抗生物質でニキビを治す

思春期から多くの人を悩ませるニキビ。中高生の頃は間違った方法で撃退しようとしてかえって悪化してしまった・・・なんて人も多いのではないでしょうか。
また、大人になってたまにできる程度だからと、放置している人もいるかもしれません。
しかし、ニキビが炎症を起こしてしまった場合、放っておいてもよくならず悪化していく場合もあるのです。
ではそうなってしまった場合には、どうするのがベストなのでしょうか。
今回は抗生物質によるニキビの治療について解説していきます。

ニキビを早くキレイに治したいなら抗生物質治療がお勧め?

ニキビはどうしてできる?そのメカニズムは?

顔を含めて全身の皮膚には毛根を包み、毛に栄養を与える袋である毛包(もうほう)というものがあります。毛包には皮脂を分泌する皮脂腺が付属しています。その皮脂腺が毛包から毛穴を通じて皮脂を分泌することで表皮・毛髪に柔軟性・弾力性を与える働きをしています。

ホルモンの作用で皮脂の分泌が多くなり、毛包の皮膚に皮脂を排泄する出口の部分が角化異常というトラブルを起こして毛包の中に皮脂が貯留してしまいます。これがニキビの原因の第一歩です。ここまでの状態を特に面靤(めんぽう)といいます。

そして皮膚にはこの皮脂が大好きな菌であるPropionibacterium acnes(プロピオニバクテリウム・アクネス)というアクネ菌という名前でおなじみの菌が存在しています。この菌が成長する時に皮脂を餌として食べて分解し脂肪酸を作りますが、この脂肪酸が皮膚に悪さをして炎症が起きるとでき物や膿がたまり、なかなか治らない皮膚の凹凸ができてしまう、これがニキビなのです。

軽い症状の際に使える薬とそのデメリットは?

ニキビのお薬は大きく分けると2種類に分かれます。
まず1つ目が皮脂を排泄する出口の部分が角化異常を起こすことを抑え、皮脂が毛包に溜まらないようにする塗り薬があります。これは抗生物質ではありません。

注意点としては

  • ・妊婦さんあるいは妊娠の可能性のある女性は使えないこと
  • ・皮膚の刺激感を強く感じるときは中止しなければいけないこと
  • ・粘膜につかないようにし万が一目に入った場合はすぐに目を洗うこと
  • ・36歳以上の方ではデータが十分にないこと
  • ・効果が出るまでに少し時間がかかること

などがあります。

使用するのは主に面靤という軽い状態ではこれのみで治療が可能で、炎症を伴ったニキビの状態ではこのお薬と一緒に、後に述べます抗生物質の塗り薬、もしくは抗生物質の飲み薬との併用となり、炎症が良くなった後も維持療法として継続して使用される場合があります。 ト

中等症~重症の場合は抗生物質を!その効果は?

もうひとつのお薬は抗生物質です。

塗り薬では

  • ・クリンダマイシンリン酸エステル(ダラシンT)
  • ・ナジフロキサシン(アクアチム)

が主に使われます。

ともにアクネ菌に対する抗菌作用があり炎症を伴った中等症から重症のニキビに用いられます。ナジフロキサシン(アクアチム)は最重症の場合も内服の抗生物質と併用して用いられます。
やはり根本的にはアクネ菌が皮脂を餌として増殖して炎症を起こしているのがニキビですので、このアクネ菌自体をやっつけてしまおうというのは根本的な治療になるわけですね。また塗り薬は皮膚のみに効くので内服薬に比べて副作用が少ないというメリットがあります。

注意点として

  • ・4週間をめどに効果が認められない場合は中止すること
  • ・アトピー性体質の場合は重症のアレルギーを起こすことがあるので慎重に使用すること
  • ・皮膚の刺激感が出ることがあること

などがあります。

抗生物質の飲み薬はどんなもの?デメリットも多い?

最後に抗生物質の飲み薬としては

  • ・ロキシスロマイシン(ルリッド)
  • ・ファロペネムナトリウム水和物(ファロム)
  • ・レボフロキサシン(クラビット)

などがあります。中等症から重症のニキビに用いられます。
やはりいずれもアクネ菌に対して抗菌作用のある抗生物質となります。

注意点として

  • ・ロキシスロマイシンは片頭痛に用いられる薬の一種と併用できない
  • ・喘息の薬や血液をサラサラにするワーファリンというお薬と飲み合わせが問題になることがあり、授乳婦さんは避ける
  • ・ファロペネムナトリウム水和物は利尿薬の一種や抗てんかん薬の一種と飲み合わせが悪い場合があり、授乳婦さんは避ける
  • ・レボフロキサシンは授乳婦さんや妊婦さん及び妊娠の可能性のある方は使用禁止で小児にも使用禁止
  • ・消炎鎮痛剤やワーファリンと飲み合わせが悪い場合がある

飲み薬は全身に作用しますので下痢や特殊な腸炎、不整脈、肝障害、てんかん発作など様々な副作用がまれに起きる可能性があり、塗り薬よりは副作用に注意が必要となります。

ニキビの程度に合わせて各種お薬があり、それぞれに良い点と注意しなければならない点があります。市販薬などよりも医療機関で処方していただいたお薬のほうが確実ですし、皮膚の状態に合わせたお薬を医師が選びます。
自己判断せずに是非皮膚科などの医療機関を受診され適切な治療を受けましょう。

病院でのニキビ治療をお考えの方

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