人物のフォトレタッチ 〜肌の処理〜 フォトレタッチ入門 第9回
2017/07/04
Adobe® Photoshop®を使用した人物のフォトレタッチの作業をご説明します。この回では肌の処理の方法をご紹介します。
このコーナーの手順で処理を進めると、下図のように写真を仕上げることができます。
元の写真(左) フォトレタッチ完了後の写真(右)
人物のフォトレタッチの流れ
人物のフォトレタッチも、基本は普通の写真のフォトレタッチと同じです。
人物のフォトレタッチで特別行わなければならない作業は、肌の処理、目の処理、口の処理、髪の毛の処理、などです。
大まかな流れは以下のようにします。
- Camera Rawで明るさ・コントラストの調整。PSDで書き出し。
- Photoshopで肌の処理
- 色の調整
- 目、口、鼻等の処理
- 髪の毛の処理
CameraRawで明るさ・コントラストの処理
普通の写真と同じように、Camera Rawで明るさ・コントラストを調整してpsdデータで書き出します。
Photoshopで 肌の処理
肌全体のしわ、シミを軽減する処理
背景レイヤーの複製
操作 背景レイヤーを複製します。
複製したレイヤーをぼかす
操作 複製したレイヤーに、顔のシワやシミがほぼ見えなくなる強さで「ぼかし(ガウス)」をかけます。
複製したレイヤーに「ぼかし(ガウス)」をかける。
ぼかしたレイヤーのマスク処理
操作 「ぼかし(ガウス)」をかけたレイヤー全体をマスクします。
操作 50%グレーくらいの濃さの境界をぼかしたブラシでレイヤーマスクを塗り、肌の部分だけ「ぼかし(ガウス)」をかけたレイヤーを表示させ、肌をきれいにします。首や手も塗ります。
※この後、肌の処理が自然な強さになるよう調節しますので、この段階では少し処理が強過ぎても大丈夫です。
目や口は塗らないようにします。ネックレスなども塗らないようにします。
ぼかしたレイヤーが肌の部分のみに表示されるようマスク処理する
この処理においては、「ぼかし(ガウス)」でなく「ぼかし(表面)」を使う人や「ダスト&スクラッチ」を使う人など、色々な好みの人がいますが、私の経験上「ぼかし(ガウス)」が一番自然な感じに肌をきれいにできます。
操作 シミ、シワなどをもっと強く消したい場所を、レイヤーマスクを30%グレー、白など、50%グレーより薄い色のブラシで塗ってマスクを調節します。
さらに濃度を変えながらレイヤーマスクを処理して肌を整えます
肌の処理の強度の調整
操作 マスク処理したレイヤーの不透明度を下げることで、肌の処理の強さを調節できます。化粧でも実現できそうな美肌加減にしたい、美肌処理したと思わせないくらいの軽い処理にとどめたい、など、人物の年齢や性別、用途などに合わせてレイヤーの不透明度を調節します。
お子さんの写真なら美肌処理などほとんど不要な場合が多いでしょう。若い女性ならかなり強く処理しても自然に見えることが多いでしょう。年齢が高くなるにつれあまり肌をなめらかにし過ぎると不自然な仕上りになりがちですし、男性の場合もあまりに肌をきれいにし過ぎると自然に見えない場合が多いです。そのような具合に、場合に応じて調節します。
ぼかした美肌処理用のレイヤーの不透明度を調整し、美肌処理の加減を調節します
部分的にほくろやシミなどを消す
肌全体にかけた処理では消せないほくろやシミなどを、スタンプツールなどを使って消して行きます。
新規レイヤーを作成
操作 新規レイヤーを作成します。
スタンプツールなどで処理
操作 新規レイヤーを選び、スタンプツールの「サンプル:現在のレイヤー以下」にし、スタンプツールで消したいほくろなどを消して行きます。
ただ、ほくろがチャームポイントの方もいますし、ほくろやシミを完全に消すのが逆に大きなお世話となってしまう場合もありますので、用途や依頼内容次第で消し方は加減します。
ほくろを残したいけれども、そのままだと目立ち過ぎる、というような場合は、スタンプツールの不透明度を50%くらいにして消してみるのも一つの手です。
シミ等の確認方法の一例
下図のようなトーンカーブの調整レイヤーを一番上に乗せて作業すると、通常の表示では見えないシミやムラも確認しながら作業できます。シミやムラを消す作業が終わったらこのトーンカーブは削除します。
トーンカーブの波の数を変えれば色も変わります。
ただ、この方法が作業しやすいかどうかは好みや場合によります。
シミやムラの確認方法の一例
これで肌をきれいにする作業は終了です。
肌をきれいにする処理が終了した状態
当ブログ参考記事
当事務所のフォトレタッチサービス
ご自分でレタッチしきれない場合はご依頼いただけると幸いです。
参考 フォトレタッチの教則本