ワセリンの使い方・上手な塗り方と適量について
ワセリンを上手に使いこなすコツは、少量を薄く塗ること。保湿効果を求めて重ね塗りすると、かえって皮膚を乾燥させます。上手に塗れる方法をいくつか紹介しますので、ご自分に合うやり方を見つけてくださいね。
薄く塗るためのポイント
ワセリンを薄く塗るコツは、一度手のひらで温めること。体温で柔らかくすると、広い面積に塗りやすくなります。
まず指先ですくったワセリンを手のひらにとり、両手や指の腹をこすり合わせて温めます。ワセリンが手のひらに広がったら、ベタベタした部分で塗りたいところをなでます。
力は必要ありません。手を皮膚の表面にすべらせて、優しくなじませます。1〜2分経過すると皮膚のシワになじんで、乾燥した箇所がしっとり落ち着きます。
だから使い慣れないうちは、物足りない程度でストップ。少し待って乾燥が収まらなかった時点で、付け足しましょう。
どうして温める必要があるの?
室温のワセリンは固くて粘りが強いです。固いまま皮膚にこすりつけると伸びが悪く、ベタベタした仕上がりになってしまいます。
それだけではありません。ゴシゴシこすることによって、皮膚を必要以上に摩擦してしまいます。肌荒れがある皮膚は、なるべく優しく扱いたいですよね。
手のひらで温めるのは少々面倒かもしれません。でもトータルで見れば、ひと手間かけてワセリンを柔らかくする方が、短時間で薄く塗ることができます。
上手に塗れない場合の対処法
なかなか適量がわからない、あるいは急いでいる時は別の方法を試してみましょう。固いワセリンを直接体に塗ったあと、ベタベタしなくなるまで、乾いたティッシュやペーパータオルで優しくふきとります。
余分なワセリンをふきとると、表面がサラッとします。洋服や髪の毛が皮膚にはりついたら、ふきとり不足。もう1回ふきとってくださいね。
ただ乾いたティッシュは意外と皮膚を傷つけます。乾燥によるかゆみが強い部分、デリケートな顔には避けてくださいね。
つけすぎは乾燥の原因になる
ここまでして薄く伸ばすことにこだわる理由は、ワセリンの厚塗りは皮膚の乾燥を悪化させるからです。
皮膚の角質層は、ほんのわずかな水分を空気中へ蒸発させています。ラップで手の甲を覆うと、体から出た水分でラップに水滴がつくことを確認できるはずです。
この水分は再び角質層へ吸収されるのですが、時間が経つと再び蒸発します。この時、角質層に存在している天然保湿因子も外へ逃げるのです。
ワセリンを厚く塗るとサランラップと同じ密閉現象が起きて、皮膚の内側から水分が失われます。感触もだいぶベタベタするので、油っぽいのに体がかゆくなることも。
でも薄く塗れば、角質層が水分を蒸発させるはたらきを邪魔しないまま、皮膚の乾燥を予防できます。
「つけすぎたらふきとろう」くらいの気分が、快適に使いこなすコツです。
ワセリンを塗るタイミングと回数の目安
体に塗るタイミングは、スキンケア用品と同じと考えてください。体なら1日1回入浴直後。翌日に皮膚の乾燥が気になったら、もう1回付け足すのが調度良いと思います。
体の部位別アドバイス
一番塗りやすいのがお風呂で体を温めた直後。小豆〜大豆粒大のワセリンを手で温め、体の各部分に塗っていきましょう。
腕
腕で乾燥しやすい場所は、表側(手の甲の延長腺になる面)です。特に見落としやすいのは二の腕の外側。半袖の服を着ると目立つ場所は、意外と乾燥しています。肘の粉ふきにワセリンを塗る時は、二の腕までしっかり伸ばしましょう。
上半身(首から腰)
背中と胸はニキビができやすい部分です。もちろん粉ふきがあればワセリンが効果的ですが、ニキビには逆効果。鏡や手のひらで皮膚の状態を観察し、ニキビができていたら塗るのをやめましょう。
下半身(腰から爪先)
下半身は衣服による摩擦が多いので、ワセリンの量は上半身より多めで大丈夫。でも厚塗りは避けたいので、塗る順番に工夫をして適量を見極めましょう。
例をだしてみますね。ワセリンを腰周りと脚の前面から塗ります。その次は上半身へ移動。腕や背中に塗ったら、膝下、足のかかとへ。最後に下半身の乾燥具合を確認し、足りないようであれば付け足します。
下半身の裏側(おしりから膝の裏、ふくらはぎ)は筋肉が集中するため、発汗量が比較的多いです。ワセリンを塗りすぎると湿疹ができやすい部分なので、よく体を動かす人は少なめに留めましょう。
足のかかと
入浴直後は、ゴワゴワしたかかとの皮膚が水分で柔らかいです。この水分が逃げないうちに、丁寧に塗りこみましょう。ひび割れがある時は、ラップを巻いて数分おくと効果的。傷口が柔軟性を取り戻して傷みが和らぎます。→もっと詳しく
手
油性のワセリンは手荒れ予防に効果的。掃除や食器洗いの前に塗っておくと、水や洗剤の刺激から手を保護します。→もっと詳しく
顔
顔の適量は、体よりうんと少量です。塗りすぎは角質層の新陳代謝を妨げて、乾燥やくすみなどのトラブルを招きます。→もっと詳しく