいよ私の順番がやって参りました…。看護婦さん二人に指示されて検査台の半分くらいのところに、左を下にして横になり両膝を胸に付けるように折りたたみます。いつの間にか先生が背後に現れ、「ハイ、大変お待たせしましたー。それじゃ始めますよ~」という声が聞こえたかと思ったらいきなり内視鏡がズボッと入ってきました。文字通り、ズボッと。痛みは殆ど無く異物感のみで、くねくねゴーゴーと内視鏡が入ってきます。私は先生にお尻を向けた体制で横になっているのですが、ファイバーが動く様子から名人級の手さばきなのではと想像するのみ。
頭上にある液晶モニタで患者にも中の様子が見えるようになっているのですが、古典SF映画の名作「ミクロの決死圏」を逆流するような映像が展開されておりました。先生はまさに匠の技か、曲がりくねっている町内、もとい腸内に長さ1.3mほどの内視鏡ファイバーを巧みに送り込んで行くわけなのですが、自分の腸内映像を見ていることの方がシュールで、もちろん異物感はありますが画面に目が釘付け。SF映画に出てくるバイオシップといいますか、異次元ちっくなピンク色洞窟を進むジェットコースターみたいでした。洞窟内はかなりキレイに洗浄されていたので、ニフレック2リットル飲んだ甲斐が有ったなあ……とヘンなところで感動していると、「おっ、ポリープがあったよ!」と先生の一声。
うっそー、と思いましたが確かに周囲の組織とは明らかに違うモノが通路壁面にありました。ひ~どうしよう~、と青ざめている私をよそに、「取っちゃいましょうねー」と大腸カメラで接写して何枚か撮影した後、その場で切除&吸引完了。病理検査に回して良性か否かの判定が出るそうです(汗)。「このサイズのポリープは大きくなってがん化する可能性があるから、今日ここで見つかって良かったですね」「はい取れましたー」と先生の解説を聞きながら切除中もモニタで全部見られるのですが、痛みは一切無いのが不思議でした。大腸の病気は初期の自覚症状が無いというのも頷けます。
その後ちょっとエアでお腹が張ってちょっと苦しい箇所がありましたが、看護婦さんが背中をさすってくれているうちに難所を通過。仰向けに体勢を変えて盲腸(取っちゃったからないですが)直前までの左脇腹ゴール地点到達。途中でポリープを切っていたのですが往路は恐らく8分も掛からなかったと思います。その後はファイバーを抜いて戻りながら細かく観察していくのですが、またしてもバイオ洞窟ツアー。帰りは余裕も出来たのかなかなか面白かったです。復路は5分くらいで終わり、あっという間にするするポンとファイバーが出て行って検査完了。検査前に渡された資料には「所要時間約10分」とあったのが実は半信半疑だったのですが、ほぼその通りだったので二度ビックリでした。
帰り際の先生のお話によると、「ポリープがあったから一年後にまた内視鏡検査した方が良い」ということで、歯医者さんがよく送ってくれる「再健診の時期がやって来ましたよ通知ハガキ」が届くんだそうです。このコメントで、十日後に分かるという病理検査も恐らく大丈夫なんじゃないだろうか、と希望的観測が芽生えたのですが、結果はどうあれポリープ自体はもう取ってしまったので取りあえず一安心…だと思います。
帰りは歩きで、ついでにスーパーで明日からの職場昼食用に「おかゆパック」を買って帰ってきました。ちなみに、ポリープを切除した場合は食事が出来るのは四時間後(涙)。結局、普通の夕食時間まで調整しました。お腹も空きすぎるとある時点から別にどうでも良くなるから不思議です…。
全般的な感想としては、大腸内視鏡検査自体は殆ど痛くなかったです。一カ所、送られてくるエアでお腹が張るのがやや苦しかった位ですが、それも我慢出来ないほどの痛みでは無かったし、個人的には「耳垢取り」の方がずっと痛かったような。ネットで体験談を見ると中には怖い&痛い話もあるようですが、私はマスター級の名手に検査して貰えてホントにラッキーでした。
年齢が上がると、それまで無かった検査項目で陽性が出ることもあると思いますが、大腸内視鏡検査は(特に女性には)心理的な敷居が高いとよく言われます。実際私も要精密検査と言われた時はかなりブルーになりましたが、検査自体がこんなに楽だと分かっていれば事前の気分も違っていたことでしょう。あとはニフレックがもう少し美味しくなってっくれないかと。また、今回はかかりつけの内科の先生に相談したところ、地域のお医者さんネットワークでこの医院を紹介して貰えたので、時間と受診料は若干余分に掛かりますが楽に検査が受けられて大正解でした。結果が出たら内科の先生にも報告に行こうと思います。
臨場感溢れる検査体験報告、お見舞いの気持ちとは裏腹に興味深く食い入るように読んでしまいました。(汗)万が一自分の番?になっても必要以上に落ち込まずに済みそうです。
それにしてもニフレック効果は凄いですね~。元々下痢体質のくせに現在南国で便秘地獄に陥っている私_| ̄|○ 一度庁内、じゃない町内をすっきりさせたい衝動にかられてしまいました。Kyrillさまのお辛い体験にこんなことを申し上げるのも何なのですが、気持ち良さそうで。(大汗)ともあれ、検査が滞りなく無事終ったご様子で本当に良かったです。くれぐれもお大事になさってくださいね。