医薬品情報


添付文書情報


販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
5-FU Ointment 5% Kyowa 協和発酵キリン 4223701M1047 344.3円/g 劇薬 , 処方箋医薬品

効能・効果及び用法・用量

効能効果

皮膚悪性腫瘍(有棘細胞癌、基底細胞癌、皮膚附属器癌、皮膚転移癌、ボーエン病、パジェット病、放射線角化腫、老人性角化腫、紅色肥厚症、皮膚細網症、悪性リンパ腫の皮膚転移)

用法用量

本剤適量を1日1〜2回患部に塗布する。
原則として閉鎖密封療法(ODT)を行うのが望ましい。

使用上の注意

副作用

副作用発現状況の概要

承認時及び1976年4月30日までの副作用頻度調査において、581例中、主な副作用は疼痛70件(12.0%)、色素沈着66件(11.4%)、発赤41件(7.1%)、局所の出血傾向32件(5.5%)等であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

皮膚塗布部の激しい疼痛が認められた場合にはステロイド軟膏を併用するか投与を中止すること。

その他の副作用

 5%以上0.1〜5%未満頻度不明
皮膚色素沈着、発赤、局所の出血傾向爪の変形、皮膚炎光線過敏症、爪の変色

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないことが望ましい。[静脈内投与による動物実験(ラット、マウス)で多指症、口蓋裂等の催奇形作用が報告されている。]

授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]

適用上の注意

塗布時

眼には接触させないこと。粘膜周辺に使用する場合には慎重に行うこと。

手で塗布する場合には塗布後直ちに手を洗うこと。

塗布部はなるべく日光にあたらないようにすること。

その他の注意

フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者にフルオロウラシル系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現するとの報告がある。

薬物動態

吸収(参考:スイスでの試験成績)[1]

5% 5-FU-6-14C軟膏をヒトの正常部皮膚及び病態皮膚に1.4〜1.83mg/cm2塗布した場合、72時間後の未吸収放射能は正常皮膚87.7〜95.3%、病態皮膚6.2〜70.3%で、病態皮膚で吸収が良好であることが確認された。

代謝(参考:ラットでのデータ)[2]

ラット背部に5-FU-6-14Cを塗布した場合の尿中放射性代謝産物は、未変化体5-FUが尿中放射能の約7.9%、FUPA(α-fluoro-β-ureidopropionic acid)が約13.5%、FGPA(α-fluoro-β-guanidopropionic acid)が約5.8%、FBAL(α-fluoro-β-alanine)が約66.1%排泄されていることが確認された。

排泄(参考:スイスでの試験成績)[1]

5% 5-FU-6-14C軟膏をヒトの正常部皮膚及び病態皮膚に1.4〜1.83mg/cm2塗布した結果、72時間後の尿中からの累積回収放射能は正常部皮膚塗布の場合0.3〜1.1%、病態皮膚塗布では15.8〜61.2%であって皮膚吸収の傾向と相関した尿中排泄が認められた。

臨床成績

国内15施設において実施された臨床試験の結果は次のとおりである。なお、効果判定は主治医判定によるが、びらん形成後に塗布を中止し、その後腫瘍の大きさが1/2以上縮小したものを有効として有効率を算定した。(製造承認申請資料,1972年)

対象疾患有効率(有効例/症例)
有棘細胞癌71.4%(15/21)
基底細胞癌94.1%(16/17)
皮膚附属器癌100.0%(2/2)
皮膚転移癌33.3%(2/6)
ボーエン病89.5%(17/19)
パジェット病83.3%(10/12)
放射線角化腫100.0%(4/4)
老人性角化腫75.0%(3/4)
紅色肥厚症100.0%(2/2)
皮膚細網症75.0%(3/4)
悪性リンパ腫の皮膚転移100.0%(3/3)
81.9%(77/94)

薬効薬理

抗腫瘍性(マウス移植腫瘍でのデータ)[7]

NCI(National Cancer Institute,米国)抗癌剤スクリーニングモデルのいずれに対してもやや有効以上の抗腫瘍性を示した。

実験腫瘍投与経路抗腫瘍効果
T/C(%)効果効果判定基準
腹水型腫瘍Leukemia L1210(白血病)腹腔内1802+T/C≧125%
Leukemia P388(白血病)腹腔内2202+≧120
Melanoma B16(メラノーマ)腹腔内140≧125
Lewis Lung carcinoma(肺癌)静脈内150≧140
Colon 26(大腸癌)腹腔内2002+≧130
固形腫瘍Colon 38(大腸癌)皮下03+≦42
CD8F1(乳癌)皮下03+≦42
効果+:やや有効2+:有効3+:著効T/C腹水型腫瘍:生存日数の対control比固形腫瘍:腫瘍重量の対control比

5-FUの抗腫瘍効果は主としてDNAの合成阻害に基づくと考えられており、腫瘍細胞内に取り込まれた5-FUがウラシルと同じ経路で代謝を受けて生じるF-deoxy UMPがチミジル酸合成酵素上で、deoxy UMPと拮抗してチミジル酸の合成を抑制することにより、DNAの合成が阻害されると考えられている。
他方、5-FUはウラシルと同じくRNAにも組み込まれてF-RNAを生成することや、リボゾームRNAの形成を阻害することも知られており、これらのことも本剤の抗腫瘍効果発現に関与すると考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名フルオロウラシル
一般名(欧名)Fluorouracil
略号5-FU
化学名5-Fluorouracil
分子式C4H3FN2O2
分子量130.08
融点約282℃(分解)
性状白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
溶解性N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、水にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
分配係数logP'OCT=−1.00
〔測定法:フラスコシェイキング法 n-オクタノール/pH7.4緩衝溶液〕
KEGG DRUG

包装

5-FU軟膏5%協和

5gチューブ入り

1本

20gチューブ入り

1本


Erlanger M.,et al.,  Dermatologica,  140 (suppl.1),  7,  (1970) »PubMed
大石孝義,他,  薬学雑誌,  93 (6),  749,  (1973) »J-STAGE
池田重雄,他,  薬物療法,  4 (9),  1417,  (1971)
石原和之,  臨床皮膚科,  25 (10),  995,  (1971)
野平睦子,  薬物療法,  4 (11),  1789,  (1971)
三木吉治,  皮膚,  11 (4),  408,  (1969) »J-STAGE
Goldin A.,et al.,  Eur.J. Cancer,  17,  129,  (1981) »PubMed
Hartmann K.U.,et al.,  J. Biol. Chem.,  236 (11),  3006,  (1961) »PubMed
Spiegelman S.,et al.,  Cancer,  45 (5),  1129,  (1980) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2014年4月 改訂(再評価結果に伴う改訂、他)
2015年6月 第12版 改訂(規制区分の記載整備)

文献請求先

協和発酵キリン株式会社
100-8185
東京都千代田区大手町1-6-1
フリーダイヤル0120-850-150
03-3282-0069

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業態及び業者名等

製造販売元
協和発酵キリン株式会社
東京都千代田区大手町1-6-1