バブル肉食女子の痩せワザとは!? FYTTE創刊号に見るダイエット今昔!(後編)

1989年4月に創刊されたダイエット界の黒船「FYTTE」創刊号に見る、バブル全盛時代のダイエットを前後編で紹介。後編では、毎日イベント満載OLのヒーリング企画や、国立病院ダイエットの是非について読み解いていきます!

スケジュールが埋まっていることこそが癒し!?

※前編はこちら


ライターN子(‘76年生まれ)
「ヒールオフタイムの快感」(目次P140)っていう特集、え〜っと、ヒール=癒す、オフ=〜から離れて、タイム=時間…だから…

編集G(‘79年生まれ)
余暇をどう過ごして自分を癒すかという企画みたいですね。月:ボクササイズ、火:ハーブカフェ、水:スキューバダイビング、木:ダンス教室、金:フィットネスホテル、土日:ダイエットペンション。スケジュールびっしりだな!

N子
癒される前に疲れそうな…。第一、財布が癒されないです!

編集G
この時代からボクササイズがあったのか。泊りがけでダイエットさせてくれるダイエットペンションも、形は変わって、今も聞きますね。金曜のフィットネスホテルというのは、ホテルの会員制ジムを使うためにシティホテルに泊まるんだそうです。

N子
会員制ジムに入会していることがステータスだったのよ〜。だから当時は、ジムに行くこと自体が目的になっていた人も多いかも。今はジムに行くのは、痩せたい!健康になりたい!っていう本気(マジ)な目的を持った人がほとんどだもんねー。


国立病院ダイエットの是非に最新ダイエットのヒントが!

N子
「ゆで卵+グレープフルーツではセクシーにやせられません」(目次P94)という記事がすごく気になる。このデンマーク式ダイエットって、国立病院ダイエットのことだよね。

編集G
そのようです。デンマークの国立病院が考案したとされる(諸説あり)2週間の食事プログラムで、2002年ごろにも少し流行りましたね。このころにもあったのか。メニューは…朝食:ゆで卵1〜2個、グレープフルーツ1個、トースト1枚、コーヒー、昼食:ゆで卵1〜2個、トマト1個、コーヒー、…すごい組み合わせだなー。それに主食を極端にカットしていますね。

N子
そうそう、ゆで卵&グレープフルーツをやたら食べさせるの。でもその奇妙な組み合わせがかえって、「化学反応的な何かがあるのでは!?」と期待させたんじゃないかな。けっこうブームになっていたよ。私なんて、高校の家庭科の先生に教えてもらって知った(笑)。でもFYTTEは、早くもこのダイエットに警鐘を鳴らしてるのねー。

編集G
確かにこのメニュー、総摂取カロリーは少ないですが栄養バランスはガタガタですよ!

N子
ちなみに私がこのダイエットを試したのは、‘92年のこと。2週間で1〜2kg体重は落ちたけど、やめた途端に戻ったよ…。硫黄臭のゲップがやたら出るし、いいダイエット法じゃないな、と体感したわー。FYTTEを読んでいればやらないで済んだのに!

編集G
この特集ではこの方法を否定しつつ、アメリカで主流になっているというダイエット法を紹介しているのですが、その内容がすごい! 未精製の主食、つまり玄米や全粒粉のパンなどをしっかり食べて、脂質は控えめ、良質なたんぱく質を摂り、食物繊維も積極的に…ってこれ、今も人気の低GIダイエットですよ! 糖質オフのダイエットや肉食ダイエットにも通じますね。

N子
国立病院ダイエット自体も、主食をカットすることで糖質を減らし、卵でたんぱく質を…とまあ、目指したかったところはわかる気がするよね。

編集G
グレープフルーツは香りにやせ効果が期待されていますし、コーヒーに含まれるカフェインのダイエット効果は有名ですしね。その後のダイエットのヒントが散りばめられている。

N子
多くの失敗や成功を経て、少しずつダイエット方法が洗練されてきたんだろうね。先人に感謝しながらダイエットしなきゃね〜。


肉食女子も草食女子も、美を追い求める心は同じ!

N子
ところでこの創刊号、全体的に肉食女子な感じがしない? 「スリムな男性はグラマーな女性が好きって本当?」(P106)とか「林真理子の『いい男』見つけた!」(P123)とか、「いい女」、「セクシー」といった単語も多いし、アグレッシブねぇ。

編集G
確かに…。ダイエットの目的が“モテ”になっている印象がありますね。対して最近の女性は、自分のためにやせたいという方が多いように感じます。同性の目を意識する方も多いですし、自分が満足できる体型になりたい、かわいい服を着たい、健康のためにという方も。もちろん、その先に異性の目を意識する気持ちもあるとは思いますが、モテるためにやせる、というように直接的ではない。

N子
ダイエットが自己実現の手段にもなっている…ってなんか、深いね。それでも女性が美を追求する気持ちは、バブル時代も今も何ら変わりないと思ったわ。FYTTEが長きにわたって愛され続けた理由だよね。…私もね、諦めてるわけじゃないのよ。まずは「水着美人の自分流エステ」特集にある“ムダ毛処理”から…。ふむふむ、“サメ肌はFYTTEギャルにふさわしくない”、か…。

編集G
…ご自由にどうぞ。


文/松原夏子