起床時間や就寝時間、食事時間が不規則になるなどして体内時計がズレると、太ることにつながるということをご存知でしたか?ダイエットを試みる人で体内時計のことを考える人は少ないと思いますが、最新の研究の結果、体内時計はダイエットをする上で重要な鍵を握っていることがわかったのです。
そんな多くの人にとって盲点になりがちな体内時計を意識したダイエット法を、ここでは「体内時計ダイエット」と名付け、その内容についてまとめました。
体内時計ダイエットとは!?
体内時計ダイエットとは、人間の体に本来備わっている体内時計に合わせた生活をすることで、痩せようとするダイエット法のことです。食べる量がそれほど多くないのに太りやすかったり痩せにくかったりするのは、、体内時計がズレていることが考えられます。体内時計がズレると、代謝が落ちて太りやすくなることがわかっていますので、そのズレをなくすことで、無駄に脂肪を溜め込んでしまうのを避けようということです。食事や睡眠が不規則な人は体内時計がズレている可能性がありますので要注意です。
体内時計がズレると太りやすい理由
人間の体内時計の周期は24時間ではなく、24.5時間や25時間と言われています。つまり、体内時計は1日の長さである24時間よりも0.5~1時間長いため、1日のどこかでリセットしないと体のリズムもズレていくことになります。
そのズレをなくす上で重要な働きをしているのが太陽です。
本来なら朝に太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、体のリズムが保たれるのですが、不規則な生活をしていると太陽の光によってリセットすることができないため、体のリズムも乱れたままになります。
体のリズムが乱れるとその影響は代謝にも及ぶため、食事の取り方によっては太ることにつながっていくのです。体内時計がズレるから太るというわけではなく、ズレることで太りやすい環境が出来上がってしまうのです。
逆に考えると、ズレてしまった体内時計を正常に戻すことで、代謝も正常に行われるようになるため、太りやすい環境から脱出することができるというわけです。
もし、今太っている原因が体内時計のズレだとすれば、そのズレを修正することで痩せることができるというのが、ここでご紹介している「体内時計ダイエット」の主旨になります。
体内時計がずれている人たちの2つのタイプ
体内時計がズレていると考えられる人たちは、「朝起きられないタイプ」と「朝食べられないタイプ」の2つのグループに分けることができます。ただ、実際には両方当てはまる人が多いようです。
<朝起きられないタイプ>
朝、目覚ましが鳴ってもなかなか起きることができなかったり、起きてもしばらく眠気が取れない人はこのタイプです。このタイプは、脳の中にあって睡眠と覚醒を支配している主時計(中枢時計)がズレていることが考えられます。主時計は光によってリセットされるため、朝にしっかり光を浴び、夜は光を避けるようにするとよいでしょう。特に、夜に強い光を浴びてしまうと、睡眠を促す物質であるメラトニンが減少し、主時計は朝だと勘違いしてしまうので注意が必要です。
気を付ける点として
・朝起きたらすぐにカーテンを開け、太陽の光を部屋に入れる
・寝る前は部屋を暗めにして、できるだけ明るい光を浴びないようにする
といったことを意識するとよいでしょう。
<朝食べられないタイプ>
朝はお腹が空かなかったり、食べられなかったりして、朝食を抜く人はこのタイプです。このタイプは、胃腸や肝臓にあって消化・吸収を支配している末梢時計がズレていることが考えられます。末梢時計は絶食後の食事でリセットされるため、朝食は必ず食べるようにするとよいでしょう。早稲田大学先進理工学部生理・薬理研究室の柴田重信教授によると、夕食と翌日の朝食は10時間以上空けるとよいとのことです。
気を付ける点として
・翌朝に空腹感が出るよう、前日の夕食は量を少なめにする
・朝食を抜くことはせず、少しでもいいので必ず何か食べるようにする
といったことを意識するとよいでしょう。
両方のタイプに当てはまる人は、朝の光と朝食で主時計と末梢時計の両方をリセットするようにしましょう。
【起床時間のズレは2時間以内に】
平日はほぼ決まった時間に起きているけれど、休日になると遅くまで寝ている人も多いはず。休日は平日よりも長く寝ていたいという気持ちはわかりますが、起床時間の差は2時間以内に抑えるようにしましょう(2時間を超える人ほどBMI値が高いという研究結果があるためです)。ただ、理想は平日も休日も同じ時間に起きることです。
まとめ
朝起きられない人や朝食べられない人は、体内時計がズレている可能性がありますので、今回ご紹介した「体内時計ダイエット」で痩せられる可能性があります。
ポイントは「朝に光を浴びること」と「朝食を食べること」、そして「起床時間を一定にすること」で、これらを続ければ体内時計のズレを修正することができます。
体内時計のズレを修正することは痩せるためだけでなく、健康な体を維持するためにも重要な事ですので、生活が乱れている人は是非実践されることをおすすめします。
(参考文献)
日経ヘルス 2015年2月号